11日後編が放送されました。揺れるカメラが印象的な映像で、樹木希林さん演じるハルさんがなぜ、死刑囚の人たちの慰問をしたり、」手紙のやり取りをするようになったのかが分かる後編でした。糸島はどこか森が深く、実際田舎なんですけど、かなり田舎に見えました。
糸島新聞社も昭和バスも出てきました。
太平洋戦争時代のアメリカでの日本人移民の捕虜収容所の写真が出てきた。こういう写真を見ると戦争というものの残酷さや、たまたまアメリカに移民として生活した人々が、たまたま母国がかってに始めた戦争の性で、敵国の日本人であるためにすべての財産を没収され、収容所に入れられたひとたちがいた。そのことは、以前ドキュメンタリーで知っていた。アメリカで生きていくため、アメリカ軍に志願した人たちがいて、そういう日本人2世の軍隊が編成され、もっとも戦火の激しい所に派遣されたと聞いたことがあります。おそらく、収容所の中で人は希望が持てず、お互いに信頼を失い、疑心暗鬼になって、日本人同士傷つけあうこともあったことが推察されます。ドラマではハルさんが収容所に入り、友人を傷つけ、自殺に追い込んだ設定になっていました。そんな、消せない過去と向き合い、命の尊さや、どんな人にも愛が必要であることを自覚し、死刑囚の慰問したり、手紙をやりとりするようになったいきさつが語られた。
これはドラマだが、この部分がぐっと物語に深みを与えていると思います。人を傷付けた過去と、人が嫌がることや理解しにくい事を、行動で示していくことの困難さは、想像もできない。糸島の風景が幻想的であるがゆえに、これらの写真がものすごいコントラストを与える。単純に戦争の理不尽さや人間が残酷なことができることと、逆に残酷なことをした人に対しても優しくなれるし、残酷な人も反省しやさしさを示す短歌が作れるしハルさんの大きな愛にこたえる手紙が書けることが描かれていた。
おそらく、ドラマではのちに消えてなくなるハルさんの家がまさに「いとの森の家」を表しているのだと思うけど。ハルさんの家の前に流れる小川が印象的でした。水はなぜか人の心を癒してくれます。それは川でも湖でも海でもそうだと思います。ずっと水面を眺めていても飽きが来ないのは、人の脳に対して快い刺激を与えるのだと思います。
最後のほうで、ラスティックバーンのマコさんがセリフ付きでしっかり出演されていました。
びっくりぽんでした。
ワンシーンワンシーンが丁寧に撮られていたと思います。これでどうだというような派手なシーンもなく、走ったり激しい動きも無く、落ち着いて、ずっと糸島の風が吹いているようでした。それぞれの登場人物の心の変化を大事に表現されていて、それを糸島の自然がすっぽり包んでいるかのようでした。ハルさんの過去を癒す派手さのない夕陽が特にきれいでした。
また来週にでも、糸島のどこかの自然の中に入って、子供の時にやった「気配消しゲーム」かインディアンの人に教わった「鳥になる遊び」をやろうと思います。
また、タレントの写真を許可なく無断で公開することは、肖像権の侵害にあたる行為です。