しまちゃんの愛し糸島ブログ

糸島を個人的に愛している人達の紹介と、ネットワーク作りを目的とした、愛し糸島プロジェクトの情報発信ブログ。

18日 「くるめぐらし会議vol.2」というイベントに参加してみました。

2018年07月22日 01時49分38秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

 

久留米に週の3日滞在しているが、久留米に知人友人が少ないので知り合いを求めることと、久留米の情報を知りたいということで、このイベントに参加させていただきました。会場がJR久留米駅近くのMekurutoというところで、スペースを使っていろいろチャンネルのまちおこしイベントや子供たちにコーディングを教えるイベントなど、ほんとにいろいろなことをされている場所のようでした。

「くるめくらし会議」は久留米の活性化と人々のくらしのを良くするために何をしたらいいかを考え、参加者それぞれの意見を交換する場のようでした。

この会議を運営しているのが「くるぐらハッコウ所」で、発行と発酵が掛けられたネーミングのようです。

くるめくらし会議のvol.1では福岡市と久留米市の比較を議論したようで、「大都市である福岡市はいろいろな選択肢が多く、消費に最適化した街であり、ローカルである久留米市は選択肢は少ないが、自分たちで作り上げていける、クリエイティブシティである。」とまとまったそうです。

今回14人の参加者があり、自己紹介やこのイベントに参加した理由とかを語りました。

次に久留米で起業し、現在活動中の二人のゲストのプロフィールがパワーポイントを使いながら紹介されました。

一人目が古賀円(まどか)さんで、久留米絣みらい研究室Coppolart(コッポラート)の代表をされ、久留米絣(かすり)のプロモートや洋服のデザインや販売をされているとのこと。久留米絣のフルオーダーの婦人服をデザインして作ったり、メンズの絣のジャケットのオーダー制作販売、久留米大学の学生とコラボしてのファッションショー、久留米絣工房見学会&アテンド等他、久留米絣製品のプロデュースから販売まで行っているそうです。筑後地域には久留米絣の織元など、約50軒の工房や販売店があり、その多くが広報部や宣伝部を持っていないので、それらの生産者と消費者をつなぐ仕事をしているそうです。絣1反をおるのに三ヶ月から半年以上の手間がかかる仕事であることを知ってもらうために行う工房見学会や久留米大学とのコラボファッションショーは定着しつつあるそうです。また今までは絣は家具に向かないと言われてきたが、織元と交渉し、より丈夫な絣の生地を作ってくれるよう交渉し、大川家具の工房とコラボして椅子の制作・販売を開始している。絣のメンズジャケットが、久留米の会社で久留米以外の地に販売に行く営業マンにじわじわと売れ始めているとのこと。久留米絣のジャケットで久留米の人ってすぐわかるし、営業トークのきっかけにもなるそうです。現在、昔の絣業者がおこなっていたように日本各地をまわっての行商をやっていて、まだまだ行ってない地域が多いので行商で地道に顔が見える商売をしていきたいですとのことです。 

僕の感想

おそらく久留米絣の工房や人々は保守的で職人気質で、知らない人をなかなか受け入れないというイメージがあるが、そういう世界に入り込んで、多くの人を巻き込んで久留米絣には向かないという家具の世界にまで入り込んで商品開発をされていた。プロフィールを聞くだけで、その情熱や行動力が凄いと感じました。

 

二人目のゲストはアフリカのマラウイからやってきたローレンスです。

ローレンスは大分のAPUアジア太平洋大学経営学部への入学で来日し卒業後、九州の道路の看板で見た久留米という文字にひかれたというか、勘で住むところを久留米に決めたのが9年前だそうです。柳川の小学校で英語を教える傍ら、夢だった自分の店を持つということを、ずっと考えていて、不動産屋さんから紹介してもらった物件をぜんぶことわり、ある日自分で見つけた空き家の大家さんに夜にもかかわらず、大家さんに会って直談判。貸してもらえることの承諾を得た上に、室内をCAFE・BARに全面改装することの承諾も得たそうです。それから、平日は柳川の小学校に通い、土日にお店の改装を自分で行ったそうです。内装を終え、このために買ってストックしていた家具を配置し、「Kaw_Law's CAFE & BAR」を開店し土日に営業しているとのこと。

ローレンスはなんかかわいいし、スマイルを絶やさない。このスマイルが日本人や久留米人に受けているのを感じた。それにしても、これだ!!と自分の勘を信じて家を借り、室内外を改装していると、そこを通る人が何ができるのか尋ねてくれたそうです。大家さんも工事の様子を見に来てくれたり、ご近所に宣伝してくれたりと味方をしてくれているそうです。なによりも自分の夢をあきらめず、開店したら入れようと思った家具を先に購入していたり、なにより、自分が思った通りの店にしたかったと言っているように、自力で店の改装をしたことが凄いと思った。

 

 

この会議では久留米をどう見てるか、久留米の可能性をどうみているかということのようで、まずゲストお二人の経験を踏まえた久留米で生きていくための意見が語られた。

古賀円さんは、

高校を卒業して東京の大学に行った。久留米に帰省するたびに、寂れていく久留米が気になっていた。そして、久留米と東京の差を考えるようになった。東京ではクリエイティブなことは専門家がいて、その人たちの分野で素人や個人は参入の余地が無かったが、久留米では、クリエイティブなことも個人が参入しやすいし、自分なりにやれる。自分が久留米絣に関われたのは、過去に1回、自分に合う絣を作ってもらった経験があって、絣の作り方や自分の体に合わせるやり方を実際に体験したことが大きかったと思っている。自分が今絣の工房の人たちと仕事をしているが、コミュニケーションの仕方とか意識していなかった。無意識に周りの人を巻き込んでいるのでうまく説明できないが、自分は妄想が激しく、自分の夢をいっしょに見てもらえるよう純粋に語りつくす。大事なのはマーケッティングとかお金とか名誉とかを度返しして、絣業界の発展のためになるかどうか、それが実現すればどんなに楽しいかにこだわっている。

現在久留米絣の創始者井上伝生誕150周年になるので、井上伝さんのことをもっと世界に伝える元年にして、絣のコミュニティを作りたい。モノだけでなく、絣というものの価値観を見つめ直してクリアにして伝えていきたい。とのことでした。

 

ローレンスさん

大分にある大学にいるころから、アフリカ出身者が目指す東京や大阪、ロンドンやパリやNYではなく、ほどよい町と田舎が混じった九州にシンパシーを感じていた。道路標識で見た久留米の文字にひかれ、勘で久留米のアパマンショップに連絡し、久留米に住んだ。自分が作りたい店があって、自分オリジナルの店を、自分が作りたいように作りたかった。久留米にはそれを許してくれる人の寛容さがあった。久留米の人は気安く話しかけてくれるし、そのことがうれしかった。自分から情報を送ると情報がもらえる。新しいやり方を教えてくれたり、手伝ってもらえることもあった。店づくりを、一緒に楽しんでもらえた。店の表にゾウの絵を描いていたら、ゴリラじゃないのとか他の動物の名前が挙がって、ご近所で少し噂になって、ゾウですとなかなか言い出せなかった。久留米の人は人懐っこくて、とてもいい距離感でいられる。

自分の目標として、自分のカフェはセンター(ハブ)を目指している。いろんな人を結び付ける場所にしたい。みんなと繋がって問題を解決したい。日本だけでなく他の国の人とYoutubeの番組を作って久留米のこと九州のことを世界に発信したい。今店ではタコスナイトとかアフリカンナイト、JICAイベントなどを実行しているが、新しいBBQイベントとかをやりたいと思っている。

 

参加者の久留米に対する印象や意見

●暮らしやすさがある

●久留米を出なくていい(就職先がある)

●魅力的な人が身近にいる

●出る杭を打たない

●個人事業主が繋がりやすい

●いろいろな分野での可能性があり、サイズ感が絶妙。個人の顔が見える

●久留米の人は質問をすれば答えてくれる(無視されない)。

●海の幸山の幸、酒などオリジナルのものがたくさんある。よく笑う人が多い。

●食が豊。空間が広い。

●どうしよう、どうしようというと誰かが助けてくれる。

参加者は久留米人ばかりでなく熊本や大牟田からみえている方(大牟田動物園の園長さん)もいたし、久留米組ももともとずっと住み続けている人ばかりでなく、UターンやIターン組の人も多かったように思います。たまたま市役所にお勤めの方もいらっしゃいましたが、行政側の人が何か指導する感じは何もは無いようでした。行政が書面上に町おこしイベントを企画し予算を消化するためホテルとかのホールを使って、イベントやりましたという記録を残すイベントで、企業の人や補助金狙いのまちおこしNPOとか何とか団体の人がいないし、町の有力者で自己中のオヤジがしゃしゃり出てくることもなく(立派なオヤジもいますが)、この会議に好感が持てました。若者主導で、今後が楽しみです。

 

以上を述べたうえで久留米に点数をつけるとすると何点という質問に用紙に点数と理由を書いたが、発表の時間はなく終わった。

 

今回の会議を1枚の図に図式化(見える化)してまとめてくれたので、この図を読み解いてください。

 

感想

あまりお金をかけず、割と30代中心で会議が進行しているし、コンサルとか行政の縛りもなく、自由に発言し、良い人が集まっている感じが好感が持てました。どちらかというと、久留米に好印象を持てない僕がいたのですが、少し印象が変わりました。

地域とかご近所でコミュニティをつくって、自分たちが生き残れるチームを作っていくという流れが世界中で起こっていると思います。国とか、世界とかは個人を守るという意味で、存在しないと思って、いざというときの自分が属する数十人単位のチームを作ることを考えるべきだと僕は思っています。そういう意味で久留米は程よい地域なのかもしれないと思いました。

 


4/29 「道の駅 北崎」プレオープンイベントに行く

2017年04月30日 00時50分56秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

バスで西の浦(昭和バスは西浦を西の浦と表示)に行って、そこから歩いて数分のところに会場はありました。朝9時オープンと聞いていたので、8時15分ころに西浦に着いて、実際10時30分にプレオープンの式典の開始で、会場の設営をいろいろ見ていました。

キッチンカーは他県や福岡県内の各地からやって来ているみたいでした。僕はホットドック(クレープやさんなのに大きなホットドッグが)とコーヒー(KOSAのコーヒーはバランスがよくて強い個性を抑えてちょうどいい感じ)、北崎なので唐泊まりの焼きガキが入った「みづきのかきカレー」(カレー美味かったです)をいただきました。

歌や踊りも熱演でした。僕は「ボウイズ」という赤と青のジャージを着た口パクライブを熱演した二人組が面白かったです。赤のジャージの人が、突然般若の仮面をかぶり日本舞踊のような動きをしたり、ステージから離れ、近くにあったシャベルで土を掘りだしたりと、思いつくまま自由にパフォーマンスをしているのに、歌は「いじめはダメダメ」など少し社会性がある歌詞が盛り込まれていたり、ギャップがとても若者らしくて良かったです。

 

30日の今日も「海の駅北崎」プレオープンしています。今日も15台のキッチンカーが並んでいます。キッチンカーごとに売り上げが異なりそうなので、昨日と今日の来客数を観て、これから土日にキッチンカーが来てくれかどうかが決まっていくみたいです。

本日もかきのオイル漬け300円を買うと貸自転車(まあまあカッコよくて変速機能あり)が1台2時間無料になります。僕は二見が浦の大繩掛けを途中まで、観ることができました。ちなみに道の駅北崎から二見が浦まで5分くらいです。駐車場に車を停めて近くをうろうろするのもいいかもしれません。昨日は海がとてもきれいでした。残念ながら、玄界灘の沖合は霧でカールビンソンは見えませんでしたが、海は美しく風も気持ちよかったです。

 

半年前、過疎化する北崎をなんとかせんといかんとお坊さんなのにまちおこしに立ち上がった平兮元祥さんは「北崎未来を創る会」を創立されました。まずは近隣の農家さんをなんとかせんといかんと、自ら軽トラを運転して、野菜を仕入れてあちこちに自分で販売されています。そういうなかで、平兮さんは「あじやエンタープライズ」という1日12,000食のお弁当販売をされている会社代表の倉薗幸治さんと出会われて、北崎の新鮮な野菜を仕入れてもらうことに成功し、付き合いを深めるごとに農業を何とかせんといかんという平兮さんの想いに意気投合されたようです。今年は某大手コンビニのぶり大根という商品のダイコンの仕入れ加工先を探していることを察知した平兮さんが倉園さんにその話をすると、あじやさんの休業中の福岡市西区にある野菜の加工工場がたまたまあって、コンビニさんと交渉の上契約成立し、1日7000本の北崎のダイコンがぶり大根になってて行ったそうです。平兮さんはとにかくすぐ動くスピードが全然違う感じがします。昨日良いと思ったアイデアは翌日にはもう何人かの人とできるための打合せが始まっている感じです。

 

今回の「海の駅北崎」のスタートの件も、北崎の漁業も何とかせんといかんという平兮さんの想いと倉園さんの共感が一つの形になったものです。そのお二人の熱が北崎の人々に火をつけ始めているのを目の当たりにしました。年配の方たちが北崎にこんなにたくさん来てくれることの喜びを(初めて)感じ始めているのではないでしょうか。とにかく子供たちがはしゃいでいるのを、父母、祖父祖母が観ることができて、少し希望が持てたのではないでしょうか。平兮さんと倉園さんはここまで来るのに相当お疲れのようでしたが、北崎に若者の雇用を増やし、今後は新たな名産品を作るために動かれると思います。まずは、海の駅をオープンを確実に行い、今年の海の家づくりのために奔走されると思います。糸島半島の人みんなで応援してください。

 

あじやエンタープライズ㈱の社長のビジョンを観てみてください。倉園さんのやりたいことや想いがよくわかります。 http://ajiya1.com/profile.html

 

 


3/30 「北崎未来を創る会」の平兮(ひらな)さんにお会いしました。「海の駅北崎」のこと

2017年04月04日 02時08分51秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

コメダ珈琲の学研都市店(?)で「北崎未来を創る会」の平兮さんにお会いしました。凄く忙しいのに会って話をしていただきました。

主に「海の駅北崎」のお話でした。

今回は北崎未来を創る会さんが「海の駅北崎」を西浦(にしのうら)に作っているとのことで、4月29日(土・祝)にプレオープンイベント、6月18日(日)にグランドオープンのイベントを準備中とのことでした。レジュメをいただいたので、アップしておきます。

ちょうど準備期間が年度末にかかり、いろいろと許認可がスムーズに下りないこともあり、本当は4/29にグランドオープン予定がプレオープンとなったようです。10数台のキッチンカーがズラリと並びいろんな食が楽しめるとのこと。西浦にドライブで来て、駐車場に車を止めて、西浦付近(海がきれいです)を探索するもよし、二見が浦まで散歩に行くもよし、のんびりされるといいと思います。

6/18(日)のグランドオープンは「海の駅北崎」も準備が整い、地引網もやるようです。親子で楽しめばすごくいい思い出になりそうですよ。産直所で魚も野菜をいっぱい買ってお土産にしてください。

 

 

糸島の観光からやや外れ気味の北崎、西浦地区ですが、糸島半島北部のあまり紹介されていない素朴な糸島が楽しめると思います。今後人気スポットの一つになる可能性がありそうです。

夏には海の家もオープン予定で。そこの海水浴場の水がきれいなことや生物がいろいろ豊富にいることが子どもたちにも楽しめる海になるのではと平兮さんがおっしゃっていました。

 

平兮さんがこういうプロジェクトを動かすのに、7人の核になる九大生の協力者がいて、さらのその下に30人、さらにその関係者が150人くらいの学生さんの協力者がいるそうです。

平兮さんの北崎を何とかしたいという熱が学生さんたちに伝わって、こういう流れになっているとのこと。結局人を動かすのは「人」だと強調されていらっしゃいました。

僕にとって「プラン(夢)を持っている人は多い。しかしそれを実現するために実行する人は少ない。とにかく動いたら分かる。」という平兮さんの言葉がものすごく心に強く残りました。

 

みなさん、連休の初日(4/29)糸島にドライブしようと思っている人はぜひ西浦にもちょっとお立ちよりください。

 

4月5日に海の駅のプレオープンのイベントが開催される現場の写真を撮りました。この辺が駐車場です。左の写真の中央の小山の向こう側が二見が浦です。

晴れているところをご想像ください。解放感たっぷりだと思います。

gogle map だとこんな感じでした。

おしゃれなカフェで楽しむだけが糸島の海ではありません。自分流の海の楽しみ方を見つけてください。平兮さん率いる北崎未来を創る会さんには「海の家」構想もあるので、その件については、詳しい新情報を得たらまたご報告いたします。とにかく海の水がきれいだそうです。

 


16日(木)「地域ブランドセミナ-」だそうです。

2017年02月13日 01時23分41秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

10日の西日本新聞より

ブランドの商標登録と、それを地域でどううまく使うかというセミナーだと思います。

商標登録はめちゃ大事ですし、ロゴにしたり、キャラクターを作って意匠登録してないと、商標やロゴを某国の会社に取られて、商標が使えないとか、高額な使用料をふっかけられたりする可能性があります。地域の人がたちがその地域の名前を入れた商標が使えないこともあります。地域のブランド化がよく言われますが、ブランド化するなら商標登録を先にすべきだと思います。


20~24日福岡三越9Fで「まごころ製品大規模販売会」だそうです。

2016年01月19日 11時09分57秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

白糸農園さんからの情報です。

明日20日から24日まで福岡三越の催事場で福岡県の50いくつかの障がい者福祉団体の製品の販売会があるそうです。

白糸農園さんも参加されているそうです。三越さんでこういう催しをされていることを初めて知りました。今回で3回目のようです。

お時間があるかたはお出かけください。

三越のWEBチラシhttp://www.digi-cata.jp/mitsukoshi/2016012001/#page=1

本日の三越さんの「博多うまかもん市」の新聞チラシの第4面に上記WEBチラシと同じ物が入っていました。

博多うまかもん市では「糸島のうまかもん」も販売されるようです。

 

http://blog.goo.ne.jp/itoitoisland/e/6c40065d81e6dab2a3b10e177ca0b928


走りながら考える=成功への道「地域ブランドシンポジウム」に行く

2015年02月27日 03時40分14秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

先日告知した九州経済産業局技術企画課特許室主催の「地域ブランドシンポジウム」に行って来ました。去年熊本であった同じイベントよりも洗練され、パワーアップした、充実した内容でした。九州の各県からまちおこし、村おこし、地域ブランドの担当者がほぼ100名参加され、会場はほぼ満席状態でした。

 

最初は東京農工大客員教授の福井隆氏の「何のために『地域ブランド化』に取り組むのか」というガイダンス講演でした。「地域ブランドとは地域の本質を生かした老舗の「のれん」のようなもので、信頼のしるしであり、磨き続けるもの」とこの辺は前回と同じ内容でしたが、

玉造温泉のブランド化のお話がとても面白く為になりました。

玉造温泉さんはまず、玉造温泉のブランド化にあたって、1、温泉や地域の商工会、自治体などのおおきな枠組みの協議会、2、観光協議会、3民間のまちづくり会社の3社で推進して行ったそうです。特に観光協議会の会長(元助役でやる気があって有能な人)と民間まちづくり会社の社長のふたりが、毎朝地域を散歩してまちを見て周り、お客さんや地域の人と会話して、地域ブランド化の案を練って行ったそうです。

そこでまず「玉造温泉」という地域団体商標を取ってからコンセプトを作ったそうです。

そのコンセプトが「美肌・姫神の湯」というもので、地域のDNAを出雲風土記から探ったそうで(物語性の創出)、ターゲットを20~30代女性に絞ったものでした。資生堂の1万円以上もする最高級の化粧水でも水分量150%くらいまでしかアップしないのに、玉造温泉を8週間お肌に使うと水分量が160%アップになり、きめを整え、きれいな肌色になることが分かった(コンセプトの裏づけを取った)そうです。サイトも完全に若い女の子向きになっていました。

http://www.tama-onsen.jp/

それまで年間80万人の観光客が130万人に増え、美肌の湯として有名になり、ブランド化が進行中とのことです。

最初「美肌・姫神の湯」というコンセプトもターゲットを20~30代女性に絞ることも商工会の会長をはじめ反対の人が多かったそうです。それを粘り強くブレずに推進したことが成功の要因のようです。旧態依然としたおやじの発想では進化しないということでしょうか。

福井教授は「ブランド化とは地域の人が地域を誇りに思うようになること」とよく言われます。今回もそのことを強調されていたことを記録しておきます。

 

次にLOCAL & DESIGN株式会社代表の高山美佳氏の講演で、演題が「『魅せる物語を見せる』地域ブランディング」というものでした。

高山さんは前回の熊本でのイベントでも講演されていて、久留米市をはじめ柳川市などの観光パンフレットの制作やイベントの開催を行なっていらっしゃいます。

高山さんは久留米市田主丸のぶどうの巨峰の観光農園を経営する農家さんに嫁がれて、初めて農家になったそうです。巨峰という名前が巨峰種ぶどうを開発したおいのうえ先生が静岡出身の方で富士山のように立派なぶどうになれと命名されたことや、一房の巨峰が出荷されるまでに15回鋏で手入れをする(それを2万房行なう)ことなどを教えていただきました。

今回印象的だったのは、「地域ブランド商品や、プロジェクトへのネーミングや、ポスターやパンフのキャッチフレーズづくりに命を懸けている」という言葉でした。高山さんのパンフレットやポスターに使われる言葉は、その土地の人の取材をしている中から出てきた言葉をそのままか、その人の言い方での表現が多いです。人やその土地をよく表していると思います。命を懸けているという言葉にドキッとしましたが、真剣さがとてもよく伝わってきました。

高山さんはお隣の姪浜まちづくり協議会さんのイベントとかにも何度か講師として参加されていることを付記させていただきます。

 

今回初めて、お話を聴けたのが宮崎県高鍋町で「百年の孤独」という有名な焼酎を造っている黒木本店社長の黒木敏之氏です。「黒木本店のブランディングの歩み」と題して、とてもエネルギーあふれる講演を聴かせていただきました。

黒木本店が高鍋町のどこにあるか知りませんが高鍋のお隣の新富町の新田小・中学校8年間と1学期館通い、高鍋高校に1学期だけ通った僕としてはとても親近感が湧いた状態で黒木氏の講演を拝聴させていただきました。

「人と大地が一体となった生き方とものづくりを目指して」という新たなビジョンを掲げ、

とにかくよく読書をされ、ものを考えられていて、とにかく現場主義で、手づくりで、地元の材料にこだわっていい商品を作るだけでなく、リサイクルにこだわって、環境を守ろうとされていました。

蒸留所を町の中心から、かなり山の中の尾鈴山(僕はキャンプに行ったことがあります)に移すために、スコットランドのスコッチの蒸留所をあちこち見て回って、これだという蒸留所をモデルにして、あたらしい蒸留所を建てたそうです。そういう行動力が凄いと思います。

また記憶に残った公演内容に「造る事にこだわるけど売ることにもこだわれ」というのがありました。いいモノをつくっても、どう売るかをこだわらないとブランド化はできないとのこと。特に販売店さんの選定が大事で、顔が見える商売をしている専門店を選べとのことでした。そういう店に「売るというより、育ててもらう」感覚なんだそうです。もう一つ付け加えると、こういう店にはぜったい卸すなという店も自分の中で決めていることも大切だそうです。

それから、自分の会社だけではなく、地域に貢献することが、地域からも応援してもらえる企業となり、地域から育ててもらえるようになる要因とのことでした。カルチャーはアグリカルチャーの中にあり、自分たちは工業や加工業というより、農業をやっていると思っているとのことでした。

 

休憩をはさんで、株式会社暮人代表の杉本淳氏が進行役となり、パネルディスカッションと質問会がありました。

「ていねいなものづくり」とは?という質問に

黒木氏は「よそのどこの会社でもていねいなものづくりをしている。しかし、全ての社員が一つ一つの工程や作業の内容やポイントを明確にし、原料、仕込み、リサイクルまで裏づけを言えるところまで徹底していることが大事。」

福井氏は「ものづくりを金儲けでやろうとしているか、地域を良くしようとしているかで判別される」と。

「どうやったら売れる商品が作れるか?」という質問に

高山氏は「新しいものを作るというより、今ある愛されているものを再構築し捉え直した商品が地域ブランドになりやすいのではと、

上記のいちじくの例を挙げて、昔からたこ焼きを入れる16個入りパックの柳川のいちじくの商品があったが、お土産用に3個入りパックにして『柳川名物手づくりおひさまいちじく』と命名して販売したところ、よく売れて、袋詰めのパートのおばちゃんたちが正社員に雇用するまでになったそうです。」 

今回は印象に残ったところと記録に残したいところだけアップさせていただきました。

このイベントの準備と裏方をされたランドブレインの皆様、お疲れ様でした。そしてありがとうございまいた。

 


29日「地域団体商標活用セミナー」に行ってきました。

2015年01月31日 05時27分06秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

経産省の九州経済産業局主催のセミナーでした。

地域産業や商品のブランディングのために商標をもっと活用しようということや、地域団体商標の登録するための条件や注意点、アンケートからみたこの商標の活用のメリットとデメリット、この制度を活用して成功している「枕崎鰹節」の実例(国内展開から、ヨーロッパに販路拡大中)、法律の一部改正で昨年8月1日から地域団体商標を組合以外に商工会や商工会議所、NPOが登録可能になったこと、新しい形の商標など、興味深い内容でした。

特にアンケート・ヒアリングによる活用方法や効果などが広告に携わる者として貴重な情報でした。

またこういうものも商標として登録できることを初めて認識しました。

 

いろいろな情報の中で、団体のトップが独断と偏見で決めた地域団体商標やロゴが団体の構成員や地元人々のモチベーションを下げた事例もあるそうです。地元の人々がよく話し合って、みんなの商標、地元の人が愛せる商標、誇れる商標といえるものになるほど話し合いがなされることが大切なようです。まずは地元の人が仲良くなることが肝要だということだと思いました。


九大生と元岡住民ががやがや

2015年01月06日 05時10分36秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

1/1読売新聞より

九大生と伊都の地元の人との交流ができる中心地ができたのではないでしょうか。大学の中は一般の人は入りにくいところですし、一般の人と面と向かって接することができる地元の人は、学生さんの利用されるお店の人くらいだと思います。人の交流ができる中心地がなかなかできないことが、その地区の人の絆を作れない要因になっているように思います。駅前に広場があったり、ベンチや芝生がある公園や市場があると人の交流の場になるのですが、ショッピングモールなどは車がないと行けない郊外や中心からはずれたところに作られています。しかし、これから、少子高齢化で人口が減って車に乗る人が減ったとき地区の中心に成れないことも出てきます。今のうちに駅前やバスどおりに喫茶店やスーパーを作っておくことが、絶滅集落にまらないことに繋がると思います。

とにかく住民が出会い地元の将来を話し合えるスペースを持たない地域は消えていく可能性が高くなると思います。今宿の駅前を少しでも活性化したいと毎月第3火曜日開催の「今宿じゃナイト」も住民の交流の場に成ればと思って地元の方たちが努力されています。

今月は1月20日予定です。夜8時頃スタートです。温かい服装でお出でください。


6/26おやじサミットならぬ「かーちゃんサミット(in 熊本)」の告知です。

2014年06月03日 00時28分26秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

昨年受けた「地域ブランドアドバイザー育成研修」の主宰会社ランドブレインさんからメールが来ましたのでご紹介させていただきます。

皆さま、ご無沙汰しております。ランドブレイン株式会社の宮本尚美です。
6月とは思えないほどの熱さが続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。


本日は、弊所「ランドブレイン㈱福岡事務所」と研修会の講師としてご登壇いただきました杉本先生の「株式会社えんかい」
とのコラボ事業のご紹介でメールをさせて頂いております。
(数名の研修生の皆さまには、Facebook等で既にお知らせをしております。)

今回、九州各地で地域を元気にしようと、奮闘する九州のお母さんグループを呼び集め、地域活性化サミット「九州かーちゃんサミット」を開催致します。
サミットでは、参加団体のお母さん方が活動する上での課題や解決策の共有、意識啓発だけでなく、次のステップに向けたヒントを模索します。

地域活性化やブランド化、6次産業化の取組みなど、今、最前線で奮闘しているお母さん達だからこそ学べることが多くあるかと思います。
「九州かーちゃんサミット」と銘打っておりますが、勿論、男性の皆さまのご参加もお待ちしております。

また、皆さまと素晴らしい学びの場をご共有できましたら幸いです。

詳細に関しましては、お手数ですが添付のチラシをご参照ください。

現代はまさに女の時代、まちおこしに興味のある方、「かーちゃんサミット」に興味のある方はご参加ください。

天神や博多駅から熊本駅まで高速バスで運賃約2000円くらいで所要時間約90分で行けたと思います。


15日唐津街道サミット in 畦町(あぜまち) に参加

2014年02月16日 18時49分25秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

唐津街道の僕の仲間で先生の有田さんが車に乗せていっていただけるというので、福津市の畦町(あぜまち)で開催された第6回唐津サミットに参加してきました。この唐津街道サミットは江戸時代、唐津の殿様と福岡藩黒田氏が参勤交代をするのに整備した唐津街道とその街道沿いに作った、唐津から小倉までの宿場町を12回に分けて1年かけて歩こうという唐津街道ウォークが始まりで、宿場ごとに知り合いができて、やがてその土地を知ることでまちおこしをしている人同士の友好を深め、、現場でのやり方の生の情報交換の場として開催されています。

今までに第一回平成20年11月前原宿、第二回平成21年2月赤間宿、第三回平成22年7月西新高取宿、第四回平成23年3月姪浜宿、第五回平成23年10月深江宿そしてちょっと期間が開いて第六回目が福津市の畦町の開催となりました。僕にとって、畦町にはほとんど何の知識も無く参加させていただきました。僕は今宿の何の代表でもないですが、唐津街道というものに有田さんや唐津街道ウォークの酒井さんを通して、興味を持つようになりました。

この唐津街道サミットの構成としては第一部がまち歩きツアー、第二部が交流会の二部構成になっていますが、一部と二部の間にお互いの情報発信の場があり、僕が考える今宿のことをちょびっと語らせていただきました。

有田さんの司会で会が始まりました。

今回のまち歩きツアーのガイドをしていただいた大熊さんです。この方が畦町が大好きで、なんとか畦町のいいところを伝えたいという情熱や畦町に対する愛をひしひしと感じました。この人の魅力こそが畦町の魅力なのだと気が付きました。

 

畦町公民館に戻って、まずは参加者の自己紹介と畦町のまちおこしの流れの発表がありました。

畦町の火の用心の見回りは250年前から続いているそうです。

 

最後は交流会でした。地元の女性の方たちの「鳥すき鍋」をいただきました。地鶏のすきやきです。めちゃうまかったです。肉も野菜も地元の参加者の方が持ち寄っていただいたとの事で、野菜でも肉でも本来の味、素材の味が生きていました。

色々話して、土地土地の問題や、人づくりの問題が本音ででてきますが、同じ地元を良くしたいという志は通じ合うようで、きついのは自分たちだけではないという想いや、知恵の交流をされていました。皆さんお疲れ様でした。お土産にいただいた柿としょうがのジャムおいしかったです。僕は一参加者に過ぎませんが、こういう地道な交流が何か新しい流れが出来ると信じて、地味ながらサポートできたたらいいなあと思っています。

次のサミットは箱崎宿を予定しているとのことですが期日はまだ未定です。

 来週23日(日)赤間宿でおまつりがあります。お近くの方はぜひお出でください。


「ソーシャルビジネス入門セミナー」のご案内です。

2013年12月22日 15時52分39秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

来年のイベントの告知をさせていただきます。メールのコピペで失礼します。

 

各 位
                        福岡市経済観光文化局産業振興部就労支援課長 

            「ソーシャルビジネス入門セミナー」のご案内

 日頃より、福岡市における就労支援施策にご協力いただきまして、ありがとうございます。 
このたび、行政やボランティアだけでは解決できない様々な社会的課題の解決に住民・NPO・企業など、様々な主体がビジネスの手法を活用して取組むソーシャルビジネス(SB)について基本的な内容を学ぶセミナーを開催いたしますので、ご案内いたします。

 ※このご案内は、これまで福岡市が主催したコミュニティビジネス(CB)・ソーシャルビジネス(SB)関連事業にお申し込みいただいた方々に送付しております。

                      記

■「ソーシャルビジネス入門セミナー
~法人設立や資金調達について学ぼう!~」
 日時:平成26年1月31日(金) 14:00~15:30
 場所:天神ツインビル4階 (中央区天神1-6-8)

 詳細は別添チラシをご覧下さい。




                          【お申込み・お問い合わせ先】
                          福岡市経済観光文化局産業振興部就労支援課
                          担当:横山・藤木
                          FAX:092-733-5593 TEL:092-711-4326
                          E-mail shuurou.EPB@city.fukuoka.lg.jp

よろしくお願いいたします。


「まちや紳士録」という映画のこと

2013年11月13日 16時53分47秒 | 地域産業/コミュニティ・ビジネス

9日に参加した姪浜のイベント会場のマイズル味噌にあったチラシより

八女の町屋の町並み保存のドキュメントらしいです。来月KBCシネマでの上映です。姪浜も町屋づくりの町並みの景観保存に努力されています。町内が仲良くないとこういう町並み景観保存が出来ません。おそらく、こういう町屋の風景が地元の人の誇りとなっている町は少なくありません。こういう昔からの町並み風景がその地元の財産であり、次世代につなぎたい文化です。一軒一軒がつながってなければ、それぞれが家をぶっ壊して、今のプラモデルのような家やマンションが立て替えられ、どこにもある無味乾燥な、誰も気に留めない町の風景になって行きます。その風景でそこに住む人たちの美的センスと文化と教養がどれくらいか分かります。少し自分の住む故郷または地元のコミュニティについて考えてみるのに、きっかけになる映画になるのではないでしょうか。