春日市のクローバーホールで行われたこの講演会にはデンマークからお二人の講師がみえていました。
一人目の講師はメタ・リヒター氏。リヒターさんはデンマークで3番目に大きい都市オデンスにあるUniversity College Lillebaeltの社会教育科の講師です。デンマークの教育学がヨーロッパの中でどういう風に始まり、発達し、現在に至ったかを何人かの大きく影響を受けた人物の考え方を紹介することで分かりやすく説明いただいた。
コメニウス(1592-1670チェコ)
「女性も男性も、富めるも貧しいもホームレスも、誰も様々な事を学ばなければならない。」この言葉が、デンマークの教育に大きく影響して、1917年に女性の参政権が認められ、1915年に女性が大学に行く権利を持つこととなった。とのこと。
ルソー(1712-1778仏)
「子どもは自由に生まれ、自分自身の意思を持つ。」
「子どもは自身の前提で出会わなければならない。」エミール・教育論
上記の意味するところは、「原罪」という考えとは裏腹に「子どもとは生来、善なる存在」であり、成長するに従って異なった過程で、異なったものを必要とする。
フローベル(1782-1852独)
「子どもは庭の花のようなもので、教育学を基にした知的滋養分を必要とする。子どもは世界の相互作用を通して学ぶ。」キンダーガーデンという言葉を作り出した人らしい。
クリスチャン・コル(1816-1870デンマーク)
「ハートから生じるものだけがハートに至る。子どもは単語を繰り返すだけの能力の代わりに話される言葉の意味、感覚を学ばなければならない。こうして物語は学びの最善の手段となる。」
相手を信じてはじめて心が通い合うものだ、というデンマーク的価値観の源になっているし、デンマーク人は童話や物語が好きだ。
デンマークでは「子どもは遊ぶもの、子どもは人生を愛し、人生を楽しむものである。そして、人は子どもも含めて、ありのままのそのままの自分でいて良いのだ。」という考え方が国民に浸透しているとの事。
ありのままの個人をみんなが認める風潮がデンマークにはあるのだ。個人を国という組織が尊重しているのだ。日本みたいに個人を組織に合わさせようともしないし、お国の犠牲にしようとする価値観が無いのだ。デンマーク国民の幸福に対するインテリジェンスが日本に比べてはるかに高いのだと思う。
★メタ・リヒター氏(リトルベルト大学国際プロジェクトマネージャー)
1970年にコペンハーゲンで生まれ、1998年に哲学分野で修士号を取得。2000年
にリトルベルト大学社会教育学部で社会教育学の准教授に。2009年に国際プロ
ジェクト担当となり、現職に至る。研究分野は多岐にわたり、哲学、科学原理、コミ
ュニケーション、社会学、倫理学、社会統合、保育原理、社会教育学など。デン
マーク国内の他に、フィンランド、メキシコ、ベルギー、オランダ、トルコ、アイス
ランド、リトアニア、ノルウェーなどの大学で講演も行っている。
一人目の講師はメタ・リヒター氏。リヒターさんはデンマークで3番目に大きい都市オデンスにあるUniversity College Lillebaeltの社会教育科の講師です。デンマークの教育学がヨーロッパの中でどういう風に始まり、発達し、現在に至ったかを何人かの大きく影響を受けた人物の考え方を紹介することで分かりやすく説明いただいた。
コメニウス(1592-1670チェコ)
「女性も男性も、富めるも貧しいもホームレスも、誰も様々な事を学ばなければならない。」この言葉が、デンマークの教育に大きく影響して、1917年に女性の参政権が認められ、1915年に女性が大学に行く権利を持つこととなった。とのこと。
ルソー(1712-1778仏)
「子どもは自由に生まれ、自分自身の意思を持つ。」
「子どもは自身の前提で出会わなければならない。」エミール・教育論
上記の意味するところは、「原罪」という考えとは裏腹に「子どもとは生来、善なる存在」であり、成長するに従って異なった過程で、異なったものを必要とする。
フローベル(1782-1852独)
「子どもは庭の花のようなもので、教育学を基にした知的滋養分を必要とする。子どもは世界の相互作用を通して学ぶ。」キンダーガーデンという言葉を作り出した人らしい。
クリスチャン・コル(1816-1870デンマーク)
「ハートから生じるものだけがハートに至る。子どもは単語を繰り返すだけの能力の代わりに話される言葉の意味、感覚を学ばなければならない。こうして物語は学びの最善の手段となる。」
相手を信じてはじめて心が通い合うものだ、というデンマーク的価値観の源になっているし、デンマーク人は童話や物語が好きだ。
デンマークでは「子どもは遊ぶもの、子どもは人生を愛し、人生を楽しむものである。そして、人は子どもも含めて、ありのままのそのままの自分でいて良いのだ。」という考え方が国民に浸透しているとの事。
ありのままの個人をみんなが認める風潮がデンマークにはあるのだ。個人を国という組織が尊重しているのだ。日本みたいに個人を組織に合わさせようともしないし、お国の犠牲にしようとする価値観が無いのだ。デンマーク国民の幸福に対するインテリジェンスが日本に比べてはるかに高いのだと思う。
★メタ・リヒター氏(リトルベルト大学国際プロジェクトマネージャー)
1970年にコペンハーゲンで生まれ、1998年に哲学分野で修士号を取得。2000年
にリトルベルト大学社会教育学部で社会教育学の准教授に。2009年に国際プロ
ジェクト担当となり、現職に至る。研究分野は多岐にわたり、哲学、科学原理、コミ
ュニケーション、社会学、倫理学、社会統合、保育原理、社会教育学など。デン
マーク国内の他に、フィンランド、メキシコ、ベルギー、オランダ、トルコ、アイス
ランド、リトアニア、ノルウェーなどの大学で講演も行っている。