古材の森で行われた落語会「三之助いと愉会」に行ってきました。
九大の落研の六松亭ぽん太さんの一席があって、柳家三之助さんの「堀の内」「蒟蒻問答」の二席を聴くことができました。
特に「蒟蒻問答」は超迫力あり!でした。
やはり、本物は、面白かった。
三之助さんは糸島のことも好きでいてくれて、古材の森を実家に帰ってきたような気分になるそうです。
以前まくらで話されていた「牧のうどん」のことを全国の高座でも話されているようです。
そのときのまくらでは三之助さんのお気に入りは肉とごぼう天うどんでした。
今回は落語のほかに、まくらで三之助さんがタイやマレーシアなどにも定期的に落語会をされていることや、そのやり方があらかじめ現地の通訳さんを通して落語のやり方の説明やこれから話す話の大筋を話しておいて、日本語で日本でやるとおりにはなされることが大変興味深かったです。
そのやりか方だと、日本語が分からないまでも、可笑しさや面白さは伝わって、日本でお客さんが笑うところとほぼ同じところで笑ってくれるそうです。不思議ですね。
今回「お弁トーク」といって、落語のあとに、食事をしたあとに、月光亭愛眼(めがね)さんという福岡の落語会の方が聞き役で三之助さんのトークショーにも参加してみました。
そこでは落語家さんが着る紋付の家紋のお話が面白かったです。この家紋にはどの家紋を付けなきゃいけないという決まりが無いらしく、三之助さんの大師匠小さんさんは実家の紋をそのまま使い、師匠の小三治さんは鞍馬天狗のファンだったので丸に大楓(おおかえで)の紋だそうです。(天狗は風を起こすのに楓を使うので)この紋は京都地方特有の紋らしいです。
三之助さんの紋は新しくデザインされた飛行機をあしらった紋です。
これは三之助さんが住んでいる品川のお友達やおひいきさんがお金を出してくれて、紋付を作っていただけることになったそうです。三之助さんはそのスポンサーの方たちにデザインを任せたのだそうです。そうして出来てきたのがこの紋で、三之助さんが飛行機が好きなことと三之助さんの飛躍を込めてのデザインのようです。しかも背中の紋の飛行機は上向き、胸の左右の紋は中央から離れるように左右に向かっているようで(袖の左右についている紋については方向不明)、普通の紋付とは違って、紋の付け方に指定があるようです。
かって、ご自分で新しい紋付を作ったとき、胸の紋の飛行機が中心に向かうように付けられていて、このままだと飛行機がぶつかる感じに仕上がってきたそうです。紋付を作ったお店が紋を正しくあしらった新しい紋付を作ってくれて、失敗した奴ももらってくれと言われていただいたそうです。
これから落語家さんの羽織や紋付の着物の紋についても観てみると面白いかもしれませんね。
今回は歴史のことでお世話になっている大内士郎さんといっしょに観てきました。大内さんも喜んでいただけたようでうれしかったです。
小学生や高校生のお客さんもいて笑い声がとても賑やかに感じました。良い一日でした。
次回の「三之助いと愉会」は今年の11月初旬になりそうだそうです。