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三屋清左衛門残日録を読んで

2024-03-05 07:27:43 | 日記

久しぶりに藤沢周平著「三屋清左衛門残日録」を読んだ。

20年以上前に読んだ時には、藩の権力争いが印象に残っていたが、今再読すると、まったく別の感想になる。
隠居した清左衛門の日常の心の動きに目が行く。

家督を継いだ息子と嫁、幼馴染である町奉行、料亭の女将との心の動きがなんともいえない。

やはり藤沢周平ワールドにはまっていく、良質なエンターテインメントの世界だ。

テレビドラマでは仲代達矢主演のものをみた。
冒頭に流れる日本海の厳しい海の映像とともに「昏ルルニ未ダ遠シ」が何ともいえない。
当時、仲代達矢「清左衛門」のピッタリとしたはまり役を思い出す。

直近の北大路欣也主演のものはまだ見ていない。

ところで、昔からある支配層における富と権力争い。
時代小説の大きなテーマでもある。

山本周五郎著長編小説「樅ノ木は残った」も仙台藩のおけるすさまじい権力闘争を描いている。

今の自民党をみていると、昔と変わらないな、と思える。

「政官財+米」の権力構造からみると、現象形態としての「政治の争い」は、巨額な裏金問題として吹き出ている。

その裏で庶民の生活は、ますます低下している。いわゆる「失われた30年」だ。

自民党、一部野党を巻き込んだ政治の争い。
マスコミを通じて「自民党型の政治」の枠内で報道に終始している。

腐敗のおおもとにある企業・団体献金禁止が、なぜ表に出てこないのか。
日本外交も「米の枠内」を出ることはない。

こうした表面上の動きに対して、ぜひ日本共産党の29回党大会の決議を見てほしい。

国民の立場からの社会変革の道筋が見えてくる。

「三屋清左衛門残日録」の最終章の「早春の光」の先へ。