全国的に小中学校のプールが激減している。学校の減以上のスピード。原因は廃止と民間委託だ。
溶ける公教育 デジタル化の行方 第3部が、しんぶん赤旗に連載中だ。
IT教育には湯水のごとく金をかけ、基礎的教育、とりわけ水難から命を守るという肝心なものがないがしろにされつつある。
確かにプールにはお金がかかる。
釧路市長がMOOのプールを廃止と決めたとき、この結果、公営プールがひとつになってしまうとともに、小学校の水泳教育を批判した。
釧路市の子どもは年に1~2回プールに行くだけである。
これでどうして泳げるようになるのか。
「学習指導要領」では、小学5・6年生でクロール・平泳ぎができるようになっている。
どれだけの子がそうなっているのだろうか。
ひとつしかない市営プールの周辺の子、そして民間の水泳教室へ通える所得のある家庭の子しか、泳げなくなってしまう。
まさに自らの「命を守る格差」ではないか。
もともと釧路市は、市内に3つの市営プール設置計画があった。
その後、釧路市の計画から削除されてしまった。
私は市議会で、「経費節減の問題ではないこと」として、市長を批判したことがある。
私の子どものころは、プールはないが川で毎日泳いでいた。
ときおり先生が見回りに来て、深いところに行くなと怒っていた記憶がある。いなくなれば、自由であった。
その後、川は汚れて各学校にプールが設置されるようになった。
それほど水から命を守ることの重要性、こどもの成長上の必要性が認識されていた。
今は・・・
自民・公明の政治は、「デジタル化」と称してIT企業にばく大な税金を投入している。
そして「公教育」そのものを溶かしていこうとしている。
新自由主義の「自己責任論」だ。