読書が大好きであるが、せっかちで読むのも早いため
すぐに読む本が無くなり手持ちぶさたとなる。
そのため、昨日は湯に浸かりながら、地図を眺めていた。
図書館は10時に始まるから、出掛けには寄れない。
駅でちょっとした文庫本を買うこともあるが、
本当にインタレストな本にはなかなか逢えない。
出版業界不況というが、みながネットから様々な情報を得られるからではなく、
近頃の本の内容がつまらないからだ。
編集者がはじめから机上のテーマなりコンセプト、イメージありきで
そこに強引に寄せ集めたパーツをねじ込むから、
薄くて人為的な二番煎じの出来になってしまう。
脈絡がなさそうでも、一つ一つの魅力的な原石を有機的に混ぜ合わせて、
そこから醸成さるる後から見えてきたテーマに合わせて
柔軟な枠を設える方が自然だ。
この世界、いちいちけじめや境界は本来存在しないのだから。
清も濁も、聖も俗も、裏表も同時に在り、しかも結ばれあっている。
まさに風呂敷のように、ごた交ぜの中身に合わせて
ふにゃふにゃと形を変えながらも、まるまる包み込んで
一つの宇宙にまとめ上げる、そういう道程やまなざしを持てば、
これからも素的な本はいくらでも発生するだらう。
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