ふろしき王子のブログ◎
出前講座開催☆
http://furoshikiouji.asia
メール isamix@gmail.com
 



きょうは、お昼ころから
ふろしきの活動に関する打ち合わせをした後、
新聞の取材と撮影があります。

このごろは、レジ袋のように買いもので
エコバッグとしてつかえる技という需要が多いです。
そのため、自分のなかでのいくつかの定番から選んで
紹介するかたちになりやすい。

だけど、本来ふろしきは、中身や状況にあわせた即興が柱です。
その感覚でいくと、取材を受けるメディアごとに
新しい結び方やアレンジを提案したいところではあります。

ふろしきに限らず、打ち合わせというのは
個々の頭ん中に確定した事項の
報告に終始しては、顔をあわせ、声を発する意味がない。
その人がいるから、いつもと違った扉がひらき、
新しいアイデアが湧いてくるというのがよい。

そのためには、テーマにとらわれず、
今話したいマイブームでも何でもよいから、
自由に雑談のように話しながら、
互いに盛り上がってうまれた話題を、
あとづけ的に議題と組み合わせればよい。

また、風呂敷というのは、はじめに型枠の決まっているものから
それを細部にも当てはめて導きだす演繹法ではなく、
個別の具体的な要素が織りまざって生み出された何かに、
やはり後から好きな意味を持たせてみる、帰納法のほうが
合っています。

口の大きさや容量があらかじめ固定されているカバンであれば、
その中に以下に効率よく荷物を詰めるためには、となりますが、
ふろしきは、先に中身が自由に存在し、それらを上手にまとめるためには
このような器の形にしよう、とあとから設定ができるからです。
通常、器を変えるのは手間やコストがかさみますが、
風呂敷は、何度でもほどいて1から器を再構築できるため、
中身にあわせながら包み込むという形が実現できます。

元々の日本の家屋もまた、ニュートラルな何でもない部屋があって、
そこで作業したり、お膳やちゃぶ台を運んできて食堂に変えたり、
布団を敷いて寝室にしたりと、状況にあわせて器を変えるという方法でした。

多目的な布=multipurpose cloth といえます。

問題がなければ特に出番もない。
でも、頼まれればただちに何でも解決できる。
そんな、呼ばれて飛び出るヒーロー、ヒロインが、
風のように去ってゆく風呂敷のたたずまいであると感じています。

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究極的なことをいえば、
役割を果たすというのは、
その役割を終えることである。

たとえば僕は、20年前から
ふろしきの結び方や魅力、その心を
全国で伝えつづけていますが、
もしこれが江戸時代であったら
そのような需要はほぼ無いでしょう。

老若男女みなみなが風呂敷を、
自分なりに工夫して日常つかっているのが
当たり前の時代だったから。

もともと僕は、環境をもっとよくして
都会でも身近にいきものを触れあいたいという
思いから、その一環として使い捨てのごみを
減らそうと、ふろしきをつかいはじめた。

これが、エコのために我慢して仕方なく
つかうような風呂敷だったら
当然長続つづきはしなかっただろうが、
環境問題をぬきにしても、これほど便利で、
かつ創造のよろこびに満ちたものがあるかという
感動と歓びのもと、氣がつけば手放す理由もなく
ずっと使いつづけ、かつ、ありがたくも
その魅力を伝えることを、仕事としても
呼んでいただけるようになった。

こうして20年を経ても、街なかでは誰もが
風呂敷を提げて、背負って、あるいている
という光景には至っていない。
無論、それを目的としているわけではないが、
願うらくは、子どものうちから、ひと通り
風呂敷の扱いを知って慣れて身につけた上で、
あとは各人が好きな道具をえらんだらよいと思う。

あくまでも、風呂敷はたくさんの選択肢の一つである。
ただ、風呂敷が他の道具と違うところは、
完成品ではなく、材料にすぎないということ。
そこから、何でもすきなものをつくれる、DIYのプロセスが
ふろしきの真髄なのだ。

そしてその技術は、単に”むすぶ”だけなので、
完成してもほどけば材料にもどる。
次はまた違った形へ、用途に沿って変わってゆく。
材料~道具を永遠と循環する、ふしぎな存在だ。

だから、風呂敷を身につけるというのは
いくつもの結び方を習得するばかりでなく、
生き方、暮らし方、物と制作のコミュニケーションそのものの
新たな視点を得るということでもある。

さすれば、風呂敷自体がなくても、
何か問題が起きたときに、身のまわりにあるものを
工夫して、見立てて、少ない労力とコストと、
ゆたかな発想によって涼やかに解決し、
まわりの人や物や環境や社会と調和しながら、
みんなでまるく、やわらかく、協力して、
誰もがしあわせになってゆく、というところさえ目指すことになる。

ふろしきは、相手にあわせながら包みこんで、
一緒にすすんでゆくものだから、敵も味方もない。
より多くの方が、自由に風呂敷をつかって、
人に伝えて、やがて当たり前の存在と、ものの考え方になれば、
わざわざ風呂敷講座をひらく意義も薄れていくだろう。

次に出す本で、ハウツー的なものは最後にしてもよいと思っていて、
そのためにも、バランスのよい本にしたい。
これまで、
「ふろしき王子」という氣はずかしい愛称は、
自分から名乗ることははばかられていたが、

友人のつけたこのニックネームによって
風呂敷の活動を目立たせて、さまざまなご縁や出会いを
つないでくれたことは否めず、感謝すべきことである。

それで、今になってようやく、
本の著者名に、勇氣と誇りをもって
ふろしき王子と記すことにしました。

ちょうどそれを打ち込んでいる今このとき、
雨は降りながらも、お日さまのひかりが
ぱああっと射してきて、
子どもたちが「梅雨がおわる!」と歓声をあげました。

ふろしき王子として、いよいよ最後の活動に入ります。
風呂敷が、人々の暮らしにとって当たり前のものになり、
僕が誰からも呼ばれなくなることが、役割としてのゴール。
そこをくぐれば、また新しいステージが待っているでしょう。
ふろしきは哲学。
それをもって、世の中から特別なことをなくしていく。
一部の誰かが抱え込むのではなく、
みんながみんなの、生きるために心と行動を注ぐことで、
せかいは、早く進化していく。



たとえるなら、テストの答えをみなで教えあって
考えあって、結果的に全員が100点をとれるように。
みなさま、どんどん、風呂敷をひろめてください。
僕は可能な限り、何だって協力いたします。
暮らしていくため、毎月の支払いの分は
いろんな形で得なければならないけれど、
お金のものさしで、機会を潰そうとはしません。
この20年ずっと、経済的にはぎりぎりの生活をしながらも、
借金ゼロ、貯金もゼロ(笑)で、しあわせに暮らしてきました。
人を信じ、社会を、大自然を、そして宇宙をしんじています。
これからも変わらず、自由に、マイペースに、
ふつつか者ながら、精進していきたいと思っています。

風呂敷の結び方なんて、とってもやさしくて、
達人技なんていう難しいものでも何でもない。
だけど、風呂敷を通して僕は、

・日常生活や旅が、大変便利でたのしくなった
・忍者あるきに変わって、とっても身軽になった
・いつも背負っていることで足腰や背中がしぜんに鍛えられている
・ミシンを使えるようになった
・人とコミュニケーションをとるきっかけとなった
(これは、似顔絵を描くことも同様)
・大勢の人まえで、話せるようになった
・各地から呼んでいただき、全国を旅して
 知らない町や人々と交流できるようになった



・何でも自分でつくってみようという意識に変わり、
 ものづくりの幅がひろがった
・ふろしきの在り方から、生き方を教わった

いちばんの宝ものは、
風呂敷を通して出会った、
たくさんの人、友達、なかま。

たまたま同じ時代のおなじ星にうまれて、
こうして出会ったのは偶然ではない。
人には感情があるから、面倒なことだって
起こるものだけど、それ以上のよろこびに
つながるように、みんなが、
嫌なことに負けず、積極的にうれしいことを
見つけて、生み出して、よりよい
未来をのこしていきましょう。

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100%をカワイイで固めても、相殺または
デフォルト化されて、薄れる。
99%は別要素にして共存させると、
1%のカワイイが光るし、互いに引き立て合う。
世界はそのようにして魅力を放っている。
謙虚なようで、目だっている。
「シャイだけど、シャイニング」

そのような視点では、風呂敷も
実地でつかっている場面こそが
何よりもきらめいている。
その感覚は、写真でも動画でも
伝えきれるものではない。
本当に役にたって、たすかった~!
という感動と、状況と、つかい手の身体と
ともにあってこそ、
風呂敷はうれしそうに見える。









撮影では、どうしても風呂敷単体の物撮りに
なることも多いので、
いろんな人が使っている様子やその街角、
背景となる物語と組み合わせることで、
深くほのかに光る包みの存在感を、
多少顕せるのではないかと思っている。









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AIは、ルール内の最善策を見つけるが、
新たなルールを作成するには、いまだ至らない。
既成のバッグに入れるのに
ふさわしい中身を教えてはくれるが、
先に存在する中身に対する、より適した
バッグの形の提案は無い。
ふろしきは、中身に合わせて、バッグ(ルール)
自体を、自在に変化させてゆく。



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(長文すみません)

前々からよくきかれること。
風呂敷のことを、どれほど好きであるかと。

しかし、僕はふろしきを「すき」と答えるにしても、
素直な言葉になりづらい。

そのひとことではとても、あらわせない。
これまでのたくさんの感謝、感動、思い出、
ときには風呂敷つながりで苦労した人間関係のあれやこれ。

まだまだ分からないことだらけだけど、
それでも、知るほどに、情報がふえるほどに、
ただ好きの一言で収めきれないし、
「惚れる」という距離感でもない。

ふろしきは自分のアクションへの
リアクションそのものである。
それは、部屋も同じで、片づければ
片づけた通りの部屋になる。

部屋のほうから勝手に動くことは、あまりない。
風呂敷も、ただの四角い布であり、DIYの材料。
さらにそこには色と柄と素材による、多様な種類があるため、
”風呂敷が好き”とくくるのは”音楽が好き”というくらい
対象が広くなる。

それが、ものとしての風呂敷でなければ話は別だ。

好きなのは、風呂敷という物自体ではなく、
自分で生み出す行為や志向のことで、
そのための材料として風呂敷が相当便利なので
選んでいる、という具合です。

物としての風呂敷の好みだと、もっと具体的に、
青系とか、ポップな柄とか、丈夫で乾きやすい麻素材がすき、
のような答え方になっていきます。

そして、このような好きさというのは、人に対してもいえること。

妻のことを好きかときかれたら、好きと答えますが、
その理由はすぐには出てきません。
一緒に暮らしはじめてから13年も経つでしょうか。
その中には、楽しかったこともありますが、
悩んだり、喧嘩をしたり、苦労をかけたり。。と
毎日のさまざまな出来事がたくさん集積されていますので、
顔が好みだから好き、とか””あかるい”やさしい”のような
単純明快な解答はありえなくて、
この先、どんなことがあっても
その内側たる心の美しさを慈しみ、
純粋な子どもたちへの敬意としても、
不器用でもきちんと夫婦喧嘩をして、
都度互いの思いを伝えあいながら、
演じあうことはしたくないと思う。

それでも、僕は取り越し苦労のきらいがある。
何らかの不安にかられたとしても、
その状況を自分に冷静に問うたとき
特に嫌じゃなければ、それ以上暗鬼をふくらませないようにと、
感情のコントロールを育てています。

友達に関しても、はじめから氣があって
意氣投合して仲良く、というパターンは
昔はよくありましたが、
そのような似た者同士は、相手に自分を見て
安心したり慰めあっている場合もあるので、
やがてどこかで衝突して縁が切れたりもします。

逆に、何がよいのか定かではないが、
なぜか氣になる、、
自分の好みでもなく、思想も異なるのに
尊重できるまなざしを感じる、
という人は、会っても会わなくても、
ふしぎな心の絆が永遠につづくような感覚があります。

昨年、ふろしきの本をつくりましたが、
きっかけはちょうど、さらに前年に
『マツコの知らない世界』への出演がありましたので、
そのタイミングに間に合わせようと
当初は考えていました。
もともと異常なほどマイペースで、
ここ20年、いろんなメディアに出ても、販売する
商品も持ち合わせず「チャンスを生かさない男」と
豪語しておったのですが(笑)、
マツコさんのときは、本があれば
多くの方に風呂敷の魅力をつたえる貴重な機会と
ならむ、と思いました。
(以前から本を出していますが、数年経って
新たに追加したい結び方がふえてきたため)。



しかし、やはり本の制作は、何かに間に合わせようと焦るのではなく、
日々たんたんと実地で風呂敷をむすびながら、
そこはかとなく氣づいたことなどを織り込んで
丁寧につくりたいというきもちのほうが勝り、
テレビの放映時にはつくり途中でした。

翌年、10年近い付き合いのあるお店に勤めている
知り合いと会ってお昼をした後、
彼女のカバンの部品がゆるんだのか、
口がひらいたままになっていました。
それを風呂敷で包むことで解決したのを、
記録として撮影しました。

後でその写真を観ると、彼女は
なんでもない表情をしているのですが、
「あ、これは風呂敷向きだ」と思いました。

風呂敷はニュートラルな材料としての四角い布であり、
ここから何にでも変化していくものなので、
テーマやキャラやコンセプトという一義的、
一面的な意味でつつみこめはしません。

自分に対して意味なり役割を固定してはいけないと思っています。
それは本音を封じて演じることや立場主義につながるから。
都度、臨機応変に意味や役割が変わりつづけるのが自然です。

だもので、友達が、口のひらいたバッグを
風呂敷で結びとめた状態の写真を撮らせてという
求めに対して、無理に表情をつくったり
決めポーズをとるのでもなく、
頼まれたままに普通にカバンを持っている写真となったところに
ピンとくるものがありました。

楽しいときには笑わなくても、どこか
楽しさが滲みわたるものだし、
イラついていたら、どんだけ微笑んでいても
微妙な筋肉の緊張によって、不快感は隠し通せない。

演技が苦手なほうが、たとえぶつかり合っても
本音のコミュニケーションができる。
おしまいまでずっと、互いに演じて合わせあっていたとしたら
表面的に円満であっても、見えない溝は埋まらない。

そのような予期せぬご縁によって、
仲間がすこしずつふえてきました。

そのような自然体のなかまたちは、
この記事の冒頭で書いたように
理由なきつながりがあります。
好きなところもあるし、
自分では共感できない面だってたくさんある。

誰しも、人と豊かに交流しながら、
日々の毎日を、有意義に送りたいと思っている。
そのなかでの期待や失望によって
つらくなったりもあるけれど、
うまくゆかなくたって、ほどけば
いつでも元にもどせるのが風呂敷。

結び目を複雑にして、自分自身を困らせないで。
かんたんにほどけるから。

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ふろしきを通して伝えたいのは、
「じぶんで生み出そう!」ということです。
結ぶだけで、一から何でも作りだす風呂敷は、
最もお手軽なDIYともいえましょう。

今夜、日暮里のイラン料理屋さんザクロで、
ムサ美時代からの同級生とご一緒しました。
そこで、お土産の手づくりお菓子をいただきましたが、
カゴのない自転車に乗ってきた僕は、
紙袋の持ち手に、風呂敷をたたんだ帯を
通して組み合わせ、ななめがけにしました。

さらに、前回このお店に置きわすれた傘もあって、
それはくるくると風呂敷で巻いてから背負い、
無事に問題なく帰路につくことができました。

そのように、中身と事情にぴったりとフィットした
機能的なカバンなりリュックを、その場で
1分足らずで完成させられます。
決して職人技ではなく、誰であっても、やさしい技と
その組み合わせで再現できます。
そんな、まほうのような生活技術文化、
ふろしきマジックですので、

このごろは、16年近くつづいている愛称
(ふろしき王子)と別に、
「ふろしき大まおう」と呼んでくださる友人が数名いまして、
今夜は、英語にしたらどうなるか、なんて話しながら
「ふろしきデビルキング」だなんて盛りあがってました。

デビルは破壊の象徴で、こわし屋でもありますが、
新しいものを生み出すには、まずは片付け、整理、掃除、分解が必要。
風呂敷でいえば、ほどく作業です。
ほどかなければ、次のものを結べない。

好きなものごとを追究するまえに、
嫌なことをしないのが大切。
嫌なことは問題として解決し、プラスでなくてもよいから、
ニュートラルに調えたい。
そのために、よどみ腐った塵芥に風を入れて
丁寧に吹きとばす律動の嵐。
それがたぶん「ふろしき大まおう」なのだろうと、
いつもの後づけさくさくの解釈で、心あらたしく
お日さまを目指してゆきたいと思います。

デビルやまおうというと、闇のイメージですが、
日蔭や暗闇のやさしさというものもあり、
逆に太陽のひかりも強ければじりじりとダメージになります。
日本では、湿度が滞ればカビ腐っていきますので、
そこにひかりと風をあてて掃除する分解者としての
大まおうの役を、はたす。

そんなこんなわけで、DIYをしやすくするために、
場所を塞いでいる物たちを片付けるのが先決であり、
ふろしきはいつでも、用が済んだらほどくことで
その循環を体現しているといえます。

風呂敷の本懐は、結ぶばかりではなく、
ほどいて無に帰する建設的な破壊。
結ぶ→つかう→ほどく を
永遠に巡りつづけます。

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大きな水玉のまわりに、砂のような無数のしずくたち。
その表面積からの反射が、氣配をうみだす。色や形は
自覚しやすいが、知らずに大きな影響を受けるのが材質感覚。
いろかたちはぱっと見の「いいね!」につながるが、
インナーマッスルを鷲づかみにするのはテクスチャー。
ずっと使いつづけて飽きのこない風呂敷は、一見地味でも素材のよいもの。

めをとじて、指でさわってかんじる世界。

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意味が与えられなければ、
全部の意味を持っているのに。

たとえばふろしきのリュックは、
肩を通す輪っかの部分を持てば
ふつうにバッグとしても使えるし、

中身入れて畳に置いたら
枕にもなるし、

箸を置けばはしおきにだってなるから。

役割や立場を固定せずに、
なんでもない自分、
何者でもないあなた、

すてきな全部の星のしずくが、
きみの中に、まばゆく、どっさりと込められている。

なんにだって変身可能なあなたと、
今日ここで会えているふしぎ、奇跡を、
めでたく、とうとく、感謝にむせぶ。

忘れないで。
不器用なままでよいから、
やさしい心はたからもの。

たとえ立場を演じていても、
かならず漏れてくる本音。
そこだけを見つめてる。

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網棚のふろしき包みが、こっちを見てる


ふろしきは、宝ものがまとう布

(モデル:asamin')

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・結ぶだけで、好きなものをただちにその場で生みだせる

・準備がいらない。
問題が発生してからでも、結ぶだけで間に合う

・軽くてかさばらず、一枚を多用途に使いまわせる

・失敗しても元に戻せて、何度でもやり直せる

・洗いやすく乾かしやすく、清潔を保てる

・色や柄や素材、結び方、中身の形との組み合わせで
無数のバリエーションが展開される

・状況に応じてカスタマイズが自由なので、
我慢要らずのストレスフリー。
使いにくければ、使いやすい形へ結び変えればよい

・結び方のレシピを知らなくても、あれこれ試していれば
すてきな形が生まれて、役だつ

・ひもやシュシュ、かごやカバンなど、どんなものとも組み合わせられる

・難易度が低く、誰でもすぐに役立てられる

・どんな中身でも、器のかたちを変えて合わせられる

・創意工夫の余地がいくらでも存在し、中身や状況、
使い手の数だけ結び方のアレンジが存在する

・生地を曲線に切り抜かず、四角いまま生かすので無駄がない

・破けてもパッチワークのように修復でき、
直すほどにおしゃれな味と深みがでる

・結び方を、誰でもすぐに再現できる

・四角いままの布なので、縫製がシンプル

・荷物をコンパクトに圧縮できる上に、通氣性がある

・使い捨てになりにくく、手入れしながら長く愛用できる

・いま必要なものを、自分で工夫して
無から有を生み出す姿勢

・傷つけ打ちつけて固定するのではなく
2つのものが互いに双方向から協力しあって結びあう

・指先から全身まで、からだと一つになって活用がなされる

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毎年のように水害が発生。
天災として諦めるばかりでなく、
戦後の林業政策や都市開発による
副作用とも捉えられます。

水の多い日本では、風とおしと水はけが生命線。
自然の仕組みを利用した細かな隙間や道を
張り巡らせ、雨がゆっくりとしみこんで常時
一定量流れる仕組みにする必要がある。

せっかく降った雨は、しみこみも貯めもされず、
資源として生かされません。
東京の多くの地域では、下水とまとめて
東京湾へと放流されています。
実家のある浅草にも、森や原っぱや細かな水路を
とり戻せば、人が正氣にかえれる居場所、
かつ趣き深い貴重な観光資源になると考えています。

横山功のツイッター

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ふろしきの和菓子を食べようと思いましたが、
ちょうど雨も上がりましたので


キャッチボールに変更。

ばってん、風がつよくて帽子が飛んでしまう・・・

そんなときゃは、


小ふろしきをたたんだ帯で、くくったる。


氣合いも入ったで。


もうそろそろ、東京2020の祭典。
今年は、各自思いおもいに
からだをうごかしましょう。


(モデル:asamin'  撮影:白井智)

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ふろしきはレジ袋の代用品ではなく、
中身と状況の種類だけ、アレンジがあり、
講習会で紹介している結び方もほんのたまたまの一例です。
使うにあたって支障がなければ、どんなやり方でも、組み合わせでもよくて、
思いつきや手の向くままに任せても、すてきなものが発生したりします。
上手くゆかずとも、ほどいて元に戻せるので、自己流をたのしみましょう。


両手を空けて氣ままなお散歩にウエストポーチ


浴衣にもぴったりのきんちゃく袋


本やノートパソコンをはこぶ、おけいこバッグ

上記のむすびはどれも、バンダナサイズの布で可能。

(モデル:asamin'  撮影:白井智)

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今日からレジ袋が有料化されるが、使用量を減らして
環境への負荷を減らす目的とされている。

我が家は川のすぐそばにあり、子どもたちと探索しながら
トングでごみ拾いすることも多いので(きりがないほどあるが)、
自然環境のなかに飛散するレジ袋が減ることには賛成である。
けれども、有料化したところですでに山のように出回っている
レジ袋なので、川原から無くなる日はまだ遠いだろう。

僕は20年間以上、風呂敷とともに日々の暮らしを歩んできましたが、
レジ袋は、ごみ用、濡れもの、匂いのある買いもの(漬け物)などには
大切に愛用してきました。
今後、そのような使い道の分であれば、実家でおばちゃんが
貯めていたような分でも足りると考えています。
レジ袋の口を閉めるときは、結び目が固くなりすぎない
むすび方をしているので、ほどいて何度か使い回しがしやすく
1度の使い捨てにならないよう氣をつけています。

そのようにして、今あるものを持参して数回は繰り返して
使うところからはじめれば「レジ袋が無いと困るが
1枚に5円前後支払うのはもったいない」という悩みも
減ると思うので、近いうちにレジ袋を使い回すコツについて、
動画などで紹介したいと思っています。

目にみえない二酸化炭素についてはよく分かりませんが、
川原に散乱するレジ袋を見ると、これが海洋へ流れて
飲み込んだ生きものを物理的に窒息させる懸念はつよく抱いています。

昨年の大型台風で、河川敷は地形まで変わり、上流から
相当量の流木やヨシの茎などが樹の高くまで
積み重なるほど漂着しました。
それらはやがて微生物に分解されながら、
生物の棲み家となって生態系をより豊かにするため、
なんぼ流れてきてもノーストレスで、
むしろ工作に使える材を得られてありがたい場合もあります。
しかし、プラスチック製品は、たいてい割れていますし
長期間分解が望めず、見た目にも自然と共鳴せず違和感を
のこすので、手間をかけて拾い集める作業を、
小さい子たちまでが黙黙と、自分たちの未来のために
行なっている現状が、毎年、毎日のようにつづいています。

放っておけば土に戻る枯れ草や落ち葉までも
有料のゴミ袋で回収に出す人が多い現在、
葉っぱもレジ袋も糞尿もペットボトルも
一様にゴミという認識が少なからず広がっていて、

かじった果物の芯をジャングルにポイしても
環境的に全く問題ないのと同じ
いにしえからの感覚で、レジ袋もまた
風にのせて放ってしまう感覚に至っているというのは考えすぎですが、
子どもに、本質的な環境教育が必要とは感じられます。

このたびの制度に合わせて、今や様々なエコバッグが
大量生産されていますが、素材としてはポリエステルが多い。
ポリエステルは丈夫さもあって衣料で広く使われていますが、
レジ袋よりもずっと、その生産にコストがかかっているため、
それを使い捨てしてしまうと、環境への影響は
作るときと捨てたあとの双方から、大きな負荷となるでしょう。

そこで提案は、きちんと手入れをしながら、どれも愛用しようということです。
どれもというのは、まずは家にあるレジ袋、エコバッグ、紙袋、
昔の買いものかご、そして風呂敷を、使い分けることによって、
エコバッグを洗い乾かす時間もとれますし、靴のように
2足を交互に履くほうが乾燥やメンテもできて長持ちにつながるでしょう。

もしかすると、これからは家にあふれているレジ袋や紙袋が
お土産として喜ばれてしまうような時代となり、
おばあちゃん家で発掘した紙袋をネットで販売する人さえ
現れるかもしれません。

ここまで、買いもの用として生かせるものたちを
書いてきましたが、かいもの以外にも無数のはたらきを
こなせるのがやっぱり風呂敷で、使い慣れれば
あまりの楽さ便利さによって、消去法でも外せない存在です。

結局、レジ袋や紙袋は、汚れたらそのまま捨てやすい便利さが、
現代社会に合っているのですが、これからは、好きなものを
きちんと洗って乾かして、思い出とともに長く付き合っていくという
世の中になればと願います。
風呂敷が数枚あれば、洗いやすくすぐに乾くので、
どんどん汚しながら使っていけばいいと思う。
ポリエステルのエコバッグも洗って長く使えばよいのですが、
すりきずや重みによるほつれなどで、半年や一年で
使いたくなくなったり、そこまで高価ではないから
新たに買うとなっては、有料のレジ袋よりも年間の出費が
多くなったり、マイクロプラスチックによる環境負荷が
ふえてしまうかもしれません。

あらためてまとめて述べますと、

1.いま家にあるレジ袋や紙袋、エコバッグを用途によって
 使い分け、使い回す。
2.ふろしきは、洗って乾かし、やぶけてもおしゃれに繕って
 長い愛用がしやすく、また、他の用途や非常時にも
 生かせるので、心底おすすめ☆☆
 溺れている人がいたら、浮きそうなものを
 集めて風呂敷で包み、救命の浮きだって作れる可能性があります。
 飽きてタンス深くを肥やさぬよう、大好きな色や柄の、
 持っているだけで嬉しくなるようなものを選びましょう。

天然素材、化学繊維に関わらず、一方通行のような
使い捨ては、知らずに心を虚しくさせる。
ジプロックやクリアファイルも、大切に長持ちさせたい。
そして、ビンやかめ、壷など昔からのものも、いっしょに
混ぜこんで、やくだてよう。



何にでも重宝する、一家に一枚? 大あさの大ふろしきを結んだ袋。
自分も中に住めそうな、無限の奥深さを内包する。
過去はここにあり、未来もここにある。

(モデル:asamin')

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風呂敷をつかっていないという方でも、
小風呂敷やバンダナでお弁当を包んだ経験ならば
あるという人は多いと思います。
弁当持参の幼稚園によっては、
結ぶ練習ができるよう、簡単な袋ではなく
風呂敷で包むように決めているところもあります。

趣向が異なりますが、女子校の一部には
サブバッグは風呂敷推奨という学校があり、
購買部でも買えるそうです。
生地の色や柄に決まりはなく、
花柄でも好きなアニメのものでもよいと
ある高校の卒業生から聞いたことがあります。

お弁当つつみを、各対角を真結びするだけと
規定した場合、ふろしきの基本中のきほんとなります。
それでも、結び目が2つあるのでかなりしっかりと結べるため、
通常はランチボックスサイズにしては手堅すぎるのですが、
これは、弁当のフタがひらいたりずれるのを防ぐ
固定のために用いているといえます。

小さくて軽いもの、弁当でもサンドイッチなど
隙間ができてもさほど困らないものなら、
巻いてから左右一対の角のみを真結びする
(おつかい包みと呼ぶ人もいます)ことで間に合います。

お弁当を風呂敷で包むことを、なんか地味で古風で
おしゃれじゃないと感じてしまう観念をお持ちの方は、
2つの方法によって変化をもたせられます。

1.ふろしきそのものの、色や柄を好きなものにする。
 印象は、結んだ形以上に、元の布の見た目の影響がつよいです。
 また、綿・麻・絹・化繊・織り方など素材によるツヤやテクスチャの違いも
 かなり雰囲氣を左右します。

2.結び方をかえる。
 たとえば真結びの角をそれぞれ半分ずつ内側へ折り込んでリボン形にする。
 箱の短い側の対角をしっかりと真結びし、左右の角は、先をちいさめに
 真結びして、持ち手にする。そのとき、ねじっておくと形がととのう。

下の写真は、子どもの浴衣地を2巾つないだ中ふろしきで
お弁当をつつんでいます。
染めの浴衣地は、表面にのっけてるプリントと異なり
目の吸い込まれる魅力があり、一見水玉にみえる団扇の柄も面白いです。
また、結び方は上記の2つを組み合わせており、リボンがついて
持ち手もあるので、まるでハンドバッグのような趣きを奏でています。

まあ、究極的には、中身の弁当に自信があれば、
何で包んであっても氣後れすることはないでしょう。
ふろしきは、考えすぎずにそのときそこにあったものを
自然の流れでえらんで、手のやりたいように結ぶくらいが、
ちょうどよいと思います。



(モデル:asamin'  撮影:白井智)

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