呑む気オヤジ/蔵王山麓蓬莱庵便り

蔵王山麓暮らしのオヤジの日記。合唱も映画もドライブも温泉も、たまには俳句も・・・😄

呑む気オヤジの、読む!~「三国志 2~4の巻」(北方謙三)

2011-03-08 | 本の話
三国志〈4の巻〉列肆の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)
北方 謙三
角川春樹事務所


北方謙三の三国志の2巻から4巻を読んだ。最終的には13巻まで続く大作だ。
前にも書いたように、暫く前に読み始めて、3の巻まで読んでちょっと休憩と思って3年ぐらいが経ってしまった。
最近、古今東西のいわゆる名作と言われる小説は、死ぬまでには読んでおきたいと思うようになった。若いころにはドストエフスキーとかデュマなどは結構読んだ。今興味があるのは「三国志」と「源氏物語」かなぁ。源氏物語は、瀬戸内寂聴版で、そのうち読もうと思っている。

それで、今は「三国志」
前に読み始めて、北方版は失敗したかと思った。1~2の巻は正直言ってイマイチの感ありだった。どうも北方さん自身が、この広大な国とそこに屯する種々雑多な登場人物をどう描くかが確立していなかったと思う。だから内容的にはちょっと散漫で、なかなかのめり込めなかった。
でもやっぱり三国志はちゃんと読破しておきたかったので、今回は改めて1巻から読み始め、4の巻まで来た。
あれ、3巻ぐらいからちょっと変わってきたぞ!? 登場人物が活き活きして来た。ストーリ展開も面白いじゃないか!
北方謙三が、3巻ぐらいから乗ってきた感じが読み取れる。これだけの物語になると、そういうこともあるんだろうなぁ。3~4巻はとても面白かった。
このあとはちょっと浮気するけど、5巻以降も面白くて、我々読者をワクワクする三国志の世界に引っ張り込んで欲しい。ちゃんと読みますよ!







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呑む気オヤジの、読む!~「三国志」(北方謙三)

2010-12-22 | 本の話
三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)
北方 謙三
角川春樹事務所


♪「三国志(1の巻)」北方謙三著 ハルキ文庫

実は数年前に、第3巻ぐらいまで読んで、ず~っと13巻まで読み続けるのは大変だし、たまには他の本も間に入れよう…と言っているうちに、いつの間にか戻るのを忘れていた。
やっぱりこういう、世界の名作は一応読んでおきたいと思って、また読み始めた…。
詳しい感想文は、ブクログの「呑む気オヤジの本棚」をどうぞ!
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呑む気オヤジの、読む!~「まんまこと」

2010-12-09 | 本の話
まんまこと (文春文庫)
畠中 恵
文藝春秋


♪「まんまこと:」畠中恵著 文春文庫

いゃぁ~、面白い!「しゃばけ」シリーズの面白さは今まで随分お伝えして来たけれど、この大江戸神田の町名主の跡取り息子麻之助の話は絶品だ!「しゃばけ」の頼りない病弱の若旦那も良いけど、もっと元気で遊び人の跡取り息子の活躍は魅力的だ。
感想文の詳細は、我が本箱「ブクログ」をどうぞご覧ください!
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呑む気オヤジの観る・聴く・読む!~小説「ひなた」(寅の12)

2010-11-10 | 本の話
ひなた (光文社文庫)
吉田 修一
光文社



♪「ひなた」吉田修一著 光文社文庫

「悪人」の吉田修一が、その少し前に発表した小説。
う~ん、悪くないんだけど、作者自身が何を語りたいのか、僕にはよく伝わらなかった。(もっとも最近は、その辺の理解力が落ちてきた気がするんだけど…)
レビューの詳細は、「ブクログ」をどうぞ!
本棚の表紙をクリックしていただければ、レビューがあります。




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呑む気オヤジの観る・聴く・読む!~小説「研ぎ師太吉」

2010-11-09 | 本の話
研ぎ師太吉 (新潮文庫)
山本 一力
新潮社


♪「研ぎ師太吉」山本一力著 新潮文庫

しばらくぶりの一力節は、やっぱり良かった。
ただ、ちょっと今までみたいにストレートに感動が伝わってこなかった…。なんでかなぁ~。

今回から、観たり聴いたり読んだりした本、DVD、CDなどの感想文は、「ブクログ」の本棚に収めることにした。
詳しいレビューは「ブクログ・呑む気オヤジの本棚」をご覧くださいね!(左記からリンクします!)

尚、タイトルの「呑む気オヤジの本棚」をクリックすると、僕の本棚全体を見ることができます。しばらく前に読んだ本が並んでいますが、ほとんどレビューはありません。これから本棚にためていきますね!





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呑む気オヤジの観る・聴く・読む!~小説「白銀ジャック」

2010-10-18 | 本の話
白銀ジャック (実業之日本社文庫)
東野 圭吾
実業之日本社



♪「白銀ジャック」東野圭吾著 実業之日本社文庫

超人気作家東野圭吾の新作が、いきなり文庫で登場!
しかしビジネス書専門出版社だった実業之日本社が、こんなエンターテイメント小説を出すなんて。世の中も変わったもんだなぁ~。

某国内大型スキー場。このところのスキー場の衰退には厳しいものがあるが、今年は雪も多く客の入りも順調だ。
そんなスキー場に脅迫メールが届く。「ゲレンデに爆薬を仕掛けた。ゲレンデのスキー客すべてが人質だ…」スキー場の経営を第一に考える経営陣は、警察に届けず身代金を払うことにする…。
来場者の危険を考えず会社の経営を優先する経営陣に批判的なゲレンデ・リフト管理責任者、体を賭してスキーヤーを守ろうとするゲレンデパトロール隊の面々、昨シーズンにボーダーとの接触事故で妻を失った親子…。いろいろなメンバーの思惑や葛藤が絡み合う。

まさにどこの本屋にも平積みで並んでいる新作なので、ネタばれは止めておく。
でもなかなかスピード感があって、最後のどんでん返しもあって、久々にあっという間に読んでしまった小説だった。さすが東野圭吾!この前の「悪人」ほどのずっしり胸に響く感動はなかったが、楽しく読むことができた。
う~ん、スキーやりてぇ~。今年の冬はスキーに行くぞぉ~!と思わずにいられなかった小説でありましたよ!


追伸)
ところで、この本を読んでみたい!というあなた、上記画像の表紙をクリックして、Amazonからご購入ください。
そうすると、僕のところに5~10円が入ってくるらしいです。200冊売れれば1千円から2千円になる。それは取っておいて皆さんに還元するからさ。よろしくお願いします!


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呑む気オヤジの読書感想文・寅の9「砂漠」

2010-10-10 | 本の話
砂漠 (新潮文庫)
伊坂 幸太郎
新潮社


♪「砂漠」伊坂幸太郎著 新潮文庫

伊坂幸太郎の小説は、今まで何冊か読んだし感想文も書いている。
彼は仙台の大学を出て、今でも仙台を拠点にして小説を書いている若手のホープの作家だ。仙台が舞台だし、人気もあるし、オジサンとしては世間の流行りものに乗り遅れたくないというスケベ心もあって読むんだけど、う~ん、やっぱりピンと来ないなぁ。

仙台の大学の法学部に入学した5人の男女の、あれやこれやの青春グラフィティー的物語。自分の学生時代を懐かしく思い出すところもある。もちろん僕とは比べ物にならない凄い経験もあるのだけど、それがすんなり僕の体に入ってこない。
何で超能力?なんでシェパード?なんでプレジデントマン?
いろいろ普通の学生では経験できない事件に巻き込まれたりするんだけど、その割に話が淡々と進んでいって起伏が感じられない。主人公が淡々として常に覚めているからなのかな。
でも最後の卒業式の件(くだり)は、胸の奥が少し暖かくなった。淡々とした中にも『いろいろあったけど、みんな元気でな!これからも社会という砂漠で毎日もがき苦しんで必死に生きていこうな!』みたいなみんなの思いが滲み出ていて、まさに自分の大学卒業の頃を思い出した。

そうなんです、別に伊坂さんが嫌いというわけではありません。合唱団のYさんの娘さんがファンとのこと。Yさんご自身のお勧めの小説や映画もあるので、それは読みたいし観たいと思います。
なんたって僕は、食わず嫌いをしない、何でも食べる雑食オヤジですから!??





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呑む気オヤジの読書感想文・寅の8「夜明けの街で」

2010-09-08 | 本の話
夜明けの街で (角川文庫)
東野 圭吾
角川書店(角川グループパブリッシング)



♪「夜明けの街で」東野圭吾著 角川文庫

少し前に本屋に平積みになっていた文庫本の新刊。
東野圭吾は好きな作家なので、手にとって裏表紙の解説を見てみる。
これ、読んでいないよねぇ。文庫本も新刊だし、第一単行本なんて高いから買わないし…。
ということで購入して読み始めた。

???なんか読んだことあるなぁ~。でもこの先のストーリーは記憶がないなぁ~。最初のところだけ読んで、そのあと止めちゃったかなぁ~。
やっぱりこの話、知っているなぁ~。でも羨ましい、いやけしからん不倫話の結末は記憶にないし、一応殺人事件が絡むミステリーの犯人も記憶にないなぁ~~?

結局最後まで読んでしまって、やっぱり前に読んだわぁ~と納得した。
そうそう、3年前の大田区の花火の時に、友人のSに単行本を借りて読んだんだ!
ハイ、ちゃんと我がブログに感想文を載せています!
詳しくはこちらをどうぞ。
でも、今その時のブログを読み返すと、結構面白く読んだらしい。3日で読み終えたとか。
今回は、何度も「これ読んだよなぁ」と思いながらだったので、全然面白く感じなかった。
もっとも、不倫の恐ろしさ、女の怖さには今回も十分震撼させられましたが…。

PS)
ラストシーンの、主人公の妻のさり気ない態度が、男としてはゾォ~~っとします!
そこのあなた、不倫はやばいですぞ!!
もっとも我がオヤジは、フリーです!!!

PS2)
3年前の読書とはいえ、最後まで読まないと、読んだことさえ思い出さないっていうのは、ヤバい!
ボケ(禁句?)の始まりか??



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呑む気オヤジの読書感想文・寅の7「東京島」

2010-08-29 | 本の話
東京島 (新潮文庫)
桐野 夏生
新潮社



♪「東京島」桐野夏生著 新潮文庫

本屋に平積みになっていて、とても気になってはいたが、「またドロドロ、ぐちゃぐちゃの話かなぁ~」と読みそびれていた。
でもついに好奇心に勝てず買ってしまった…。

う~ん、想像通りのぐちゃぐちゃさ。それに加えてダラダラと冗長に続く変化のない無人島生活の話。
最近の僕の読書傾向?の通り、音楽を聴くことが優先でさっぱり読み進めなかった。それに友人Aが「つまらなくて途中で読むの止めてしまった」と言っていたので、ますます遠のいてしまって…。
でも無人島暮らしの最後はどうなるのかが気になって、途中を斜め読み状態になりながら結局最後まで読んだ。
う~~ん、なるほどねぇ、こういう終わり方か…。まぁ、これもありかな。
この小説は、桐野夏生が純文学誌「新潮」に断続的に掲載されたものをまとめたものだ。だからなんかダラダラと続いた感じになったのかな。
でも桐野が何を言いたくてこの小説を書いたのか、よく分からない。最近のこの人の小説は、こういう傾向が多い。といっても、読むと後悔しそうだから、最近はあまり読んでいないけど。
今回の「東京島」は、それでも「読んで全く無駄」でもなかったから、まあいいか。

この話、近々木村多江主演の映画が公開される。木村多江かぁ~、なんかおどろおどろしいなぁ。でも、ちょっと怖いもの見たさで、覗いてみたい。(映画は昨日公開でした)



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ビッグコミック・オリジナル、復活!

2010-08-28 | 本の話

学生の頃から30年近く読んできた青年漫画雑誌「ビッグコミック・オリジナル」
でもしばらく前からどうも漫画に興味がなくなってきて、30年来の愛読書も、ここ4~5年は購読ストップ状態だった。
最近時々夕飯を食べに行くトンカツ屋さんに、いつも最新のビックコミックとビックコミック・オリジナルが置いてある。
「なんか懐かしいなぁ~」と手にとって読み始めると、やっぱり面白や。特にオリジナルは、本当に懐かしい。他の青年コミックのようにエログロはないし、きっちり絵とストーリーを書き込むベテランの漫画家の作品ばかりが載っている。
「え~、あぶさん引退したんだぁ~!」「浮浪雲もカッコいいね」「はまちゃんも鈴さんも元気だな」「三丁目は相変わらず人情の町だなぁ…」
それこそ30年以上前から変わらず続いている名作ばかりだ。
また復活しようかな。月2回、この世界に浸るのもいいよなぁ~。

ということで、先月から購読再開しました!
この表紙がいいでしょう?おねえちゃんの水着姿なんて、絶対に使いません。
30年以上前のヒーローは相変わらずだけど、最近の僕のお気に入りは「どうらく息子」
「夏子の酒」などで有名な尾瀬あきらの新作です。
保育士の関谷翔太が落語に魅せられて、落語家の道を歩み始める…?
僕が購読復活したタイミングで始まったので、まだ6話目。今回は真打ち銅楽が語る「文七元結」が描かれる。
いやぁ~、いい話だなぁ、泣けるなぁ、落語はいいなぁ~。
月2回の楽しみが、またできました。




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呑む気オヤジの読書感想文・寅の6「告白」

2010-06-09 | 本の話
告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
湊 かなえ
双葉社


♪「告白」湊かなえ著 双葉文庫

地方都市の公立中学校1年B組の3学期最終日。
この日で退職する担任の女性教師悠子は、ホームルームで生徒たちへの最後の挨拶で「学校のプールで事故死した私の娘は、本当はこのクラスの生徒の殺されたのです」と話し始める。
悠子が生徒に語る事件の真相と、そして犯人の生徒2人に仕掛けた驚くべき報復に、クラス全員が慄然とする…。

物語は、そのあと事件に関係する生徒やその家族の独白や手紙での「告白」が続き、更に驚くべき真実が明らかになって行く。
そして、ラストの悠子の畳み掛けるような怨嗟に満ちた復讐!

おぉ~、怖い!何とも不気味なサスペンスだ!!
一片の救いもない閉塞感に満ち満ちたへドロに足を取られて、全身でもがいているような苦味が胸に残る。
でもさすがに「本屋大賞」受賞作品、グイグイと惹き込まれて一気に読んだ。2日で読了。
歳をとると、読書も、読み終わったあとに心があったかくなるような話しが良いんだけど、たまにはこういう容赦も救いもないサスペンスも悪くない。
面白かったです!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「告白」は松たか子主演で映画化された。
松たか子の悠子先生、怖そぉ~!
文庫本の最後に映画化した中島監督のインタビューが載っていた。
曰く「この話は登場人物のほとんどが本当のことを話していないのでは、って思うんですよ」
読み返して深読みすると、何が真実で何が嘘か分からなくなる人が多いと言う。
なる程ねぇ、筆者はそこまで計算しているんだろなぁ。それならもう一度読んでみようじゃないか!
真実と嘘の泥沼に、足を突っ込んでもがくのも、たまには良いかも知れない…!?




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呑む気オヤジの読書感想文・寅の5「七夕しぐれ」

2010-06-04 | 本の話
七夕しぐれ (光文社文庫)
熊谷 達也
光文社



♪「七夕しぐれ」熊谷達也著 光文社文庫

昭和40年代前半。カズヤは小学5年生。父親の仕事の関係で、宮城県北部のT町から仙台市内のO町に引っ越してくる。
O町は青葉城の橋の麓で広瀬川のほとりに位置している。
長屋のように並んだ5軒の小さな一軒家。そこにはクラスメートのユキヒロとナオミも住んでいた。
3人はすぐに仲良しとなるが、クラスで差別によるイジメに合う。
しかし3人で力を合わせ、クラスの連中や先生方に敢然と立ち向かう…!

少年たちの瑞々しい感性と怖いもの知らずの勇気と勇敢さに、素直に感動し思わず拍手を送りたくなるのだが…。
舞台がどこか別の地方都市ならなんの問題もなかったのだが、僕の故郷の仙台だけに微妙に複雑な苦味が胸に残った。

仙台にも差別があったの?小学校でイジメ?エタ?何それ??
主人公とはほとんど変わらない年齢の僕(少し僕が上)だけど、そんな経験は全くなかった。
差別なんて自分の周りでは無縁と思っていた。
僕が甘かったのか、世間知らずだったのか!?
描かれる昭和40年代の街の風景もちゃんと思い描けるだけに、まさに複雑な気持ちで読むことになってしまった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この本は、3日で読んでしまった。普通はそんなもんなんだけどね。
因みに筆者の熊谷達也氏は、僕の会社の友人“Kっつぁん"の奥さんとT町の高校で同級生だったそうです。


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呑む気オヤジの読書感想文・寅の3「楽隊のうさぎ」

2010-03-13 | 本の話
楽隊のうさぎ (新潮文庫)
中沢 けい
新潮社

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♪「楽隊のうさぎ」中沢けい著 新潮文庫

題名と表紙に惹かれて随分前に買ったが、「積読」状態で読んでいなかった。
本棚をふと眺めていて「お~、これは読んでいないぞ」と気がついて読み始めた。
相変わらずの「遅読」。通勤途中は新聞だったり、iPhoneで合唱の練習音源を聴いたりで、ほとんど本を読まない(読めない)。
それにどうもこの小説の中身や語り口が、イマイチ僕に合わなく、益々読む速度が落ちていった。
途中でよっぽど止めようと思ったが、せっかく読み始めたものだから、最後まで!と頑張って読了しました。

中学校に入学した克久は、全く考えても見なかった吹奏楽部に入部してしまった。そしてパーカッションをやらされる。
この吹奏楽部は、毎年コンクールで全国大会に進むぐらいのハイレベルのバンドだ。
そこで繰り広げられる、中学生に在りがちな交友関係、親子関係、夫婦関係、そして吹奏楽の練習に明け暮れる日常。
近所の公園で見かけた「うさぎ」が、克久の頭の中や胸の中に現れ、思いも寄らぬ発言をさせたり、行動を取らせたりする。
う~ん、うさぎがいったどうしたの?なんでうさぎなの?

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ところで…
克久は2年になってティンパニーを担当する。
僕は小学校の時に「器楽合奏クラブ」に所属していて、その時にティンパニーを叩いていた。
コンクールで東北大会に進むぐらいだったから、それなりに本格的な合奏団だった。
当然中学では吹奏楽部に入って、ティンパニーをやりたかった。将来はプロになってオケでティンパニーをやる!なんて夢も持っていた。
でも我が地元の中学のブラバンは弱小もいいところ。団員も少なく、ティンパニーなんてなかった。
人数の少ない楽器を強制的にあてがわれ、ほとんど希望なんて聞いてくれない。僕はクラリネット。
高校でも吹奏楽部に入部した。ここは結構本格的な構成で楽しかったが、結局クラリネットに馴染めず、そして親友たちの「バンドやろうよ!」の誘いで、退部してしまった。
考えてみれば、僕の「優柔不断音楽人生」はあの中学から始まった気がする。
あの中学のブラバンがもっと規模が大きくて、ティンパニーをやっていたら、僕の音楽人生は全く変わったものになっていたかもしれない。
まぁ、もっともそのときは、この楽しいのん兵衛男声合唱団に出会うことはなかったかもね…。人生なんて分からないものだねぇ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この小説の最後は、克久の吹奏楽部が普門館で行われる全国大会に出場して、舞台で演奏するところで終わるのだが、最後のところにはあの「うさぎ」が登場しない。
いったの克久のうさぎは、全国大会の晴れ舞台で何をやっていたのだろうか。
最後まで腑に落ちない話でありました。


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のん兵衛心をこちょこちょとくすぐる「風流つまみ道場」

2010-02-26 | 本の話
風流つまみ道場 1 (芳文社コミックス)
ラズウェル細木
芳文社

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今までご紹介しようと思いながら、延び延びになっていたのん兵衛オヤジのバイブルです。
読んでいて、のん兵衛が思わず涎を啜る「酒に合う肴」の作り方を紹介した漫画。それも実に簡単なレシピなので思わず作ってみたくなる。
ちゃ~んとのん兵衛の味覚や心理を分かっている筆者のお勧めの肴が満載だ。
毎日この漫画を読みながら、「今日はこれでビールを呑もう。明日はこの肴で日本酒だな。その次はこれでワインか?」みたいな生活をしたいねぇ。


この漫画(レシピ)の原点ともいえる作品があるんです。



同じ筆者であるラズウェル細木の「酒のほそ道」
たかが漫画と馬鹿にするものではありません!これこそのん兵衛オヤジのバイブルです!
酒好きの先輩&ご同輩諸氏、この漫画を呑んで、いや読んで、その晩に呑まずにいられたら、僕は今度一杯おごります!
詳細はまた改めてご紹介しますが、呑む気オヤジ絶対のお勧めです!
なに、読んでみたい? いつでもお貸ししますって!!



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呑む気オヤジの読書感想文・寅の2「笑う警官」

2010-01-31 | 本の話
笑う警官 (ハルキ文庫)
佐々木 譲
角川春樹事務所

このアイテムの詳細を見る


♪「笑う警官」佐々木譲著 ハルキ文庫

今年の直木賞受賞作家、佐々木譲の一連の北海道警モノの第一作目となる作品。
直木賞を受賞した「廃墟に乞う」を読みたかったが、僕の本の読み方として、基本的に作家を年代を遡ってデビュー作とかシリーズ第一作から読むのが好きなので、この話から読むことにした。

札幌市内のマンションの一室で婦人警官の他殺死体が発見される。容疑者は同僚で交際相手だった津久井巡査部長。
津久井巡査部長は覚せい剤中毒で銃器を所持しているということで、射殺命令が出た。所轄の佐伯警部補は、津久井の潔白を信じ仲間の警官と独自の捜査を始める・・・。
実際にあった北海道警の不祥事も絡め、組織を守るためなら無実の仲間さえも生贄にしようとする警察内部のドロドロした腐敗と不正、不条理がリアルに描かれている。
警察組織が無実の津久井を射殺してまで口封じを行うのが先か、佐伯たちが真犯人を挙げるのが先か・・・。

スピード感溢れるサスペンスで、一気に読んでしまった。なかなか面白く、確かに秀作だ。
う~ん、でも同じ警察小説なら、やっぱり横山秀夫の方がもっとスピード感があり、手に汗握り興奮する。星(ハート)ひとつ分横山の小説が秀でているなぁ。
最も、1冊しか読んでいないのだから、偉そうに感想を言うのもなんなんですけどね・・・。
札幌市内の詳細な描写などが懐かしい。この北海道警シリーズはもっと読んでみようと思う。


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