先祖がどこにいるか。
天国、地獄、六道、浄土、墓、位牌、etc。バラバラである。
奈良時代の薬師寺の僧、行基の歌には次のようにある。
山鳥のほろほろと鳴く声聞けば 父かとぞ思ふ母かとぞ思ふ
(『玉葉和歌集』巻19-2627)
結局、生き残っている者がどう考えるかである。
盆の時期、墓参りする人が多いが、どういう気なのだろうか。
「墓洗ふ何処におわず逝きし人」
こんな気持の人もいるだろうとて、一句。
墓洗ふが秋の季語。