ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2018.7.23 40℃目前・・・滑り込みセーフ!

2018-07-23 20:39:58 | 日記
 今日は大暑。
 とんでもない暑さが日本全国を襲っている。都内でも初めての40度超え。そして熊谷市では史上最高の41.1度だそうだ。灼熱地獄とでも言おうか、高熱でうなされ、救急車を呼んでも可笑しくない状態である。

 そんな中、勤務する大学ではようやく先週末の夜に通知が出て、今夏の猛暑に対する緊急対策として、補講がある来月10日まで使用電力制限値(ピークカット)停止ということになった。
 本当に助かった。冗談やおおげさな話ではなく、身の危険を感じるこの数日だったからだ。
 普段は冷房が大の苦手で、スーパーの食料品売り場を少し歩いただけでお腹が痛くなってしまう私だ。けれど、この夏は帰宅して夕飯を摂る時から、冷房なしでは過ごせなくなっている。寝ている間一晩中冷房をかけっぱなしというわけにもいかないが、切りタイマーのセットは1時間が2時間になり、今では3時間になっている。そこまで緩く冷やして、余韻の涼しさでなんとか明け方まで目覚めずにやり過ごしている、ということだ。

 暑かろうが寒かろうが、分子標的薬ハーセプチンの点滴治療はずっと継続中だし、今は副作用が長引く内服抗がん剤ゼローダも服用中だ。こうした治療をきちんと続行させるためには、文字通り体力がなければ始まらない。体調が悪ければ当然副作用も酷く出て、身体は弱る。ひいては治療続行が出来なくなってしまうという悪循環が待っている。
 だから、体調管理には人一倍気を遣っているつもりだ。それでも自分ではこれ以上どうしようもない事態(辛くて耐えられないなら休暇を取って、事務室から退去するしかない。)だった。
 今月中はこの高温が続くという。ひとまず遅きに失するという事態だけは免れた。

 とはいえ、8月10日以降も集中講義はあるし、残暑も厳しそう。ヒートアイランド現象はそうそう簡単には収まらないのではないか。
 9月末までは使用電力制限値を緩和するようだが、出来れば暑くて能率が上がらない、具合が悪くなりそうだ、ということで余計なストレスがたまらないように、どうかこの状況を継続してほしいと切に願う夜である。

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2018.7.22 猛暑にめげず、合唱練習続行中

2018-07-22 21:03:13 | 合唱

 先週は患者会講演会とバッティングしたためにお休みしてしまった合唱練習。今日もたっぷり眠って、痺れを切らした夫から起こされて朝食を済ませ、ハタヨーガインテンシヴコースの課題を途中まで仕上げてから家を出た。
 それにしても今日も暑いこと。猛暑がこれでもか、と続行中だ。最高気温は36度の予想(実際には住んでいる街は37度、今年一番の暑さだったそう)。
 外に出ると、いきなり熱風に生気をからめ取られる感じ。フウフウ言いながら最寄り駅まで歩く。夫がクリーニング店に行きがてら送ってくれて、荷物を自転車の籠に預かってくれて有難かった。

 往きの電車の中ではしっかり席を確保して、ひたすら楽譜を見ながら口パク練習。どこから見ても変なおばさんであるが、まあ、致し方ない。乗り換え後も連続して楽譜とにらめっこ。
 練習場の最寄り駅前にあるファストフードでお昼を摂って、と思っていたがなぜか見当たらずモタモタしているうち汗は流れてくるし、練習の開始時間も迫ってきているので、諦めてコンビニでサンドイッチとジュースを買って練習場を目指す。

 練習開始まで15分のところで入室。今月の会費を受付でお支払いし、合同ステージ用の新しい楽譜等も購入。ちょうどソプラノのT先輩が昼食を摂り終えられたところで、テーブルと椅子を譲ってくださる。慌ててパパっとお腹に入れて、フロモックスとミヤBM錠を流し込み、練習開始。

 今日は演奏会に向けて通算4回目の練習参加になる。4週間前に初めて指導して頂いた23期下のY氏の2回目の指導だ。
 今日の参加者を見るとソプラノが8人(!)、アルトが3人、そしてベースとテナーは合わせて10人近く。就活が終わった現役の4年生(69期!)と3年生(70期!歳の差なんと35歳である・・・)が加わり、大分賑やかに若返っている。ソプラノも今回から8期下と18期上、3期上の先輩が入られている。
 先ずは準備体操と発声練習。胸を開いたり脱力したり、ヨーガの動きにも通じるところがあり、毎回新しい発見があって面白い。
 そして前回に引き続き卒団生ステージの邦人曲から。来る途中ギリギリまで口パクを頑張ったので、なんとなくメロディーラインと歌詞が頭に入っている。パート毎に怪しい所をきちんとご指導して頂くうちに、随分曲の流れが出来てくる。

 途中でソプラノ、アルトとも1人ずつ増えて、バランスもいい感じだ。アルトは4人だったけれど、少数精鋭でとても盤石に支えてくれて歌いやすい。前半1時間15分ほどで「くちびるに歌を」の4曲目を丁寧に仕上げ、15分の休憩を挟み、もう1曲の「白い雲」を歌い込んだ。休憩のタイミングで今日から新たに参加している方たちが簡単に自己紹介。ようやくドイツ語の歌詞もすんなり頭に入ってくるようになり、こうして気持ち良く歌えることが本当に嬉しい。複雑な和音もある中、ハモってくると素直に嬉しくてワクワクする。あ~幸せ。

 次回は来週、例年のOB・OG合唱団の初回練習になるが、この「くちびるに歌を」は両方のステージでダブっているので掛け持ちで練習できることになる。今日も有意義な3時間弱。
 練習場のホールは程よく冷房を効かせて頂いているが、廊下に出てお手洗いに入るとそれこそサウナのような暑さ。いったい外はどれだけ暑いのだろう、と滅入っていたところ、涼し気な氷の音が。
 ホールを貸してくださっているK先輩が冷たい飲み物とお菓子を差し入れてくださる。いつもながらの細やかなお心遣いが嬉しい。皆で椅子を片付けてテーブルを出して立食暑気払いといったところ。水分と塩分補給をさせて頂き、K先輩にお礼を言って、お開きより一足先に3期上のU先輩と最寄り駅までご一緒した。

 外はまだまだ暑い。どうしていいのか分からないほど暑い。いつもは冷房が苦手な私だけれど、今年はさすがに冷房が恋しい。帰りも楽譜をゆっくり見たいし、体力温存のため、とライナーを予約して、発車ぎりぎりまで百貨店で時間調整しつつ涼を取る。
 帰路、涼しい車内から見る空と入道雲がいかにも夏!という感じで素敵だったけれど、いざ電車を降りれば、もわっとした暑さにクラクラする。

 夫が自宅の最寄り駅まで迎えに来てくれて、お昼が軽かったのでまずは夕食に、と中華レストランへ。食後は携帯ショップで、またしても暗証番号を忘れてロックをかけてしまった夫が暗証番号を変更し、買い物を済ませてから帰宅した。ようやく陽が沈み、真っ赤な空に入道雲の影が幻想的で美しかった。

 そしてまた明日から新しい1週間、子どもたちもようやく夏休み。大学生は月末まで前期試験である。この暑さの中、本当に気の毒だが、体調管理しながらどうか頑張ってと言うしかない。

 明日1日ゼローダを飲めば、とりあえず5日内服。火曜日から2日休むことが出来る。暴飲暴食に気を付けていれば、そうそうお腹を壊すこともなさそう。暑さ厳しい中、なるべく自分を労わって過ごしたい。
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2018.7.21 たっぷり眠って、均整術師養成前期基礎コース最終日参加

2018-07-21 21:39:13 | 均整術
 言っても仕方ないけれど、とにかく言わずにはいられないほど、今日も暑い。洗濯は干す傍からあっという間に乾くので有難いけれど、朝からとんでもなく暑い。昨夜はタイマーをセットした冷房が止まっても目覚めることなく、朝の連続テレビ小説に間に合うようにかけた目覚ましが鳴るまでよく眠れた。テレビを視終わった後も、再びだらだらと惰眠をむさぼった。
 さすがにしぶとく寝ていられないほど暑くなり、のそのそと起きたら夫が朝食を準備してくれた。
 食後はあれこれ片づけて夕飯の下ごしらえをチョッピリした後は、拭き掃除。少し動くと本当に汗が滲む。掃除を終えたらあっという間にお昼の時間。これまた夫が素麺を茹でてくれたので有難く頂く。

 今日は3週間前に卒業生として参加させて頂いた均整術師養成講座第8期生の前期基礎コース最終日。K先生にご連絡して卒業生参加OKを取ったので、また午後からSさんのスタジオに出向いた。
 それにしても暑い。車内は冷房が効いているけれど、ホームに降りてちょっと歩いただけでグッタリ来る暑さ。外は刺し込むような陽射し。屋外で作業をするのは自殺行為といった感じだ。
 スタジオに到着すると受付のAさんがお迎えくださった。着替えてスタジオに入ると、土曜日コースの3名の受講者と金曜日コースの1名の受講者、そして参加者のお母様、お姉様の2人が被験者としていらしていた。私が加わって7名というとても贅沢な環境だ。

 マットに座ると糖尿病等生活習慣病と食事の摂り方の質問に答えておられるところだった。
 まずは先生が被験者のお二人の悩みを聞き、デモンストレーションの手技スタート。今日は前期最終日なので、これまで習った手技を使って1時間の均整術を各自がコンプリートするとのこと。
 先生の技を見ながら、なるほど、そうだったと色々思い出してくる。今日もSさんとペアを組んでお互いに施術開始。まず座って頂いて肩回り、首回り、頭部をほぐした後はうつぶせで、背骨、肩甲骨、腰、お尻や太腿から足先まで。大体20分ほぐすことで身体は大分楽になる。40分コースならこれを2セット、60分コースならこれを3セット、と分割してローテーションで行う方が凝りが取れやすくなり、時間調整もうまくいくという。
 次に左を下に横向きになって首から腕、お尻や膝もほぐしたら、反対に右を下に横向きになって同じ施術。最後は仰向けになって前腿、膝下をほぐして、足首をけん引したり圧迫したり膝を左右に動かしたりして身体を緩める。ヨーガでレッスンの最後に必ず行うシャヴァーサナは脳の再学習タイムで身体を休ませるために必要なアーサナだが、これと同じ原理。ただし有料で施術するとなると、こうした(何もせずにいる)時間を取るのはなかなか難しいので、かかとをゆすったり足を上げて鼠径部を伸ばしたりしながら休んで頂く。

 先生のデモンストレーションを思い出しながら、まずは私からSさんの施術。終わったら交替。Sさんはまだ5日目とは思えないほど習ったばかりの施術をご自分のものにしている感じで素晴らしい。凝っている部位は「ううう」と声が漏れたが、ほぐれてきたらもううっとり眠くなる。適度に涼しいスタジオで極楽の1時間を過ごした。
 すっかり身体が緩んでほぐれたところで、残り時間は15分ほど。最終日の修了式授与である。無事に受講生の方々が修了証書を手にして先生とツーショットで写真撮影。皆で拍手である。

 無事修了を祝して、皆で冷たいお茶で乾杯し、先生から差し入れて頂いたお菓子をつまんで30分ほど歓談。昨年の7期生は20人もの受講生だったので、質問時間も遠慮しがちだったけれど、こんなにアットホームに先生に何でも聴ける環境の8期生はとてもラッキーですね、というのが卒業生としての率直な感想だ。
 着替えを済ませ、先生にお礼のご挨拶をして、スタジオを後にする。「また後期も遊びに来てね」と言って頂き、ご機嫌で駅まで。夕方も遅い時間だというのに、まだまだねっとりした熱風がほぐれた身体に容赦なくまとわりつく。私鉄を乗り継ぎ、夫にお土産のタルトを買い、頼まれた食料品等を買って帰宅した。おぼろの半月と夕焼け色に染まった空がとても綺麗でついつい空を見上げる。

 帰宅後、土日に限らず夕食当番の出番が増えている夫が整えてくれた夕食を有難く頂く。
 たっぷり眠ってよーく身体をほぐして、すっかりリフレッシュした幸せな土曜日だった。今日もぐっすり眠り、明日は4週間ぶりの合唱練習だ。

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2018.7.20 土用の丑の日、猛暑続く ゼローダ10クール開始して体調のこと

2018-07-20 20:57:46 | 日記
 今日は土用の丑の日。丑年の私だ。“今日も元気だ、ご飯が上手い”をキャッチフレーズとする夫が、「じゃあ折角だから今夜は鰻でも食べようか」と言うのだけれど、高額なのもさることながら、こってりガッツリ系の鰻をどうしても食べたい、という感じではない。
 この暑さで食欲は落ちている。さらにゼローダを再開し、フロモックスとの相乗作用でお腹を壊すという心配もアップしている。

 3週間の休薬ですっかりお腹の調子が普段どおりになったことだし、暑いことだし、と夕食後に練乳がけ宇治金時氷などを頂いたのがまずかった。連続テレビ小説的に言えば、やってまった・・・である。
 食後1時間もしないうちに腹痛が始まり、あっと言う間に水様便でお手洗いに籠もり、ようやくと思うとまた踵を返し、脂汗で個室に、ということを何度も繰り返した。お風呂でお腹を温めたけれど、本当に辛かった。
 ここのところ、夫に付き合って食後のスイーツを欠かさなかったおかげかお腹がちょっと出てきたかも・・・と思っていたが、いきなりぺっちゃんこだ。

 普段は冷たい飲物も控えているが、梅雨明け以降の暑さでちょっとそのタガがはずれ、氷少な目とか氷なしでとはいうもののホットでなくアイスで、と飲物を頼んでいた。それも服薬再開とともに改めなくてはなるまい。何度痛い目にあってもやっぱりアイスクリームが好き。トホホなことである。

 猛暑を通り越して炎暑という言葉まであちこちで踊っている。相変わらず天気予報の日本地図は一面真っ赤で、西日本も39度超えの高熱のごとき灼熱地獄だそう。来週から前期試験の息子も可哀相なことである。
 「日中は不要不急の外出はやめて、室内ではためらいなく冷房を入れましょう。こんなに毎日危険ですとお話することはありません。それほど命に係わる暑さです」と朝のニュースで流れている。
 そんな中、西日本豪雨の被災地はどれほどお辛い毎日だろう、と本当に胸が痛む。この猛暑で外の作業は熱中症が心配だ。そして避難所はサウナのようだという。どうか一日も早く日常が戻りますように、と祈るばかりである。

 どなたかとすれ違ったり、電話したりする折、「お暑うございます」が挨拶になっているが、もうこのところ、会う方会う方に「職場が暑くて、冷房が止められて・・・」と自分でも情けないほどこぼしまくっている。皆さん、昼日中(ひるひなか)に冷房が切られるというとびっくりされる。
 たまたま昨日は別棟で会議だったが、個別空調だったので涼しく快適に過ごすことが出来、職場に戻るのがちょっと億劫だった。
 勝手ながらゼローダを再開して、無駄な体力を奪われて体調を崩したくないのである。体調管理に勤めるのは働く者の義務だと思うが、それを阻むような環境はいかんせん、である。

 ともあれ、今日で今週も終わり。まだまだ暑さは続きそうだけれど、土日で少しリフレッシュして来週の炎暑に備えたい。
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2018.7.18 採血後腫瘍内科診察、ハーセプチン198回目(3倍量再開9回目)、明日からのゼローダ10クール目(パイオニア的飲み方)再開、皮膚科クリニックも梯子

2018-07-18 23:15:08 | 治療日記
 昨日は定時に職場を出、買い物の後一旦帰宅して、夕飯の支度。夫の帰宅を待って一緒に夕飯を済ませてから、病院最寄り駅近辺の宿にチェックインした。
 夜になっても暑い。もわ~んとした空気が身体にまとわりつく。怠くて疲れている。熱中症の一歩手前ではないか。職場ではお昼から夕方まで断続的に空調が切られた。本当に誰か倒れるまで我慢比べでもするつもりだろうか。この数年間、皆ひたすら我慢を強いられてきた(我慢出来ない方は辞めた方も)ので、事務室内はちょっとブツブツ言ったところで、どうせ・・・とすっかり諦めムードである。

 前回泊まった時、ホテルのレストランがリニューアル中で、朝食がお弁当だったことがあり、ちょっとがっかりしたのだが、フルリニューアルが済んでおり、大浴場もオープンしたとのこと。これはラッキー。ユニットバスでちんまり入浴するのとは段違いだ。
 お部屋もすっかり綺麗になっていて気分爽快。チェックイン早々お風呂に行ってみた。まだどこもかしこもピカピカで気持ち良い。先客は2人しかいなかった。広々と足を伸ばしてリフレッシュ。日中からのベタベタした汗をすっかり流して部屋に戻り、ベッドの上でヨーガニドラーを始めたらあっという間にそのまま寝落ちしてしまった。夫がLINEしたのになしのつぶてだと、後でブツブツ言っていた。

 除湿をして快適に眠ったが、水分を摂り過ぎたのか、夜中に二回もお手洗いに起きた。しっかり二度寝、三度寝して朝の目覚ましが鳴る前にパッチリ目が覚め、まだ早いので朝湯に出かけた。先客は1人だけ。また伸び伸びとサッパリ出来た。夫にこれからお風呂、とモーニングLINE。

 レストランもシックにリニューアルしていた。ちょっと動線が変わっていて一瞬戸惑ったが、焼きたてのデニッシュや有機野菜のサラダ等、ヘルシーな朝食を済ませ、朝の連続テレビ小説タイム。 
 チェックアウトして外に出ると、朝から猛烈に暑い。既に30度を超えている。場所によっては40度近くなるという予報を思い出しクラクラする。日傘を差しても下からの照り返しにげんなりする。命に係わる暑さだとのこと、職場の空調が気になる。

 病院に到着し、IDカードを通し、採血の受付へ。電光掲示板には15分待ちとあり、10人以上が待っていた。態勢を立て直して、室内に入るまで待機。
 今日は初めての臨床検査技師のKさん。まだ若い男性で何やらとても緊張している感じ。何度も何度も血管を確認して、さすってもいいですかと訊いたり、血管の上を手袋で抑えたり離したり。なんだかだんだん不安になってくる。その不安は的中して、なんと痛かったことよ。

 私の右腕の正中血管はかなり太くて飛び出しており、刺しやすい筈なのだけれど、なぜこんなに痛むのだ。不安のまま躊躇いながら刺すので、針先が定まらずに血管のあちこちにぶつかっている感じ。採血は5本だったが、なんとも長く感じたこと。刺す時が痛いと、抜く時も痛い。思わず「痛いです」と言ってしまう。
 すみません、すみませんと言わせてしまったけれど、うーん、後の方たちは無事に刺してもらえただろうか。前回に続いて採血はアンラッキーだった。

 止血しながら向かいの腫瘍内科へ移動。病院に入ってから30分弱経過している。待合椅子の定位置は先着がおり、後方に荷物を置いて場所の確保をしてから腫瘍内科の受付をして、読書開始。

 今日のお伴は1冊目がよしもとばななさんの「小さな幸せ46こ」(中公文庫)。
 帯には「どこからでも好きなところを好きなときに読んで、ちょっと和んでほしい本です。」とあったが、「生きにくい時代の心を癒してくれる大好評エッセイ集、待望の文庫化」とあるとおり、かわいいイラストも満載でいい気分で読み進めた。裏表紙にあった「最悪の想い出も、いつか最高になるー。両親の死、家族へのまなざし、大切な友だちや犬猫との絆、食や旅の愉しみ、さまざまな出会いと別れ。何気ない日常の中にある『小さな幸せ』を見つけて慈しむエピソードの数々。あなたの人生に寄り添ってくれる幸福論的エッセイ集」そのもので、読み終わる時には知らず知らず笑顔でほっこりと穏やかな気持ちになっていた。ばななさんのように小さな幸せを慈しみ、見落とさない人でありたい、と思う。
 
 腫瘍内科の予約時間まで45分ほど。読書の切りのいいところで血圧測定に。88-55、脈拍は74。朝風呂に入った所為か、ちょっと低めな感じ。中待合に入るまで1時間半弱、朝の受付から先生にお目にかかるまで2時間半近く。そうだった。月曜日が祝日だったので、今日は混んでいるのだと今更のように気づく。やっぱり暑さボケか。
 
 「お暑うございます」と診察室に入る。「そちらは暑いでしょうね。さて、お休みされてどうでしたか?」と先生に問われ、「職場が暑くて湿度も高くて結構まいっていますが、おかげさまでしっかり休ませて頂いたので、お腹も壊さず、手足も大分落ち着いてきました。ただ、気圧の変動時には胸痛が結構出てロキソニンを飲みました。(手袋を外して)手はこんな感じ、(靴下を脱いでサックも外して)足はこんな感じです。フロモックスを飲み続け、落ち着いてきていますが、(ゼローダを)再開すると炎症がぶり返しそうなので、今日の帰りに皮膚科クリニックに寄ろうと思っています。あとは暑さの所為かミネラル不足か結構足が攣ります。芍薬甘草湯はあまり効かなかったですが・・・」とお応えする。診察室での検温は6度6分。

 採血の結果は、腫瘍マーカーCA15-3がまた1割弱上がっていた。「でもまあ、あまりよくわからない上がったり下がったりの仕方ですね。白血球3,400、好中球1,600で復活したので、また(ゼローダ)再開しましょう。」次の「それ以外の数値は大丈夫でしたか」と訊くと「問題ありません。d-ダイマーの数値が前回高かったのですが、今回は下がってきていますから大丈夫でしょう」とのこと。これからは欲張らずプレミアムな飲み方(5日飲んで2日休みを2回繰り返して終わり)で続けることになる。

 そんなわけで、処方して頂く薬はゼローダ1日8錠を10日分、整腸剤のミヤBM錠と鎮痛剤ロキソニン、塗り薬のアンテベート軟膏とヒルドイドローションの5種類。
 「そういえば、(足の攣りで)芍薬甘草湯が効いたという人に会ったことがありません」とは先生の弁。効く人には効くようだけれど、先生が(効いたという人に)お会いになったことがないということは、果たしてどうなのだろう。ご挨拶して診察室を後にした。

 化学療法室へ入る。待ち合い椅子にはどなたも座っていないが、どこもカーテンが締まっており、リクライニング椅子やベッドも満席な感じ。15分ほど待って、看護助手さんが内側の通路側リクライニング椅子に案内してくださった。態勢を整えて夫やお友達に報告LINE。針刺しと薬が届くのを待つ。

 本日2冊目は、今更ではあるが、国立がん研究センター研究所編「『がん』はなぜできるのか そのメカニズムからゲノム医療まで」(講談社ブルーバックス)。
 帯には「最新ゲノム科学で分かった『がん』の正体 ■なぜ発症するのか?なぜ治療が難しいのか? ■チェックポイント機構を操り、免疫機能を無力化 ■5つの健康習慣で発がんリスクがほぼ半減!? ■がんと老化の不思議で複雑な関係 がん撲滅は夢ではない!革新的な治療法や検査法が次々に開発 ■血液1滴でがんを早期発見できる『エクソソーム解析』 ■最適な治療法が見つかる網羅的遺伝子検査 ■分子標的薬でオーダーメイド治療 ■公的医療保険が適用されるがんゲノム医療がスタート」とあった。トップ研究者たちが語ったがんのメカニズムとゲノム医療の最前線ということで興味深く読んだ。発症した頃から10年以上、本当に医療の進歩は日進月歩である。その恩恵をこれまで十分に受けてこられたこと、今こうして治療を続けられていることに改めて感謝しなければならない、と思った。
 
 刺針は、Okさんが見える。ラッキーだ。「今日は採血がとても痛くて・・・」と言ったか言わないかのうちに早業でもう済んでいる。お見事。「あっ」も言わさず刺してしまうのだから。今日はこれで針の痛みプラマイゼロである。前回お目にかからなかったので、ざっと状況をお話する。息子のことも心配してくださっていたので、おかげさまで就職も決まり、とご報告。喜んでくださった。
 
 ほどなくしてKrさんが薬をセットしにきてくださる。体調についての問診等。息切れや痛みについて聞いてくださる。やはり階段や急な坂道はしんどいので、遠回りでも平坦なところを歩いています、とお話する。痛みも気圧の関係で1日3回ロキソニンを飲むことも何日かありましたとご報告。手足をお見せすると綺麗にケア出来ていますね、と褒めてくださった。「でも、女性は本当に色々やることがあるから、そうした中で(ケアを)続けるのは必死ですよね」と言われ、ちょっとうるっとする。そう、生活の一部として何気なくやっているつもりでも、実はその都度その都度ずっと必死にやってきたというのが正直なところだ。それを分かって頂けてとても有難い。

 ハーセプチンと生理食塩水で1時間半。終了間近に血圧を測って頂くと、98-63、脈拍は61。抜針もOkさんだったので嬉しかった。これまた「おっ」と言っているうちに衝撃も感じさせず無事終了。

 前回から会計処理方法が変わったのかと思ったら、前回限りだったようで、今日は一旦、腫瘍内科受付に書類を出して5分ほどしたら自動支払機へどうぞ、という方法に戻っていた。ほっとした。実際、LINEの返事をしただけで計算が完了していた。前回は待合椅子で本を読みながら40分近く待つことになったので、どうしたものかと思っていたのだけれど。

 病院滞在時間は5時間半弱。採血、点滴の3割負担の3万円強をカードで支払う。
 外は本当に暑そう。アスファルトがフニャフニャして見える。決死の覚悟で外に出ると、熱風に襲われる感じ。いつもは川べりに保育園の子供たちや近所の方たちが散歩をしていたりするのだけれど、病院を出入りする人以外人っ子一人いない。不要不急の外出は避けましょう、という暑さなのだ。

 薬局の混み方はそこそこ。今日は薬が結構あるので、また順番どおりには呼ばれないだろうなと、ぼーっとテレビの画面を見ていたら、やはりどんどん抜かれて小一時間待った。さすがにゼローダが入ると1万円を優に超えてカード払い。

 病院と薬局の合計滞在時間は6時間半弱。暑くて辛い。駅までの道が遠く感じる。
 駅ビルで冷たい麵を軽く頂く。帰りに皮膚科に寄りたかったので、快速電車に乗れる時間に間に合うようにホームに降りたつもりだったが、目の前で行かれてしまい、熱風が舞い上がってくるホームで10分ほど各駅停車を待つ間立ちん坊。荷物は重いし、肩に食い込んできて顎が出る。

 途中駅で快速待ち合わせがあったが、せっかく座れたのでやり過ごしたのが運の尽き。隣の駅でいきなり電車が止まってしまった。後続電車で車両故障があり、運転見合わせとのこと。なんとか皮膚科クリニックに間に合うつもりが、運転再開見込み立たずとのこと。また金曜日に休みを頂くのは・・・とジリジリして待つ。ようやく15分ほどして運転再開。はあ、これなら滑り込みセーフで間に合うというギリギリな時間だった。

 急いで私鉄に乗り換え、最寄り駅に着いたのが受付終了5分前。なんとか滑り込んだが、とても混んでいて、うーん、どれだけ待つことかとがっくり。
 結局1時間近く待って、薬局でも30分待ち、その後、スーパーでお弁当を調達し、迷わずタクシーに乗ったが、帰宅時間はいつもと変わらないどころか遅くなってしまった。

 帰宅すれば玄関の前には生協のお届け品とお花が。郵便物も沢山で両手がふさがり、鍵も開けられず、汗が流れる。
 なんとかもろもろを冷蔵庫に収め、お花を花瓶に投げ入れ。今日は濃淡の黄色い向日葵が5本、レザーファンの葉が1本、紫の美しいリンドウが2本と黄色い小さな花が可愛らしいソリダコが2本。花言葉はそれぞれ「あこがれ」「正義感」「寂しさ」だそうだ。すっかり夏のお嬢さんといった感じの組み合わせだが、いかんせん暑いので水を毎日替えてあげてもあまり長持ちはしないだろう。

 我が家のWi-Fiが不調で夫が新しいルーターを買い込んできて、その工事に結構時間がかかった。私はその間草臥れ果ててリビングソファでウトウト。ようやく繋がったところでインスタントの味噌汁と簡単サラダを足して、遅い夕飯を頂いた。
 明日から2日間頑張ればまた土日がやってくる。明日から10クール、無事に飲めますように。
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