ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2015.10.21 採血後診察・ランマーク12回目、カドサイラ(T-DM1) 12回目(減量2回目)

2015-10-21 23:57:15 | 治療日記
 今月初めての通院日。
 最寄駅でも乗換駅でも電車は順調。本日のお伴は湊かなえさんの「境遇」(双葉文庫)。手に取った時、あれ、このお話、確かドラマで視た記憶が・・・と思いつつ読み始め、先を、先をと手袋をした指先がもどかしいほど“一気読み必至のノンストップミステリー”は帯の通り。
 あっという間に病院最寄駅に到着。午後からは快晴になるというが、曇天でちょっと肌寒いようなはっきりしないお天気だ。
 予定通りに病院到着。少し並んで自動再来受付機にIDカードを通し、採血受付番号を取る。待ち時間7分とあったが、すぐに中待合に。今日の担当は初めてお見かけする女性。丁寧な応対でいい感じ、と思うと案の定針を刺すのもとてもお上手で、ほんのチクリとも感じない。今日は幸先がいい。抜針も実にお見事だった。
 
 止血しながら腫瘍内科へ移動する。今月初めてなので保険証チェックを済ませ、待合スペースへ移動。既にかなり混雑している。いつもの定位置が埋まっており、ちょっと迷って別の席に座り、読書を続ける。1時間半ほど待ち1冊目を読み終わる。解説をTV局のプロデューサーが書いていて、創立記念ドラマのための書き下ろし小説だったことを知る。事件の鍵となる絵本も特別収録されており、興味を誘った。切りのいいタイミングで「中待合へどうぞ」に番号が灯る。血圧測定は119-72、脈拍は99。
 中待合で15分ほど待って、先生がお顔を出された。「さて、痺れと痛みはどうですか」と問われ、「この3週間家のことで忙しかったこともありますが、(カドサイラを)減量したことで特に軽快しているとは感じません。ただ、悪化はしていないので、サインバルタも漢方も効いていると思います。」とお答えする。
 「眠気の方は?」との問いには「サインバルタを夕食後2錠でなく、夕食後1錠、就寝前1錠にしたことで、不眠が治りました。うまいタイミングで薬の効き目が切れない時間に飲めると、痛みも大分和らぐ感じです。それ以外は疲れた時、気圧の変動がある時には胸痛が出ること、相変わらず涙目の為目の周りがグジュグジュして赤く爛れていること、便秘が気になります。」と言う。「うーん、色々ありますね。思い切って1度休薬してみましょうか」と言われるが、やはり不安なので出来れば減量で続けたいと応える。
 先生がおっしゃるには、肝機能や血小板の低下で減量することはあっても、痺れでは減量ではなく休薬するのが普通なのだそうだ。1回休んで良くなったら元の量に戻す、もしくは良くなり具合で減らしたまま続けるか、だというが、これまでの経験から痺れは1回休んだところで急には軽減されない。タキソテールの痺れが取れるまで数年かかったし、ナベルビンでの痺れがとれないうちにECを始めたことで、痺れがますます取れにくくなり、今回も間にタイケルブを挟んでも痺れが取れたわけではなかった。
 軽減されるまで待っていて無治療の期間が長くなってしまうのはやはり心配だ。今の痺れのレベルがキープされるならなんとか我慢できるが、更に酷くなったら階段の上り下りが怖いし、歩いていて転倒するのも困るので休薬して様子を見ることにした。
 前回のCTから4か月が経過しているので、そろそろ撮影しましょうか、と次々回6週間後に結果が聞けるように、来月末造影CTの予約が入った。診察室での検温は6度7分。
 採血の結果、腫瘍マーカーCA15-3は次回測定ということで、それ以外の値は特に問題なしとのこと。ほっと胸をなでおろした。
 ということで、予定通り治療続行である。3週間分のデノタスチュアブルとサインバルタ、ブシと牛車腎気丸の漢方も続行。ヒルドイド軟膏2本にローション2本を加え、便秘予防のため追加でマグラックスを頓服で処方して頂いた。
 母の病理結果もご報告し、御礼を言って席を立った。

 化学療法室へ移動し、夫やお友達に報告LINEやメール。15分ほどで声がかかり、窓側の一番端のリクライニング椅子に案内された。ポートの針刺しを待っていると、ほどなくしてOkさんが刺してくださる。今日は幸先がいいので、とリラックスして臨んだが、ズシンと痛む。逆血は問題なく、それから30分程待って薬が届く。
 いつものとおり最初に生食でチューブを満たした後、1時間10分ほどで140mgに減量したカドサイラ(T-DM1)の2回目の投与。最後に15分の生食で流して終了だ。
 2冊目は林真理子さんの「女文士」(集英社文庫)。業を背負った一人の女の物語という帯。裏表紙には“かつて文壇に欲に取り憑かれた魔性の女がいた。最後は壮絶な痛みに苦しみ病死(子宮がん)した作家・眞杉静枝の生涯を描く傑作評伝”とある。林さんの本を久し振りに読んだが、その描写の残酷なまでの巧さに唸りつつ読み耽る。“40歳で脂の乗り切った彼女が描き切った「痛い女」”と、解説で編集者の中瀬ゆかりさんが書いておられるとおり。
 終了後の血圧は112-63。抜針はKrさん。残念ながら強い衝撃。痛くて暫し深呼吸を繰り返すほど。珍しく出血も止まらなかった。止血のため強くポートを押されるとこれまた痛い。憔悴したところでさらにとどめのランマーク注射。ゆっくりお喋りをしながら・・・とお願いしたが、長い時間右腕が重くだるくなった。
 会計も混んでおり、15分程待つ。採血、点滴、注射の3割負担で約13万円の支払。
 薬局へ移動すると、前回同様座る場所がないほど混雑。今日もまた薬が増えた。順番を抜かれつつ小一時間して名前を呼ばれた。用意したエコバックはパンパン。5,000円ほどでこちらもカード払い。

 本日の病院と薬局の滞在時間は合わせて6時間強。ランチタイムはとうに終わり、駅近くのホテルでアフタヌーンティーを遅いお昼に。その後Kさんのお通夜に向かったが、そのことは後日書くことにしたい。
コメント (2)
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