ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2015.10.19 紙一重のいのちの重みを改めて想う

2015-10-19 21:46:20 | 日記
 新しい1週間が始まった。今週も安定した秋晴れが続くという。いい季節である。
 今日は定例会議の時間が前倒しになり、朝一番に。冒頭、上司から「悲しいお知らせがあります」と思いも寄らぬ職員の急逝が告げられた。
 本当に突然の訃報である。まだ30歳になったかならないかの若手職員なのだ。グループウエアで彼のスケジュールを見れば、今日の予定は勿論のこと年明けのイベントの予定まで入力されている。
 参加メンバーの間に戦慄と動揺が走る。なぜ?と。事故に遭ったのか、それとも自死だったのか・・・と皆が思ったようだった。

 後で漏れ聞くことによると、趣味でランニングをしており、昨日はその大会だったそうだ。そこで倒れ、救急車で運ばれたがそのまま還らぬ人になったという。
 直接仕事上で深い繋がりがあったわけではないけれど、同僚の部下だったこともあり、話はよく聞いていたし、研修発表などを聞かせてもらってバイタリティ溢れる若者だと感じていた。一見線は細く見えたけれど、精神的にはタフだったようだ。昇任してハードな職場に異動し、毎晩のように遅くまで仕事をしていたとも聞く。やればやるほど仕事が面白くなる時期でもあったのだろう。もしかしたら若い身体、自分の健康を過信していたものかもしれない。不調の兆候は全くなかったのだろうか。

 息子が通う大学の卒業生ということで、何か一方的にご縁も感じていた。
 突然、若い命が途切れたことで遺されたご家族の気持ちを思うと、胸が潰れそうになる。金曜日に一緒に仕事をして、月曜日にその訃報を聞くと、職場の誰が予想しただろう。

 こうして病とともに治療を続けながらまだ生かして頂いている身としては、とても複雑な思いだ。
 昨日の患者仲間の訃報に続き、今日は職場の若い職員の訃報。いのちの重さは本当に紙一重なのだ、という紛れもない事実を突きつけられた思いだ。

 生と死は紙一重、与えられた命を大切にせずに何としよう。
 生かされている限り、細く長くしぶとく精一杯生きなければならない、と改めて思うのである。
 
コメント
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