ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.12.5  一人じゃないよ

2010-12-05 14:18:13 | 日記
 昨夜もあいかわらず7度ほどの熱が下がらず。入浴してさっさと一人早寝をしたのに、今朝もだらしなくもさっぱり起きられなかった。
 結局、夫に朝食の支度をしてもらう始末。腰が痛くて左に寝返りを打っても右に寝返りを打ってもとにかくどちらを向いても体が痛む。病気になる前は発熱にはわりと強いほうで、7度台の熱などは気合で治していたけれど、ことタキソテール投与後の好中球減少症で高熱を経験してからは、わずかの熱でもトラウマになっている感じ。情けないことに発熱すると、いきなりヘチョン・・・となってしまう。

 体調とは裏腹に外は暖かくとてもいいお天気。これは洗濯だけはしなくては、と洗濯機を回す。その間、あけぼの会のHPを見ると、久しぶりに会長さんの近況エッセイが更新されていた。
 そして訃報を見た。「再発患者の治療日記」を書いておられたHさんが先月逝かれたとのこと。享年62歳。事務局のお仕事に尽力されていた方だという。私は直接お目にかかったことはないが、プチ虹のサロンの皆さんからもずいぶんお話は伺っており、同じ治療日記の末席に加えて頂いていた新米会員の一人としては、最近更新がないことについて、とても気になっていた。術後12年、8年目の骨転移、肝転移で4年間の再発治療の末だ。
 同じく同い年で肝転移されたNさんの治療日記の更新もずっとない。10月の大会で車椅子に乗っておられたお姿は拝見したが、その時に教えて頂いた、ご主人が書かれているHPの日記でご様子はわかっている。沢山のご友人、知人たちから力をもらわれ、先週退院なさったようで、本当に良かった、と思う。
 さらに、同じ治療日記で事務局Tさんの日記が更新されていた。卵巣摘出手術の後、腫瘍マーカーが思いのほか下がっていない、とのこと。どんなにか不安であろうか・・・、と思うと、胸が締め付けられる。
 そんな辛いお知らせ等を見てしまい、やはりこの病気からは逃げたくても逃げられない、受け入れるしかないことなのだ、とちょっとブルーになってしまった。

 携帯の充電が終わり、待ち受け画面を見ると何度も留守電着信通知が入っていた。プチ虹のサロンのSさんからだ。
 これは申し訳ない・・・と早速電話。私のブログを見て体調を心配して何度も電話をくださったとのこと。ご本人も前回のタキソテールでは初めての発熱で3日間寝込んだ、とおっしゃっていた。この体のだるさ、やるせなさは経験した者でないとわからないだろう、と改めて思う。
 Hさんの訃報の件や今後の治療日程のこと、そして19日のプチ虹のサロンを楽しみに頑張っていきましょう、というお話などして、また元気を頂いた。
 治療を中心になんとか体調をやりくりして日々のことをこなさなければいけないのだ、と本当に思う。そして一人じゃないよという、何物にも代え難いこの心強さ。有り難さに胸が熱くなる。どうも涙腺がゆるくなって困ってしまう。
 
 午後リンパヨガを予約していたのだが、また貧血でひっくり返っても・・・とキャンセルした。夕方、少し調子が落ち着いてきたら、夫と買い出しにでも行って外の空気を吸ってこよう、と思う。

 昨夜は横になりつつ1冊読んだ。
 宮子あずささんの『看護婦が見つめた人間が病むということ』(講談社文庫)。裏表紙には「病と向き合うことは、人生と向き合うこと。長く患者さんと付き合ってきたベテランの看護師が、人間の心の姿を見つめたエッセイ集」とある。著者は吉武輝子さんのお嬢さんで大学通信教育のエキスパート。働きながら短大1校、大学2校、大学院を卒業している方だ。20章のうちの『母親であることと、病と闘うことの両立は難しい』や『病気を忘れるのも生きる力』等が印象に残った。今の自分の自己正当化を求めているのかもしれないけれど・・・。
コメント
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