ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.12.14 回復不能・・・

2010-12-14 21:27:39 | 日記
 昼休みに夫からメールが来た。
「ところで、相談があります。昨夜、寝る前に、ゲームがしまったところにないことに気づき、○○(息子の名前)の枕の下で発見!!激怒して、たたき起して叱責し、そのついでにゲーム機をぶち壊した。回復不能!!
で、ここからが相談。
 このままゲームができないというのでは、○○もやるせないだろうし、ゲームしたさのあまり万引きするとか、絶望感で自殺するなんていうのも困るから、あなたがとりなして、たとえば”ちゃんと勉強するなら”とかの条件を出して、それをクリアすれば新しいゲーム機を買ってあげる、というようなことにしてほしい。
勿論、購入費用は私が全額負担します。
如何なものでしょうか。」

 絶句した。
 昨日赤点を出してきたばかりである。塾から届いた学習報告シートには「試験前に何度も確認したものをすべて落としていました。」とまで書いてあって、本当に脱力している。・・・どうしたものか。

 もうここまでくると、この息子に勉強させるのはとても無理なような気がしてくる。それにしても中学卒業だけでいったいこの後どうやって一人で生きていけるのか、大急ぎで考えなくてはいけないけれど。このまま嫌いな勉強にお尻を叩き続ける学校(巷で面倒見が良いと言われている中堅中高一貫校はそういう傾向があるように思う。)に高校卒業まで通っても、それこそ3年で卒業出来ないかもしれないし、いや、何より成績不良による退学勧告かもしれないし。いつになったら目が覚めるのか、それこそ私の眼の黒いうちには、と思っていたけれど・・・。

 今朝、2人が仏頂面をしてあまり口を利かないのはそういうことだったのだ、と納得した。私はファックスで送られた学習報告シートを見て口を利く元気がなかったのだけれど・・・。

 さて、私が返した返事。
「はあああ?昨夜、そんなことがあったんだ。いったいどこにしまっていたんでしょうか。私はお習字道具の裏もずっと気付いていたと思うけど。」
 (注:これまでゲームは時間を決めてやり、やった後は取り上げて日々別の場所に隠していた。中3の受験生に対してこんなことをしなければけじめがつけられないのが、なんとも情けない限りなのだが、この“お習字道具の裏”、という場所は、夫は、気付いていないからとかなり長いこと隠し場所にしていた。私は、実は息子はこの場所に気付いており、私たちが見ていない時間にしっかりやって、あとから何事もなかったように元どおりに戻していたのでは、と思っている。)
「でも、もうあの子に勉強させる、って無理かもしれない・・・。弱気(涙)。
そんなにゲーム中毒になっていたなんて。」
 (注:担任の保護者会での話によると、かなりそういう生徒がいるらしい。学校にはゲーム持ち込み禁止でも、我慢できずに持って行って取り上げられている例もあるようだ。世の中の中高生の一体どれだけの子供たちがゲームで湯水のように時間を使っているのか・・・と思うと、本当に暗澹たる気持ちになる。)
「だから、買わなきゃよかった、って言っても今更仕方ないけど、とりあえず、せめて受験までは最低買わない方がいいと思うけど、それはどう?」
 (注:ゲームを買ってあげたのは夫。中学受験で志望校に無事合格したら、ということだったが、何度も書いたように息子は第3志望まで失敗して、今の学校に通っている。それゆえ、私は約束通り買わないで、と最後までお願いしたが、「頑張ったのにそれではあまりに可哀想だし、きちんとけじめをつけさせるから」ということで夫が買い与えてしまった。当然、けじめなどはつけられず、やり放題で自室に持って行って枕の下に隠してやっていた。そのため、日々とりあげる、というみっともない事態になっている。)
「ゲーム出来なくて絶望で自殺するような息子に育てたなら私たちが深く反省しないといけない。そんなんで自殺するなら死ぬしかない人生だったのだと思う。今助けたって、いずれそういうくだらんことで自殺するだろうから。ああ、産んで損した!って思わせないで・・・。」

 それほど面白いのだろう。
 もちろんやるな、とは言わないけれど、それでも、今、自分が何をすべきなのか、遊んだらその落とし前は自分でつける、ということにはならないのか。どんどん楽な方に流れていくのをこのまま見過ごしていたら、本当に一体どんな大人になるのだろう。

 つい先日も私の携帯を自室に持ち込み、ゲームをしたまま寝てしまった模様。朝、起きると昨夜置いたはずの場所に携帯がなかったので、パジャマに手を突っ込みながら起きてきた息子に「私の携帯知らない?」と訊くと、(先程までなかった)「充電器の近くにあるよ。」と言う。「お父さんが充電しておいてくれたのかな・・・」と言って開けると”電池がありません”マークが出ていてまだ暖かい。
ピンときた私が「これでゲームをやっていたんだよね。」と問い詰めると、「やっていない、うざい。」と言い張る。ようやく夫に訊かれ、白状したが、理由はなんと「やりたくなったから・・・」。やりたくなったことを何でもやっていたら今に警察行きではないか。

 子育てはやり直しが効かない、だから一生懸命やってきたつもりだ。なのに、どうしてこうもうまくいかないのだろう。いったい私は息子をどんな大人にしたいのだろう。堂々巡りの自問自答が続いている。
コメント
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