ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.12.18 食べることは生きること

2010-12-18 08:24:00 | 日記
 昨日に続けて朝の連続テレビ小説からの話題で恐縮だが、食べることは生きることだ、と思う。

 「美味しい顔を見たくて焼くんよ。」と言うお好み焼き屋さんを営む主人公。そして隣の独居男性に食事を届ける主人公のおばあちゃん。「(一人で食事することは)慣れだから、今までは何とも感じなかった。」と言う独居のおじいちゃんも、しばらくの間預かった孫娘が帰った後の一人の食事に耐えかねている様子だ。

 そうなのだ。ずっと一人だと不思議とそれほど一人を感じない。自分さえよければどんないい加減な食事だってどんな生活ペースだって構わない。誰も何も言ってはくれないのだから。けれど、いったん2人、3人と家族が増えてその生活パターンに慣れ、再び一人に戻ったらいったいどれだけの寂しさと孤独に打ちのめされるのだろう、と空恐ろしい。

 もちろん人間は決して一人では生きていけない。けれど、一人になりたいと思うことは当然あるし、一人の時間、一人で静かに考える時間は絶対に必要だと思う。
 前にも書いたけれど、私は一人の食事が辛くて嫌、とはそれほど思わない、と。だが、それは家に帰れば一人ではない、という絶対的な安心感があるからなのだろう。これが本当に一人ぼっちの家に帰り、一人で食事をし、どこに行くにも一人・・・だったら、私はまず、食べることがとてもいい加減になりそうだ。そしていい加減に食べていては、きちんと生きること自体とても大変になるのではないだろうか。「美味しいね」と語りあいながらきちんと食事をして、きちんと自分の体を支え、日々丁寧に生きていくことが大切なのだ。

 食育が脚光を浴びて久しいが、きちんと生きていくためには美味しく食べられなければいけない。
 輸液やサプリメントだけでも理論上の栄養は足りるかもしれないけれど、それは決して食事ではない。わずか1週間輸液だけの生活を経験しただけでも、どれほど口から栄養をとれることが重要で、生きる意欲を増すものであるのかを思い知った。
 最期まできちんと自分の口と舌で味わって食べたい、と食いしん坊の私は思う。
 
 今日は久しぶりに夫と映画を見て、午後からはほぼ1ヶ月半ぶりにピラティスに参加する予定。
 休薬の週の貴重な土日をしっかりリフレッシュして、来週からの治療に備えたい。

コメント
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