生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信968 ・「1等船客だって助からない」――タイタニックの危機

2011-08-02 06:23:46 | 日記

 おはようございます。福島原発の敷地内で、今頃、「10シーベルトの地点が見つかった」と発表。数分間浴びただけで吐き気などの急性症状が出る値です。「よくもまあ、しゃあしゃあと」と、言葉が詰まります。
 生き生き箕面通信968(110802)をお届けします。

・「1等船客だって助からない」――タイタニックの危機

 オバマ大統領は「アメリカのデフォルト(債務不履行)は避けられた」と宣言しました。しかし、疲れ切った顔で「私が望んだ合意かといえば、そうではない」とも語り、なお問題が残されたことをさらけ出しました。事実、いったんドル高の気配を見せたもののすぐにドル安に転じ、おかげで円は史上最高値に迫っています。

 ユーロ圏でも、ギリシャ危機は解決から程遠く、いまや不安はイタリアにも拡大しつつあります。本日の読売新聞朝刊によると、「英誌エコノミスト最新号は、オバマ大統領やメルケル独首相らが財政赤字削減やユーロ危機収拾などで痛みを伴う決断を避け続けており、『日本化している』と批判する巻頭記事を掲載」(6面)しました。

 「米欧が日本化」してきたのです。「指導者が決断を嫌がる。大きな問題は先送りする。責任を避ける。危機は進行する」という構図です。

 本日の朝日新聞朝刊は、「イタリアのトレモンティ経済・財務相は、沈没直前まで客が音楽や食事などを楽しんでいた豪華客船『タイタニック』にたとえ、『自分は助かるという幻想を持ってはいけない。1等客室の客だって助からない』と、危機感を示した」(2面)と伝えています。

 「日本沈没」で、沈没レースではひけを取らないニッポン。いまや「政治の無責任」で世界を”リード”する堂々たる武者ぶりです。決して誇れることではありませんが。ともかくはっきりしていることは、「世界中に無責任がまん延しつつある」という事実です。いや、むしろ世界の危機は巨大すぎて、コントロール不能になってきたというのが真相のようです。

 産業革命を起点とする「資本主義」は、巨大な怪物と化し、飼いならしはできなくなってきました。経済学では、処方箋が出し得ていません。「神の見えざる手」によって落ち着くところに落ち着くはずが、一向にそうなりません。いよいよ世界の破局が真剣に懸念される状況になってきました。

 わたしたちは、「スローライフ」に徹しましょう。