生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信986 ・「原発維持・推進」に固執する読売新聞

2011-08-20 07:30:31 | 日記

 おはようございます。
 生き生き箕面通信986(110820)をお届けします。

・「原発維持・推進」に固執する読売新聞

 読売新聞の本日(8月20日)の社説は、読者に対し「安全を確保すれば原発は必要なのだ」と、潜在意識に訴える内容でした。見出しは「基礎知識の習得で偏見をなくせ」。内容は、中学校教育のなかから放射線についての記述が消えた経過を指摘し、こう強調しています。

 「事故の教訓を踏まえ、避難時の留意点や放射線からの身の守り方を具体的に指導しながら、原発の安全確保の重要性について考えさせる機会を作ってもらいたい」

 この社説は、原発を維持することを当然の大前提としており、「安全確保の重要性」を教えろ、と主張する論理展開です。「子ども時分から原発の安全性を頭の中に刷り込んでおけば、原発体制を維持・発展させられる」という社説です。

 今週の「週刊金曜日」(8月19日号)が、「”読売原発新聞”の罪」について、佐高信vs佐野眞一対談を掲載しています。読売の中興の祖、正力松太郎が戦後、原発をアメリカから導入した役割と狙いなどを分析したあと、「政官業の権力構造にプラスして何も書かないメディアがある。そのど真ん中に原発があるんですよ」(佐野)との指摘もされています。さらに「陽気な山師の『読売新聞』に、陰気な山師の『朝日新聞』も従っていく」と、原発に関するメディア史の構造にも触れています。 

 同誌には、「原発推進に多大な”貢献”をする『読売新聞』の論説委員たち」という批判もあります。

 ぼくはこれまでも書いてきたことですが、読売新聞には何んとかメディアとしてきちんとした役割を果たしてもらいたいと願ってきました。だが、どうもあきらめなければならないようです。読売が社会的に害を成す存在に転じたと判断せざるを得ない以上は、内部告発的な言動もやむを得ないと考えています。きわめて残念です。