生き生き箕面通信

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2167 ・安倍官邸が露骨に圧力――テレビはなぜ沈黙するのか

2014-11-29 09:39:41 | 政治

 おはようございます。
生き生き箕面通信2167(141129)そお届けします。

・安倍官邸が露骨に圧力――テレビはなぜ沈黙するのか

 安倍首相の側近中の側近、萩生田光一という男らがテレビ各社へ「総選挙の報道については、気をつけてやれよ」という文書を送りつけました。しかし、驚くのは、それを受け取った当の民放各社が黙って受け入れたことです。「御意。しかと承りました」という姿勢です。

 この一件、あまりご存知でない方もおられると思いますので、毎日新聞の配信を転載します。以下、転載

衆院選:自民 テレビ局の選挙報道で細かく公平性要請

 毎日新聞 2014年11月27日 20時25分(最終更新 11月27日 21時41分)

 自民党がNHKと在京民放テレビ局に対し、選挙報道の公平中立などを求める要望書を渡していたことが27日分かった。街頭インタビューの集め方など、番組の構成について細かに注意を求める内容は異例。編集権への介入に当たると懸念の声もあがっている。

 要望書は、解散前日の20日付。萩生田光一・自民党筆頭副幹事長、福井照・報道局長の両衆院議員の連名。それによると、出演者の発言回数や時間▽ゲスト出演者の選定▽テーマ選び▽街頭インタビューや資料映像の使い方−−の4項目について「公平中立、公正」を要望する内容になっている。街頭インタビューをめぐっては今月18日、TBSの報道番組に出演した安倍晋三首相が、アベノミクスへの市民の厳しい意見が相次いだ映像が流れた後、「これ全然、声が反映されてません。おかしいじゃありませんか」と不快感を示していた。

萩生田光一・自民党筆頭副幹事長
萩生田光一・自民党筆頭副幹事長

 また要望書では、「過去にはあるテレビ局が政権交代実現を画策して偏向報道を行い、大きな社会問題になった事例も現実にあった」とも記し、1993年の総選挙報道が国会の証人喚問に発展したテレビ朝日の「椿問題」とみられる事例をあげ、各局の報道姿勢をけん制している。

 この日の定例記者会見で、テレビ東京の高橋雄一社長は「これをもらったから改めて何かに気をつけろというものとは受け止めていない」と述べた。NHK以外の各民放は文書が届いたことを認め、公平中立な報道を心がけるとしている。

 こうした要望は、選挙のたびに各政党が行っているが、公示前は珍しい。ある民放幹部は「ここまで細かい指示を受けた記憶はない」と話し、また別の民放幹部は「朝日新聞バッシングなどメディア批判が高まる中、萎縮効果はある」と語った。

 毎日新聞の取材に対し自民党は「報道の自由を尊重するという点は何ら変わりない。当然ながら公正な報道を行っていただけるものと理解している」と文書でコメントした。【望月麻紀、須藤唯哉、青島顕】

 ◇服部孝章・立教大教授(メディア法)の話

 放送法の文言をひいて「公平中立」を求めているが、実態はテレビ局への恫愒(どうかつ)だ。しかも、以前のテレビ局の報道を「偏向報道」と批判している。アベノミクスに批判的な識者を出演させないよう予防線を張っているともとれ、焦りも感じる。政権担当者は批判されるのが当たり前なのに、自分たちの都合のよい報道を求めるのは危険な行為だ。

 以上、転載終わり

 朝日新聞も遅ればせながら、本日11月29日の朝刊でようやく取りあげました。しかし、NHKをはじめテレビ各社はまったく触れておりません。

 朝日は、まず4面で、「首相メディアにピリピリ」の見出しを立てて取りあげ、さらに社説(12面)で「TVへ要望 政権党が言うことか」と、批判しました。

 安倍さまの新聞である読売新聞は、まったく取り上げません。取り上げるとすれば、「政権の座にある人間がする所業か。言論の自由に対する介入、圧力ではないか」とならざるを得ません。読売としては、そんな安倍批判はとんでもないことです。とりあえずそっと無視することでしのごうとしているようです。

 読売は仕方ないとしても、民放各社がそろって恭順の意を表し、何の対応もしないのは、報道機関として”自殺行為”です。自ら、権力に屈する姿勢で、情けないことおびただしい。

 もっとも、民放各社は、電波の許可権を握られている弱い立場です。もともと、言論の自由、報道の自由のためにジャーナリズムの基本を守り抜くという立場が確立していないといえます。

 かくして日本の報道機関は、政権側からどんどん押し込まれています。報道機関に携わる人間も、人の子。家族を養わなければならないとなると、権力に巻かれるのは仕方がないのかもしれません。

 となると、いよいよ私たちが選挙で1票を行使するときこそが重要になります。安倍政権に「ノー」を突きつけ、退陣させる投票をしましょう。貴重な1票です。決して、棄権したり、「白票」を投じることは止めましょう。白票は、安倍政権に「白紙委任」することを意味します。

 


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2 コメント

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心ある方々の覚醒を。 (まともさ)
2014-11-29 13:41:00
もう、すでに、自民党はテレビ、新聞の闊達な事業を侵食してしまっている。さらに、締め付けようとしている。そんな権利は何処にあるのだ、と言いたい。

テレビ、新聞に関わる人、自民党のリベラル人士、のさらなる危機感の覚醒を願います。

株の売却益(浮利)を政治資金に還流する財界、企業家もクニを滅ぼします。
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Unknown (とろ)
2014-12-01 10:14:20
椿事件がありましたから,おどしをかけておいたというところではないでしょうか。
共産党も報道機関に文書だしてるようですね。
「公平にやれ」って言われたら,「わかりました」とだけ言っておけばいいのでは。
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