おはようございます。
生き生き箕面通信1902(140309)をお届けします。
・怒らない国民が原発を支える結果となります
今の今も、放射能を出し続けています。どなたもご存じのように、大気中に、海に、高濃度の放射能が垂れ流されています。
東電のフクイチ(福島第一原発)がコントロールされていないことは、誰の目にも明らかです。メルトダウンした核燃料が、いまどんな状態で、どこにあるのかさえ、誰にも正確には分かっていません。近づくことさえできない。確かめようがないから、コントロールのしようもない。
そんな状態にもかかわらず、原発再稼働を粛々と進めようとしています。安倍政権が旗を振って、再稼働させようとしています。
なぜか。なぜ、そんなに原発にこだわるのか。まず第一に、そこには巨大な利権があります。原発を続けることで、巨大な利権を温存できます。その利権に群がることで、甘い蜜を吸い続けることができます。
まず電力会社。莫大な利潤が自動的に入ってきます。原発を操業する際にかかった費用は、すべて経費として計上できるから、広告費も、接待交際費も、政治家からのパーティー券購入も、すべて経費としてあげればよい。その合計に一定の利潤率をかければ、それを電気料金に上乗せできるから、経費は大きければ大きいほどオッケーです。
濡れ手に粟の原発利潤に、政治家も、官僚も、新聞社も放送会社も群がります。一度蜜を口にすれば、すべて”同じ穴のむじな”。政治家もマスメディアも、原発をやめようとは言い出せない。むしろ続けようと言う。その結果、日本の政治に多大な影響を与えることができます。いわば、日本政治の奪取。
原発は核燃料を燃やすことで、必然的にプルトニウムが生産されます。プルトニウムは、核兵器の根幹材料。これがあれば、いつでも核爆弾を製造できる。日本はほぼ核兵器保有国ですよね。
その日本は、原発をよその国に売り歩いています。総理大臣が自ら原発セールスマンをやっています。安倍首相は、原発セールスのため、ベトナムにも、トルコにも、あちこちへ出かけました。
あさっては、フクイチの事故から3年。いまだに元の家に帰れない人が20数万人いると言われます。持病やストレスで病状が悪化し、亡くなった人も数多い。
暮らしのめどさえつかない人が大勢います。子どもたちは、日々、放射能にさらされています。その子どもたちの健康状態をきちんと検査、調査することさえさぼっています。
医学を専門的に修め、福島県で原発災害に対応している”学者”の中には、「ニコニコしている人には放射能はきません。ビクビクしている人にきます」と言い放つバカとしか言いようのない”学者”を名乗る者もいます。
核燃料廃棄物は処理の方法がありません。核のゴミは引き受け手がありません。
それでも安倍政権は、原発を再稼働させようとしています。多くの政治家、経済人、官僚、メディアが支えています。
他方、脱原発の運動が粘り強く続いています。毎週の金曜行動も続いています。あちこちで、デモ行進も行われています。
しかし、安倍政権にはほとんど影響を与えていないように見えます。相変らずウソをついて、ウソの説明で、国民をだましています。「”世界一安全な原発”だから、動かしてもかまわない」と。「原発を動かさないと、電気料金が高くなって、経済が立ち行かなくなる」と、国民を脅かしています。
こうしたウソには、それがウソであることをきちんと暴き、反論する役割のはずのメディアが機能しません。
そして結局、国民もそれほど強く反対の声を上げません。先の東京都知事選挙でも、原発推進の安倍首相の支持を受けた候補に多くの票が集まった結果となりました。
選挙に行かなければ「白紙委任」したことと同じ結果になります。原発もそうです。再稼働反対の強い声を上げなければ、再稼働を認めることと同じになります。
放射能被曝に慣らされ感覚が鈍ってきた私たちは、PM2.5の方が「大変だ」なのでしょうか。
次の認識に: あきらめる、怒らない国民が、安倍政権と原発を支える結果になっています。
香港の学生の勇気に倣って、傘をさして、反安倍の集会に参加したいものです。 「あきらめる、怒らない」が日本では「かしこい」になっています。悲しいことです。