生き生き箕面通信

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1926 ・消費費増税で、「暮らしにくい社会」へーーアベノミクスの行きつくところ

2014-04-01 08:38:43 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信1926(140401)をお届けします。

・消費税増税で、「暮らしにくい社会」へ――アベノミクスの行きつくところ

 「消費税増税は取りやめます」と、安倍首相言明。本日4月1日から、実際には大増税が実施されました。だから、安倍首相の言明というのは、もちろん、エイプリル・フールです。増税規模は、初年度の今年は5兆円、来年度は8兆円。しかも来年10月には、さらに2%ポイントを上乗せすることを法律で決めています。

 今回の増税に対して、全国紙は社説でどう論じたのでしょうか。

 朝日新聞は本日の社説で、「改革の原点に立ち返れ」、毎日新聞は昨日、「増税の原点 再確認せよ」、読売も昨日、「社会保障安定への大きな一歩」という見出しでそれぞれ主張を明らかにしました。

 奇妙なことに、いずれにも共通しているのは、今回の増税で私たちの暮らしがどんな影響を受けるのか、という視点がすっぽりと抜け落ちていることです。「暮らしにくい社会」になる見通しにきちんと触れたものは見当たりませんでした。

 朝日は、「増税の原点」を強調していますが、小見出しでは「ツケ回しを減らそう」で、将来世代への負担をツケ回しを少なくしようといい、「膨らむ公共事業」の小見出しでは公共事業が膨らむことを認めた内容。そして、最後の小見出しは「国債残高は3倍に」とし、国債の発行残高は3倍の750兆円である、と財務省の口移しのように「大変だ、大変だ」と大騒ぎする社説です。

 せめて、庶民の暮らしが良くなるように、国に、あるいは財務省に厳しく注文をつける物言いをすべきだと思いますが、そんな気配も匂いもありません。

 毎日も、大同小異。

 読売は、「社会保障への大きな一歩」の見出しながら、内容は「景気失速の回避に全力尽くせ」「成長戦略で基盤強化を」「価格への転嫁は着実に」で、企業への配慮ばかりが目立つものでした。

 朝日、読売、毎日とも財務省の主張を下敷きにした内容です。一体、この国はどうなったのでしょうか。

 ジャーナリズムではありませんが、「生活の党」代表の小沢一郎氏は昨日、次のようなコメントを出しました。今回の消費税増税が「悪い物価上昇」を招くとし、しかし働く者の所得は物価上昇に追いつかず、生活水準を低下させると見通しを明らかにしました。

 景気回復のためには、個人消費のもととなる国民の所得を増大させることが肝心と指摘、「労働者全体の4割近くに達している非正規雇用を正規雇用へと転換させるため、雇用に関する規制を強化すべき」と主張しています。

 これは、アベノミクスが、東京や大阪など大都市圏を経済特区に指定し、そこでは非正規にし放題、首切り自由自在にする雇用の規制緩和、野放し化するのとは真逆です。

 日本というこの国は、安倍首相の下でおかしくなっていっています。どこまでおかしくなるのか。少しずつおかしくなるのは、ぬるま湯につかっているのと同じで、我慢しています。とうとう我慢できなくなったときには、ゆで上がって「一巻の終わり」です。