生き生き箕面通信

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1949 ・骨粗鬆症のアベ・オバマ連携――日本を壊すことも厭わない安倍外交

2014-04-24 08:39:39 | 政治

お早うございます。
生き生き箕面通信1949(1404024)をお届けします。

・骨粗鬆症のアベ・オバマ連携――日本を壊すことも厭わない安倍外交

 ミシュランで最高ランク・三ツ星のすし屋で、トップ同士の親しさを演出して見せる日米首脳非公式夕食会。安倍首相を腹の中では毛嫌いしているオバマ大統領も、そこは大人の対応、にこやかに笑顔で握手して日本側の立場に配慮を見せました。

 「その代わり、アメリカの要求をよろしく」というビジネス笑い。安倍首相が国民向けにぜひとも見せたいのが、にこやかに握手する両首脳のポーズ写真です。すし屋の前で握手し、酒を酌み交わしながら談笑する写真がテレビで流されるだけで、安倍氏には大々成功。

 オバマ氏にしてみても、笑顔で対応してやるだけで、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉で大幅譲歩を引き出せる。「そのための笑顔なら安いもんだ」というところでしょうか。

 先日、日本の貿易赤字が最大規模になったと、大々的に伝えられました。このニュースを聞けば、「大変だ。資源のない日本が貿易で稼げなければ、お先は真っ暗。なんとか輸出を伸ばさなければ」という反応が、読み筋のはずです。

 TPP交渉に参加するという決断をする際、当時の政権党である民主党からは、「わずかな農畜産品のために、日本の外貨稼ぎ頭が犠牲にならなければならないのか」と、のたまいました。今の安倍政権の考え方もほとんど同じです。

 そして、日本人の頭には、「資源がない日本は、輸出で食っていくしかない」という、輸出立国の宣伝がガチガチに刷り込まれています。TPPは、その輸出を活発にする決め手というキャンペーンが行き届いています。大幅譲歩しても、「大筋合意」に対して抵抗は出てこない。そのためのシナリオ通りの演出です。

 今回、共同声明に間に合わせることが出来なくても、オバマさんにとって11月の中間選挙に間に合いさえすれば結構。

 もうひとつ、「尖閣は、日米安保の適用範囲」という文言を盛り込ませることに成功したとしても、アメリカにとっては単なるおためごかし。仮に、実際に衝突が起きても、アメリカは「自衛隊が対応しなさいよ」でおしまいのはずです。

 アメリカは中国と衝突することなど、本気で考えてはいません。その意味では、安倍首相の「積極的平和主義」や、「戦後レジームからの脱却」は危なかしくてならない。アメリカにとっては、「日本の安倍首相がリスク要因」なのです。

 かくして日米同盟は深化するどころか、中身はスカスカの骨粗鬆症(こつそしょうしょう)状態です。見かけは「同盟」ですが、実態は「張子のトラ」。

 この「張子のトラ同盟」のために、日本の大きな富を差し出す安倍外交。日本人は不幸になっていきつつあるのですが、メディアも黙して語りません。