生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1805 ・そういう思想の人たちが”思想の軍靴”がカッカッカ、パレードを始めた

2013-12-01 07:59:12 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信1805(131201)をお届けします。

・そういう思想の人たちが”思想の軍靴”を鳴らしてカッカッカ、パレードを始めた 

 「赤狩り」という呪文が猛威をふるった時代がありました。それがいままたゾンビのようによみがえってきつつあるように見受けます。

 自民党の石破茂幹事長が一昨日11月29日(金)に、自分のブログで「特定秘密保護法反対を絶叫している人たちはテロと同じ」と発信しました。

 ブログにアップされた一部を再録すると、「今も議員会館の外では『特定機密保護法絶対阻止!』を叫ぶ大音量が鳴り響いています。いかなる勢力なのか知る由もありませんが、左右どのような主張であっても、ただひたすら己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう。主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきなのであって、単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます」

 この発言を取り上げた本日の朝日新聞朝刊38面には、「安倍晋三首相も選挙運動を批判した聴衆を『左翼の人たち』と言った。そういう発想の人たちが法案を通そうとしている恐ろしさを感じる」というコメントがありました。ジャーナリストの大谷昭宏さん(元読売新聞記者)のコメントです。

 「そういう発想の人たち」とは、「そういう思想の人たち」のことですが、そういう人たちは、「ヤツは赤だ!」という呪文を決め手としました。戦前、戦時中は、日本で「赤狩り」が猛威をふるい、小林多喜二をはじめ、多くの人が獄中で拷問を受けて死に至る犠牲者も出ました。

 アメリカでも1950年代、マッカーシー上院議員が旗を振った、赤狩りの「マッカーシズム」が一大先夫として猛威をふるいました。ハリウッドの多くの俳優すらが「赤」のレッテルを貼られるほどで、疑いをかけられた喜劇王のチャップリンは嫌気してアメリカを離れ、生涯アメリカに戻らなかったことはよく知られています。

 日本では戦後も庶民の底流に生き残り、保守勢力側はその底流に響かせる形で、労働運動や街頭デモは、「赤=危険思想」とレッテルを貼ってきました。

 いまや安倍政権下で、「赤狩り」につながる思想批判の鬼がパッチリと目を覚ましたようです。いまはまだ、「赤」と明確なレッテル語を口にすることは控えていますが、のど先まで出かかっているようです。

 特定秘密保護法という法律は、「赤狩り」をしようとする鬼、つまり政権に反対する邪魔ものを根こそぎにしたい鬼にとっては、まさに「鬼に金棒」。赤城の山の国定忠治のように、刀をかざして、「オレにゃお前(めえ)という強い味方があったのだ」の業物(わざもの)です。日本版NSC(国家安全保障会議)の活動と併せて、さまざまな分野から、「異分子排除」が始まるでしょう。

 一部の権力を掌握した連中による「日本型独裁政権」が樹立され、北朝鮮と変わらぬ言論弾圧社会に変えられます。

 ただ、石破ブログに対する見方を変えれば、自民党幹事長がそこまでブログに書かざるを得ないほど、最近の「特定秘密保護法」に反対する世論の盛り上がりが急速であり、石橋は”危機感”を強めている。その裏返しと見ることもできる。

 今月6日までの残されたわずかな期間の動き次第では、参院での採決に影響を与えることができるかもしれない。「廃案」までには追い込めなくても、今国会での成立をせめて阻止し、「継続審議」にすることができるかもしれない。淡い期待をつないでいます。