生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信452 ・中南米で「米抜き」共同体新設

2010-02-26 06:44:11 | 日記
お早うございます。今日は「2・26」から74年です。
生き生き箕面通信452(100226)をお届けします。

・中南米で「米抜き」共同体新設
 世界は大きく動いています。そのひとつが、今週初め23日に合意された「ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体」(仮称)です。

 中南米・カリブ諸国の32カ国がメンバー。従来の米州機構(OAS)は35カ国ですが、この機構からアメリカとカナダを”排除”しました。もうひとつ、昨年クーデターがあり、政権の正当性に疑問が持たれているホンジュラスも加盟は認められませんでした。

 アメリカのブッシュ前政権時代、中南米とカリブ地域ではアメリカ離れが加速しました。「反米、反帝国主義」の旗は、かつてのキューバ一国から、”悪名”高きチャベス・ベネズエラ大統領をはじめ大きな広がりを見せています。アメリカの中庭、いやアメリカの地盤とみなされている地域で起こっている21世紀の現実です。

 アメリカが主導するOASでは、時代の要請に応えられず、機能不全なのです。アメリカの影響力は目に見えて落ちています。温暖化ガスを抑制する京都議定書から離脱し、環境問題を軽視してきたアメリカ。オバマさんは「グリーン・ニューディール」を掲げていますが、自国企業の圧力を受け、温暖化ガスの排出を厳しく規制できるでしょうか。世界中に怪しげなサブプライム・ローンなる金融商品をばらまき、アメリカ発の金融恐慌をもたらしたアメリカのウオール街。今は米国債を押し付け、その見返りにドルを印刷にてドル大暴落の火種をくすぶらせるアメリカ。さらにテロ対策などと称して中東で強引に戦争をはじめるアメリカ。影響力低下は、自らの諸行のなせるワザです。

 中南米の新しい共同体は、政治対立を平和的に解決する協議の場との位置づけです。来年7月に正式に発足する予定。ただ、この地域にはすでにいくつかの政策協議の場があり、屋上屋を重ねるだけ、という指摘もあります。

 ただ、この共同体の行方次第では、鳩山首相が提唱する「東アジア共同体」構想にもプラスの影響を及ぼすと期待できます。

 本日2月26日は、昭和11年(1936)に陸軍の青年将校が日本国を転覆するクーデターのための決起した2・26事件から74年。当時は部隊を皇居にも送り、昭和天皇を”拉致”する寸前までいきました。その後この74年間に太平洋戦争(第2次世界大戦)があり、日本は廃墟から世界第2位の"GDP大国"(今年は中国に抜かれる見通し)にまでのし上がりました。

 いまは、普天間に象徴される「この国の形」としての安全保障が大きな課題になっています。しかし、国内的には「無関心」。関心があるのは、「普天間の移設先はどこにするんやろう」くらい。

 昭和初期の大恐慌以来、閉塞状況に陥った日本が活路を求めたのは、中国・アジア諸地域への帝国主義的進出でした。いままた、深刻なデフレに陥り、閉塞状況の活路が見出せません。

 しかし、わたしたちは二度と武力で解決しようなどとは考えないようにしましょう。となれば、基地はどうあるべきなのでしょうか。