生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信451 ・トヨタは隠蔽体質を払拭できるか

2010-02-25 06:57:26 | 日記
お早うございます。きのうは各地で2月の最高気温を記録。今日もポカポカ陽気だそうです。
生き生き箕面通信451(100225)をお届けします。

・トヨタは隠蔽体質を払拭できるか
 豊田章男社長が出席しての公聴会が、日本時間の今朝、つい先ほどまで米下院で開かれていました。豊田社長は「安全を最優先するのが我々のコンセプト(企業理念)だ」と強調しつつも、「成長のスピードが速すぎて(安全のための)人材育成が遅れた面があった」と認めていました。「お客様の声がいち早く経営トップに届くようにする。安全の責任者をより適切に配置し、車の安全性を高め、品質第一とする。不具合については即座に改善する」など、具体的な改善策も明らかにしました。

 ではこれで、「明るいさわやかなトヨタ」というイメージを高めていけるのか。ことはそう簡単ではなさそうです。

 日本の大企業の精神風土は、コスト削減、利益最大追及型です。資本主義の激しい国際競争の中にあっては、当然のありようと思われがちです。もちろん、企業の社会的責任や安全重視、顧客第一主義なども掲げており、社内にコンプライアンス(法令順守)の部署もおいています。しかし、これらはどちらかというと、「お飾り」の方に仕分けされがちです。

 本社は、「コンプライアンス重視」と掛け声をかけますが、その一方で「今月の利益は目標に達していない」ともはっぱをかけます。となると、業績をたたき出す営業の第一線では、ぎりぎりの判断をしなければならない場合、「多少のことには目をつぶって利益を優先せざるを得ない」。トヨタでも同じです。ほかの例えば、パナソニックもそうです。メガバンクや大商社、大メーカーでも多かれ少なかれ、消費者やエンドユーザーを裏切る”事故や事件”を隠してきました。

 いわゆる”ヤメ検”といわれる退職検事や大物弁護士をかかえているのは、そうした隠蔽が発覚したときの「企業防衛」のためでもあるのですから。

 しかし、今回のトヨタの教訓は、隠せば傷も深くなる。やはり早めにオープンにして傷の浅いうちに適切に処置する――これを「本気で全社に徹底する」ことではないでしょうか。もし、顧客本位の企業に生まれ変われたら、トヨタは新しい時代の企業のモデルになれるのですが。日本企業のありようのモデルとなってほしいものですが、豊田家本家の御曹司社長が御曹司ならではのリーダーシップを発揮できるでしょうか。