生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信450 ・なぜゆうちょ資金をアメリカへ貢ぐのか

2010-02-24 06:54:04 | 日記
お早うございます。今日も春本番の陽気の予想ですが、花粉も多くなりそうとか。
生き生き箕面通信350(100224)をお届けします。

・なぜゆうちょ資金をアメリカへ貢ぐのか
 亀井金融担当相が記者会見で「ゆうちょ資金は積極的に運用すべきで、アメリカの国債を購入するのも良い」と述べました。原口総務相は突然、「年金資金はもっと積極的に運用されるべきだ」と主張し始めました。長妻厚労相も当惑しています。

 何が起こりつつあるのでしょうか。

 キャンベル米国務次官補は今月初めの來日時に、小沢幹事長の訪米を要請しました。ちょうど、小沢不起訴と重なったため、「撃ち方止め」に対するアメリカとの取り引きが憶測されたりしました。米国債を日本が購入することと引き換えに、小沢攻撃を中止するというものです。

 アメリカの「奥の院」は、米国債を買ってくれる先を物色し続け、かねて日本のゆうちょ資金などに目をつけていました。日米構造協議などを通じて、郵政民営化を強く迫り、小泉政権時代にほぼ目的を達したかに見えました。ところが、政権交代で頓挫。亀井金融相の登場でゆうちょ資金は守られることになったはずでした。しかし、なんとその亀井氏が「米国債購入」を言い出したのです。

 小沢幹事長は、アメリカを、つまりオバマ大統領を当面支える決断をしたのです。支持率低下で中間選挙も危うくなったオバマさん。小沢氏はキャンベル氏との会談で「極東アジアが不安定になると、イラン、イラクやアフガンの比ではない。アメリカはしっかりしてくれないと困る」と叱咤激励したとされています。

 5月連休中の訪米時には、ホワイトハウスで小沢氏とバイデン副大統領との会談の場へオバマさんが立ち寄るという形で会談がセットされるようです。

 こうした流れは、すべてアメリカ国債をどうしてさばくか、から発想されています。それを発想するアメリカの「奥の院」は別にもったいぶって言わなくても、いわずと知れた「ゴールドマン・サックス(GS)」なのです。表に出る役は、ルービン元財務長官(クリントン政権)。GSの会長なども歴任しました。そして、オバマさんを”発掘”し、大統領選を勝ち抜かせたのがルービン氏なのです。

 米国債はいずれ紙切れになる宿命です。それをあえて買う。信じられない決断ですが、日本の建て直しのためには当面アメリカの力も利用する方が得策という判断です。これは賭けです。しかし、日本がひとりぼっちでは何も出来ない以上、アメリカという劇薬をも活用して生まれ変わるしかないようです。