生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信 ・GDP3期連続プラスというけれど―煮えたぎる不満のマグマ

2010-02-16 07:18:13 | 日記
お早うございます。オリンピック、オリンピックとNHKは少し騒ぎすぎではありませんか。
生き生き箕面通信442(100216)をお届けします。

・GDP3期連続プラスというけれど―煮えたぎる超インフレのマグマ
 内閣府が昨日発表した09年10~12月期の国内総生産(GDP)の速報値は、前期比1.1%増、年率換算で4.6%増となりました。3四半期連続のプラスという以外にいい結果でした。景気の”二番底”懸念は「遠のいたのではないか」というやや明るさを感じさせる声も出てきました。

 本当なら嬉しいことです。なんとかプラス成長を維持していまのデフレを克服し、倒産→失業→一家離散・自殺、の流れにストップをかける必要があります。若い人たちがちゃんと職を得て自立でき、結婚して家庭を築く。人間としてのささやかな幸せが自分の手で作れる、そんな社会を取り戻したい。かつて「1億総中流」といった時代が懐かしい感じがします。

 しかし、先行きには黒雲が漂っています。ギリシャの財政危機に端を発するユーロ圏全体におよぶ不安は、昨日のユーロ圏16か国財務省会合でも有効な手は打ち出せませんでした。

 このギリシャの危機でも、例の米金融大手ゴールドマン・サックス(GS)があくどい稼ぎをしています。ギリシャは将来の空港税や宝くじ収入を担保にGSから資金提供を受けたのですが、GSは01年の取り引きだけで約3億ドルの手数料を手にした、とニューヨーク・タイムスが報じています。

 実は一昨日、京大名誉教授の本山美彦さん(大阪産業大教授)の講演会があったのですが、そこでは「天文学的な巨額の公的資金の投入は必ずハイパーインフレを起こし、米国債は紙切れになるでしょう。日本は米国に食い物にされるのではない道をとるべきだ」と主張していました。

 世界各地で、庶民のレベルに不満のマグマが蓄積されつつある。いずれ何らかをきっかけに噴出せざるを得ない。本山さんは、GS出身のロバート・ルービン元財務長官に代表される一部金融エリート(ユダヤ系が中心)は、世界を食い物にする方法のルール作りに長け、世界の庶民が安定した暮らしができることには一片の関心すらないと指摘もしていました。

 話は変わりますが、昨日の「司馬遼太郎をもてはやし過ぎるな」というタイトルをカギカッコにしたのは、本山さんの話しを引用する形にしようとしていたからです。昨日は時間がないまま、中途半端な形のまま強引に送信してしまいました。「司馬遼」については、いずれまた考えて見たいと思います。

 なにはともあれ、世界の経済は不安定な状態が続きますが、それがいずれ明るい方向へ道筋をつけられるのか、それとも人類にはその力がないのか、結論はそう遠くないうちに出ます。