いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

my controversial advertisement

2013年04月24日 20時36分06秒 | その他

- You ask me for a contribution
       Well, you know -   Lennon/McCartney


            プランジャパンの広告

今週は見当たらなかったが、少し前、都内に行ったとき、山手線の車両内の広告にあった。

南インド風の衣装の少女の画像。 そして、広告のコピー。

13歳で結婚。 14歳で出産。 恋は、まだ知らない。

広告全体が、非常に印象的で、人の注意を引く。

そして、うーん、なんだかなぁ~。

まずは、寄付を集める組織の広告としては、いかにも悲惨な子供たち、たとえば飢餓に瀕している様子の画像とかを採用する方針とは違う点が特色である。なので、この広告はただのpolitical correctnessから逸脱しないようにするわけではなく、一歩(以上)踏み越えているものである。だから、controversial 。

きれいに着飾った少女。

そして、13歳で結婚。 14歳で出産。 恋は、まだ知らない。

おいらの第一印象は、大きなお世話じゃないか! 伝統的社会なんだし。

なにより、恋は、まだ知らない、というあざとい物言いにも、うーん、なんだかなぁ~。

一方、当該団体・プランジャパンの言い分は;

女の子への教育が、世界を変える力になる。

途上国の女の子や女性たちは貧しさの中にありながら、
「女の子・女性であること」で社会の底辺に置かれ、より困難な状況に直面しています。
このように様々な機会を制限されながら、さらに暴力や性的嫌がらせを受けやすく、
早すぎる結婚や家事労働を強いられます。

プランはBecause I am a Girlキャンペーンを通じて、
次世代を生む女の子たちが「生きていく力」を身に付けることを目指しています。

伝統社会への啓蒙活動なのだ。 確かに、近代社会を生きる上では、「教育」が必要となる。「学問のすすめ」の世界だ。

それにしても、結婚や家事労働に「早すぎる」ということがあるのは、近代社会に特有なことではないのだろうか?

生物学的には、初潮をむかえれば、早すぎる結婚、ということもないだろう。

そして、教育や学問が必要ない世界って、よいのではないだろうか? と思ったりしないのだろうか?

望まない啓蒙の洗礼を受けたおいらが、このNPOに寄付している近代日本人に、ちょっと逆襲してみる;

  はたちで就活。21歳で労働力商品。 生産は、まだ知らない。

なにより、さんざん啓蒙、教育を受けた末、若いころは「恋」にうつつを抜かし(色恋三昧)[1]、
  
             そして、年を食って、なぜかしら子作りに目覚め、

     高齢出産のための不妊治療を試みて、悪戦苦闘って、悲惨じゃないか?

  20代で多情、30代で淫乱。 子は、まだ知らない。


[1]; 「ばくち」にうつつを抜かしていた御嬢もいる(愚記事)。

    啓蒙、教育より、何か本質的なことを見失っているような気がする。 それが、近代社会だ。

▼ ロマンティックラブ イデオロギー

 たしかに、13歳、14歳はたしかに幼く、教育はともかく、属する伝統文化の習得にもう数年かけるべきという言い分はありうるだろう。

でも、恋は、まだ知らない。はイデオロギッシュなプロパンガンダだ。

振興インドで活躍する人材を輩出しているとされるインド工科大学(I I T)<Google>出身のお兄ちゃんたちに聞いたことがある。
(関連愚記事;インド、「出世」と英語  の例の人たちは、インド工科大学(IIT)出身のお兄ちゃんたちである)

   「おめえさんたち、嫁さんはどうするんだ?」

      みんな即答、「親が決める」。

教育や啓蒙の如何にかかわらず、「恋」がない社会はあるのだ。

関連愚記事; 恋愛イデオロギー:インドと日本 

やはり、でも、恋は、まだ知らない。はイデオロギッシュなプロパンガンダなのだ。

▼ Google; 女の子だから

高度資本主義国で、「女の子だから」処遇が悪いのだ!と思っている「意識の高い」高級賃金「女子」労働者をあてにした募金活動だ、とおいらは邪推する。

▼「女の子だから」顕彰される(生きてて「差別」、死んでも「差別」)。

 
うめちゃん。 because she was the first...

愚記事より。 この画像は鹿児島の街をでたらめに散歩してたら、ばったり見つけて撮ったもの。