フィギュアスケートの国内選手権は、グランプリファイナルの後、年末にかけて行う国が多い。日本は毎年年末で、クリスマスの週だったり、大晦日直前だったり。ロシア、イタリア、韓国、各国の選手権でけっこうな高得点の話も聞く。
年明けてからの開催なのが、カナダとアメリカ。先日、四大陸選手権のエントリー締め切りにキム・ヨナ選手の名前がなかったとニュースに出て、カナダとアメリカは間に合ってない?と思ったが、国内選手権終了後に通知ということで了承されているんだろう。
カナダ選手権が昨日終わって、男子はパトリック・チャンが6連覇。そこは予想どおりだが、得点が273.75。かつて300点越えもあった彼にしては低めだ。(全日本だったらやっと3位 「全日本選手権に出られなくてよかった」って言ったとおり…)
SPは94.63と悪くない点ではあったが、ジャッジスコアを見るとコンビネーションのセカンドが2回転に。映像ではファーストジャンプでぐらついて、なんとかダブルをつけた形だった。ソロの4回転やトリプルアクセルはしっかり跳べていたが、、、ジェフリー・バトル振付の「エレジー」は魅力のプログラムなので、それだけで十分か?!
フリーは179.12、技術点85.04に演技構成点95.08。技術点は全日本の高橋大輔や羽生結弦の97点台と比較すると見劣りする。ジャッジスコアには4回転トウループ2本があるが、トリプルアクセルがない。これはちょっと大きい・・・3回転フリップの転倒もある。ここは3連続ジャンプのコンビネーション予定だから、これまた大きい。
映像を見ると、作品として高度に表現することに神経が行ってるのかな?という印象を受けた。間違いなく勝てる試合なので、無理をする気もなかったのかも。2位のケビン・レイノルズと12点ちょっとの差は、かなり詰められた状態ではあるが^^;
そのレイノルズは、SPで85.32、フリーで175.94といつになくまとまった出来 SPで2種類、フリーで2種類3本の4回転を入れて、いずれも回転不足や転倒なし。これは四大陸や世界選手権に向けて好発進だ。
カナダ男子は前回の世界選手権で3枠を獲得した(チャンが1位、レイノルズが12位)ので、実は全日本と同じく3位争いも注目だった。今季GPシリーズに1回ずつ出場したエラジ・バルデ、アンドレイ・ロゴジン、リーアム・フィーラスの3人がSPで5位、4位、3位につけていたが、ロゴジンがフリー3位、合計207.85で3位に入った。バルデはフリー4位で一歩及ばず。
ロゴジンは世界ジュニア2011のチャンピオン(このとき田中刑事が銀メダル)。シニアに上がってからまだ大きな活躍はないけど、ここで世界選手権に出られたらいいきっかけになりそう。
なんか男子の映像はたくさんあって ジュニアのナム・グエン、ミッチェル・ゴードンがフリーでいい演技。最近姿を見てなかったジェレミー・テンや6年ぶり復帰のエマニュエル・サンデュ(32歳)も。
女子は、GPスケートカナダでいきなり優勝しちゃったケイトリン・オズモンドが、SPから70.04の高得点 ジャッジスコアを見ると3回転トウループ+3回転トウループのコンビネーションなどジャンプで高いGOEをもらい、ステップもレベル4。映像からは、いかにも活力にあふれてる元気が伝わってくる。演技構成点はちょっと高めに出てる気がするけど^^;
フリーではダブルアクセルで転倒もあったが、それ以外はほぼミスなく元気よく、最終滑走を滑り切った。ジャッジスコアではまたステップレベル4に、コレオシークエンスGOE1.75と、ジャンプ以外の部分も高評価。131.30はまた随分出たけど^^; 堂々の優勝。カナダ女子は世界選手権1枠しかないので、彼女が代表ということになりそうだ。
2位はガブリエル・デイルマン、3位にアレイン・シャルトランとジュニアの選手が続いた。ジョアニー・ロシェット休養、シンシア・ファヌフ引退という状況で、カナダ女子をリードしてきたアメリ・ラコステは、SP2位と悪くなかったのにフリーで大きく崩れてしまい、4位に。四大陸には出られるだろうか…
(こちらに女子SP最終グループ6人の映像。フリーがなくて残念^^;)
J SPORTS 4で放送があるようだ。また契約しちゃう