Thank you for the music

好きな音楽のこと、あれこれ。その他諸々もあり。

林依輪「信仰」(中国)

2005年04月24日 23時07分28秒 | CD紹介

 最近、耳にすることがある「ポッペラ」というジャンル。ポップスとクラシックを融合したような歌のことらしい。アンドレア・ボチェッリ、ラッセル・ワトソン、サラ・ブライトマンなどの歌手がその代表格だそうで、すでに日本デビューを果たした韓国のイム・ヒョンジュも人気があるようだ。(彼の名前は、張信哲新譜紹介で見た。松本俊明がイム・ヒョンジュに提供した曲を、張信哲がカバーしたということだ。)
 林依輪をポッペラ歌手と言っていいかどうかわからないが、この「信仰」というアルバムは、限りなく“ポッペラ”に近いと思う。完全なベルカントとは言い難いが、かなりクラシック式に近い発声でゆったりと歌い上げる。全曲、有名な楽曲(たぶん)を改編(主に李泉が担当)、北京語の詞をつけてある。北京生まれの彼の発音は、オーソドックスな曲調に合っている。「愛[イ尓]到底」「情人」の2曲が大陸ですでにチャートイン。ロングヒットになるかもしれない。
 元の曲が何だかわからない(書いてない!著作権にひっかからないような古い曲ばかりだったとしても、なんで書かない?)のが困りものだが、とりあえず私が知っていたのは3曲。シューベルトの「アベマリア」は、我が子を見守る父の喜びを歌う「聖嬰現象」となった。クライスラーの「愛の悲しみ」は、ミュージカルのような軽妙なタッチの「半支煙」に。そして目が点になっちゃったのは、「Dream a little dream of me」をまるでクラシックに仕立ててしまった「Fly Away Stay Alone」である。クラシックをジャズ風にアレンジするのはよくあるが、ジャズをクラシックにしちゃうなんて全く・・・
 改編を担当した李泉は、上海の芸術大学で教える一方、ジャズやシャンソンなど様々な音楽の要素を取り入れて、耽美的な独特の音楽を作るシンガー・ソングライターで、よくピアノを弾きながら歌う。NHKと上海東方電視台が共同開催したアジア2002ミュージックフェスティバルin上海で、Kiroroと共演したのをご記憶の方もあるだろう。今回のアルバム参加は林依輪の希望で実現したようだ。
 林依輪は北京の人だが、広州のポップスシーンで人気が出た人。詳しいことはよくわからないが、若い頃南米で生活したことがあるらしい。そのせいかダンスセンスはなかなかで、1999年に「愛在2000」というラテン調の曲がヒットしてからは「中国のリッキー・マーティン」なんて呼ばれ方も定着した。音域が広く、ファルセットも自在にこなす。私は99年に北京に引っ越した頃、この「愛在2000」を香港ロケのMVで歌い踊る彼を見て、「中国にも歌って踊れる人がいるじゃん~」と早速気に入ってしまったのだった。
 ライナーを読むと、しばらく新譜が出ていなかったここ数年の間に結婚して2児の父になったらしい。めでたい(^^)
 なお、中国大陸で発売されるCDは、一般にジャケット・歌詞カード共に簡体字が使われる(香港・台湾を含む大中華圏でのセールスを意識して、繁体字を使う場合もある)が、この文中では日本の漢字にした。
信仰 @YesAsia.com

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

帰ってきた3

2005年04月12日 00時51分35秒 | Weblog
 香港のスーパーでは、レジの人が袋に入れてくれることが多いのだが、日本では普通入れてくれない。そこで自分で入れることになるのだが、長らく習慣になってなかったので、我ながらよそ様に比べて入れ方が下手でトロい。
 「袋が不要な方はこのカードをかごに入れてください」「袋が不要な方はお申し出ください。スタンプを押します」等の表示があるが、ついつい買い物袋持参を忘れ、袋が溜まっていくばかり。ゴミになる袋を減らすには、有料化が一番だと思う。昨年訪れた台北では、買い物袋が完全有料になっていて、レジの人は必ず「袋要る?○元だけどいい?」ときいてくる。在住の主婦は必ず買い物袋を持参しているそうだ。
 全然違う話だが、帰国してから探しているのに見つからないものがある。それは風呂の湯をかきまわす棒(?!)。近所に3軒ほどある大手スーパーにないんだけど、今の人は風呂の湯をかきまわさないんだろうか? なわけないよね?
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

帰ってきた2

2005年04月09日 02時25分19秒 | Weblog
 久しぶりに日本で暮らし始めて気づくことはいろいろある。
 例えば電車の中。不思議なくらい、静かだ。みんな携帯は持っていて、せっせとメールを打っているが、電話で話す人がほとんどいない。たまに話している人は明らかに仕事上やむを得ない会話だけだ。「今晩どこでご飯食べる?」「今、銅鑼湾なんだけどさ~」なんて電話を地下鉄でもバスでも歩きながらでも(なんかブツブツ一人で喋ってるこの人、頭おかしいんじゃ?と思うと、ピンマイクとイヤホンで電話してる人なのだ)している香港人には、きっと信じられないだろう。静か過ぎて落ち着かないんじゃないだろうか。
 個人情報保護法が施行されて、なんだか各種手続きがさらに複雑になったようだが、本人確認が保険証でできてしまうのは、いささか心もとない気がする。記載されている人間が確かに存在することは証明できても、住所の証明になんかならないはずだ。本人が書き込めるのだから。
 香港だと銀行からのお知らせや公共料金・クレジットカードの請求書が住所証明の手段として利用される。身分証明は、11歳以上の住民全員が携帯を義務付けられているIDカードでできる。一度誰かに発行したIDカード番号は、永久にその人のものなので、居住ビザが切れてもIDカードは無効にならない。
 そうそう、日本では何かと印鑑を押す。私はよく印鑑を忘れて、出先で三文判を買う羽目になる。サインで済むほうが便利かもしれないが、毎回同じように書けるようになるには修練を要する。クレジットカードのサインはそんなに厳しくチェックされないが、銀行のサインはちょっと緊張する。
 長男が寮に入って、寮内で買い物をするとき、伝票に判を押すらしい。「印鑑の紅が必要」とメールをよこした。紅、、、それは印肉って言うんだよ~。ちなみに彼が持っていった判は、香港日本人学校卒業記念にPTAから贈られた、Tang'sの印鑑である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

帰ってきた

2005年04月01日 19時13分26秒 | Weblog
 5年半ぶりに、日本で暮らし始めた。
 年に2、3回は帰省してたから、日本自体が久しぶりなわけではない。でも、暮らすとなると、ちょっと戸惑うことが多い。
 まずはゴミの分別。古紙、ペットボトル、缶くらいは香港でも分けることが奨励されてた(でも義務じゃなかった)が、日本ではさらにプラスチック、古布、ダンボール、有害ゴミ(電池や蛍光灯など)も分けて、決まった曜日の朝8時までに出さなきゃいけない!って!マークなんか付けてる場合ではない。日本に住んでる人にとっては当たり前で、世界中そうしたほうがいいことだ。ただ、習慣になるまでは大変だ。
 自治体によって違うから、実家と今度の住まいでは違う。実家でもプラスチックはプラスチックだったけれど、分けてるだけのようだった。ここでは、プラスチックは資源としてリサイクルするために分けてるので、汚れを落して捨てなきゃいけない。汚れが落しきれないものは、燃やせないゴミになる。納豆のパックを洗って捨てるのって、面倒。。。でも、あんまり燃やせないゴミが多いのはなんだか恥かしいみたいなのだ。
 それから、これは亭主が言うのだが、やたらと現金が要る。クレジットカードが使えない場面が香港に比べてずっと多いらしい。その現金を引き出すのに、香港だとATMは24時間使えた。日本もかなり遅くまで使えるようになったし、コンビにでも引き出せるようになったが、時間帯と銀行によっては1回ごとに手数料を取られる。香港にはこれがない。預けている金額が少ないと口座維持手数料を毎月取られるが、1回ごとに105円、210円と取られるより割安だ。私なんぞは通帳なし、窓口で引き出したら手数料20HKドル、そのかわり残高が少なくても維持手数料なし、という口座を持っていた(今もある)。出し入れの記録は月に1回郵送されてくる。給料の受け取りと現金の引き出しだけなら、これで十分だった。
 テレビを新しく買って、BSがいろいろ見られるようになったが、なんだか昼間はみんなショッピングばかりだ。TVB(香港のローカルテレビ)が見たい、、、
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする