僕の名前はロン。
ご主人様は、南徹の母上、ミツ様である。
僕の出生は定かではないが、
千葉に住む、南司郎(南徹の弟)が、
知人から貰い受けたと聞いている。
二年前に、屋久島でご主人様と生活していたのだが、
あちらこちら移り住むのが趣味で、
ちょっとワガママなご主人様の都合から、
飛行機に乗ってまた千葉に送り返された。
一年ほど、南司郎のところで
ふてくされていたら、
やはり、僕のことが忘れられなかったのか、
また千葉まで迎えに来てくれた。
南司郎も、面倒見切れずに困っていたらしいが、
本音は、僕が恋しくてたまらなかったからだと思う。
どうする、こうすると、
余計な旅の手配を強いられる苦労を
ぶつくさ、文句たれている南徹だが、
「親孝行だから辛抱しろ」と言ってやった(笑)。
勝手に連れまわされているのは、
僕自身なんだから。
ともかく、鹿児島に帰れることになって、
かなり嬉しい。
僕ら犬族が、
人間のワガママに付き合う羽目になったのは、
一万前から一万五千年前のこと。
旧石器時代から縄文時代の頃だ。
長い、長い付き合いだ。
そろそろ政権交代して、
人間が犬に従ってくれないだろうか?
まあ、無理か?
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