こんにちは。2年目漕手の関です。
今回のインカレでは、間違いなく北大漕艇部の歴史が変わりました。その狂喜乱舞のブログが読みたい方は、ここでこのブログは一旦閉じて次のブログをお待ちください
インカレ期間を経て、自分が考えたことをまとめてみました。まとめたといいながら整理はついてないし、敗復落ちしてからレースのなかった3日間書き続けてたので長いです。
ざっくりいうと“技練と練習強度”・“クルー作り”について考えたといったところです。 結論という結論も出ていないので、お疲れのみなさんは以降読み飛ばしてもらって、もしこの2つに関して意見がある方いればぜひ教えてください。特に前半は結局どっちも大事ってことでしょうが、後半のクルー作りに関しては自分の考え方のひきだしが不足しすぎていると思うので興味があります。
インカレ初日の予選、女子クォは仙台と同じ組になり当然のように大差がつき、外大に競り負けて3位で敗者復活戦に回りました。手応えは良くも悪くも“順当”。“去年から全然化けてないじゃん”って感じです。
この日、東北戦ではまだ手が届きそうだった東北と圧倒的な差がついていたこと、その東北はメダル争いができる仕上がりのタイムを出していたことに驚きました。
そして何より男子付きフォアが予選でぶっちぎりの1着、メダル獲得の目標が現実的であることを示してみせたレースを見て、嬉しさと誇らしさを感じた後からじわじわとなんとも言えない悔しさがありました。
去年は同じ入賞できないレベルにいた男子対抗と女子対抗クルー。2ヶ月前はタイム差の小さかったはずの東北と北大。同じスタートにいて化けられなかった自分達は何なのか。なぜ自分達はあちら側にいけなかったのか。考えずにはいられませんでした。それでも入賞はまだ十分可能性があると思っていました。
敗復落ちをした2日目、クルー組始めでは十分狙えると思ったA決勝進出の目標とは程遠い結果に絶望しました。戸田まで来てレースのない後3日、長すぎる3日。そこからは北大の応援、蹴り出しでコースに足を運ぶ度に、仲間の応援には全力だった一方で、もうレースができない悔しさとなんでもいいやという投げやりな気持ちでいっぱいいっぱいでした。
体調を崩して1日公民館にいた3日目はレース配信視聴しかすることがなく、時間がありすぎて悶々と自分達が勝てなかったのはなぜなのか、つきフォアが強いのはなぜなのか、ぐるぐる考えていました。
どこからやり直せば勝てたのか、つきフォアメンバーを思い返せば冬練の初めからもっともっと本気で練習できたはずだとか、そんな後悔もあります。でもじゃあこの夏休みはなんだったのか。暇でひたすらYouTubeのなかのひろしチャンネル(ローイング元日本代表の人)を見たり、つきフォアのスラックをながめたりしていた中で、“自分達には頭を使ったローイングができていなかったのではないか”と思い当たりました。
歴史的好成績を残したつきフォアは、インカレ期間でつきフォアで漕ぎこんでたというよりはウエイトやエルゴをしたり、シングルやペアに解体した練習も多くしたりと結果的に多様な練習をしていました。タンクローで動作を確認したり、安永さん(4)とまさすけさん(4)がスタンバイ間にイメージのすり合わせをしていたりといったメインのスタンバイ以外の時間も印象的でした。(なんといっても安永さんとまさすけさんはずっとボートの動画を見てるイメージがあります。)単調にメニューをこなすだけでない姿勢や工夫、探究心は不足していた気がします。
4日目に“考えるローイング”と言えばこいつ、とも言える同期の隆真にフィニッシュドリルを教わりながらドリルの効果と自分の基礎の危うさをかなり感じました。また練習強度や漕距離にこだわりの強い自分の方針が間違っているのではないかとも考えさせられました。理子さん(4)に誘われて話を聞きに行った外大でも、テク練を大事にしているという話を聞きました。
この“練習強度だけにこだわるのは間違っている”というのはあまり認めたくない考えでしたし、スタンバイ強度の優先度を下げて技練に時間を使うのは正直怖いです。水上では技術に集中し、不足した強度はスタンバイ時間外で各自エルゴで補うというのは合理的な考えですがそこまでいくと時間的に厳しいと思ってしまう部分もあります。
技練に時間を使うにしても、先にあげたフィニッシュドリルであっても普段からやっていたもので、なんなら自分が一年前に浅野さんから直接教わったものでもあって、浅野さんから教わった隆真の解釈という新たな視座が加わったフィニッシュドリルを教わったから新たな気づきを得て効果的な練習ができたわけです。技練はやればいいというわけではなく、取り入れ方を間違えれば練習強度が落ちるだけのハイリスクなものに思えます。
また、このインカレ期間では日本代表選手である坂口さんやNTTの高島さんとお話しさせていただく機会があり、練習強度の圧倒的不足を感じたことも事実です。
あまりに目標と乖離した結果に、レース後から目標の立て方、漕距離にこだわった考え、練習の意識の持ち方、全部の方向性が間違っていたんじゃないかと考えてしまっていました。
ただ、最終日に小澤さんが、「漕距離にこだわったからスパートであげられるなど、レースが形になったのではないか」とおっしゃってくださって、確かにたった2レースだったし理想より遥か低レベルだったけれどできたこともあったかもしれない、と思えた部分もあります。
だから自分はやっぱり漕距離は自分の軸にできるように増やしていきたい。
このインカレの結果を新人戦にどう繋げればいいのか。自分にしっくりくるやりたいドリルがあればその時は妥協せずに表現できるまでやってみる。その時は強度はスタンバイ時間外で補う。水上の強度も最低限保つ努力をし、基本漕距離にはこだわる。そのためには一條のように早く出艇する工夫もいるだろうし、今以上にボートに時間を使う覚悟もいる。書くのは簡単だけどそれを実行する覚悟ができているか、分からない。でも多分一條なら“やるしかない”って言う。
隆真とは、クルー作りの話もしました。
彼は船はフラットが前提に練習があるからまずそこを狙うべきとして、狙いの順序、船の組み立て方について強いこだわりを持っていました。自分はただ愚直にできない課題を一つずつ潰していく練習の意識で、“クルー作り“ということをまともに考えられていなかった、長期的視点が持てていなかったと思います。詳しく聞けなかったのでまた聞きたいし、つきフォアのクルー作りも聞きたいです。
インカレ5日目、つきフォアのA決勝。日本一すら見えたレースに震えました。でもただ岸で応援している自分が悔しくて、表彰式の彼らが眩しくて、目に焼き付けたいのに見てられないと思えるくらいでした。4年目が集まって喜びを分かち合っている時、理子さんと玉川さんに同等の笑顔になってもらえなかったことが悔しくて情けなくて申し訳なかったです。
4年目はそれぞれ覚悟を感じさせるまでの努力する背中を冬練期間から、いや、その前から、見せてくれていました。つきフォアメンバーの努力が形になって、めちゃくちゃ嬉しかった。それなのに理子さんと玉川さんの努力に応える自分の覚悟がなかったのではないか、情けない限りです。
でも嬉しくて悔しかったつきフォアの準優勝は“この環境で勝てる”という確かな証明です。結果を残したクルーが身近にいるということは本当に恵まれていることだと思います。結果の残し方を2年かけて背中で教えてもらった。こんなにもありがたいことはない。その背中を追い続けられる選手でありたい。
インカレの敗復落ちという結果はショックでした。レース2日目・3日目には切り替えられる気がしなかったです。今も目標がまだ見えない。それでも自分は2年目でこれからがあるし、新人戦に向けて切り替えなければいけません。
目標の立て方、こだわりの持ち方、意識の持ち方、今までの全部を否定しなくともやっぱり一つ一つ見直していきたい。
新人戦のシングルでどうしていくべきなのか、どうすればもう負けないのか、勝てるのか、まだ“次の試合”はやってくる。
…かっこいいなぁ。
まだ、遠く届かない。
アーカイブはこちらに上がる予定です。ぜひ見てください
毎晩行われたオンラインミーティングの様子。会館遠征ならではの光景です。
今遠征絶好調だった千里さん(4)
エッセン配膳の様子。エッセンを一つの会館で作り、全会館に配達するというシステムでした。我ながらいい発想だったのではないでしょうか。疲れていても、部員の顔を見て元気をもらえました。
遠征名物大量のおにぎりの一部。この顔は作ってから時間が経っているから早く食べてほしいおにぎりの印。
同期2人が乗ったM4−。3年目として苦労もたくさんあったようですが、先輩としてクルーを丸くおさめていた印象です。レース後の苦い表情や最終日の言葉を受けて、彼らは純粋に悔しがることすらできなかったのかもしれないと思うと少し苦しかったです。納得のいく練習、レースをして来年は笑い泣きして引退してほしい。
応援団の皆さん
OX盾蹴り出し
ジャガーさん(4)現役ラストエッセン。エッセン革命児ジャガーさんの最後のメニューはタコライスでした。鶏むねかたまり肉をミンチにする異音を聞くのも最後なのかと思うと寂しいです。
美女木スタッフの悪ノリ。女子スタッフだけの会館はなかなかにカオスでした。
おめでとうございます。このあとM4+メンバーの粋な計らいでスタッフにもメダルをかけてもらいました。あの重みを忘れずにこれから1年頑張ります。
2024シーズン最後の集合。ポーズは安永さん指定の漕いでいる時のポーズ。