語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【南雲つぐみ】座りっぱなしは危険 ~血栓~

2017年01月17日 | 医療・保健・福祉・介護
 「エコノミークラス症候群」は、飛行機の狭い座席に長時間座っていて発症することから、そのネーミングがついた。正式には「急性肺動脈血栓塞栓症」。長く同じ姿勢でいると、特に下半身の血流が悪くなり、足の静脈に血栓ができやすくなる。血栓とは血の塊のことで、これが立ち上がったり、歩き出したりした勢いで血流に乗って肺に入り、血管を詰まらせる。
 最近でも、東北や熊本の震災など、車中で避難生活をしていた人にエコノミー症候群で倒れる人が見られた。飛行機だけでなく、自動車に長く乗っていることも危険であることが分かったのだ。
 特に、寒い季節は体の動きが鈍くなり、じっとしていることが多くなる。また、冬場は空気が乾燥するのでこまめに水分を取る必要があるが、発汗しないので、のどが乾きにくく脱水になりやすい。そのため血液が濃くなって血栓ができやすくなるという。
 まずは水分補給をしっかり心がけよう。さらに長時間同じ姿勢で仕事をする人も、足首をゆっくり曲げ伸ばしするなどして血流を促すとよい。

□南雲つぐみ(医学ライター)「座りっぱなしは危険 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年1月16日)
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 【参考】
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【加賀野有理】慢性腰痛の実態 ~急性腰痛との違い~

2017年01月17日 | 医療・保健・福祉・介護
 日本人のけがや病気のうち、腰痛を訴える人は多い。男性は1位で女性は2位である(厚生労働省「国民生活基礎調査」平成25年)。
 このほど塩野義製薬(本社・大阪市)と日本イーライリリー(本社・神戸市)が共同で、慢性腰痛症の患者2,350人、整形外科医111人を対象に慢性腰痛に関する調査を行った。その中で9割以上が日常生活に、5割以上が趣味や外出に支障があると回答した。
 また、3人に1人が腰痛で仕事を辞めたいと思ったことがあると回答。腰痛が原因で生活の質が著しく低下してしまうことが判明した。
 痛みが3カ月以上続くものを「慢性腰痛」といい、急性腰痛と区別される。特に生活の質を低下させるのは、前者だ。
 治療についても問題が浮き彫りとなった。「明確な治療目標を設定している」と回答したのは、患者、医師とも半数に満たなかったのだ。また、病状改善の目標設定をした患者の治療法に対する満足度は、設定していない患者の2倍以上となり、患者と医師が合意して行われる治療の大切さが分かる結果となった。

□加賀野有理(サイエンスライター)「腰痛の実態 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2016年12月8日)
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 【参考】
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