お寺のオバサンのひとりごと

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池坊巡回講座

2012年07月18日 | 雑感
 先日、毎年恒例の 池坊巡回講座 へ。

 巡回講座とは、池坊の講師が地方に派遣され、受講者の前で花をいけながら、指導(説明)される講習会です。

 今年は池坊550年「特別講座」ということで、
 「日本の歴史と、歴代の家元いけばな史」というテーマで講義いただきました。

 写真↑ は、三具足(みつぐそく:仏前のお飾り)の仏前の花。(池坊は、聖徳太子が建立し、初代住職は小野妹子と言われる、京都・六角堂の仏前供花から始まった)

 歴史上の記録に初めて現れた家元が、池坊専慶。時代は、応仁の乱前後。その後、池坊専応が、いけばなの原典となる「専応口伝」を著す。(川端康成が「美しい日本の私」と題する講演で、「専応口伝」の一節を世界に紹介されたそうです)
やがて、戦国武将(前田利家や毛利輝元)邸で、松の大作を立てた池坊専好、元禄文化の折、池坊の門弟帳を記し、家元制度の礎を築いた池坊専養。明治政府の「学校令」により女子教育の一端をになった池坊専正 など、紹介くださり、勉強になりました。 



写真↑ は、現代の新風体立花

 いつもは、男性講師による講習会なのですが、今回は、初めて女性講師でした。
女性アナウンサーのように声が美しく明瞭で、わかりやすく説明いただきました。

 のんびりと。生け花の歴史を聴き、短いながらも咲き誇る美しい花をながめつつ、しあわせな時間を過ごさせていただきました。
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2 コメント

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目から鱗です (案山子)
2012-07-19 15:19:44
「『ただ小水尺樹をもって、江山数程のおもむきをあらはし、
 暫時傾刻のあいだに、千変万化の佳興をもよほす』
 と池坊専応の、口伝にあるのは
『野山水辺おのづからなる姿』を花の心として
 破れた花器、枯れた枝にも『花』があり、
 そこに花によるさとりがあるとしました。
 それは日本の美の心の目ざめでもあり、
 長い内乱の荒廃のなかに生きた人の心でもありましょう」
               (川端康成「美しい日本の私」より)


私は、これまで「生け花」は《おのずからなる姿を、人為の姿と化するもの》である、と誤解してました。
これからは、こころあらためて 生けられた「花」を見ることにします。
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ありがとうございます (法専寺)
2012-07-19 16:28:49
川端康成の言葉とともに、生け花の心をご紹介いただきありがとうございます。 池坊の家元は代々、僧侶(頂法寺住職)でありますので…単に芸術的でなく、自然・仏を感じ、いけることを伝えるものでありましょう。
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