PART2はこちら。
あはははは。瞬間記録とはいえ、日本ではSWの動員を妖怪ウォッチが上回ったとか。これはこれで、味わい深いニュースじゃないですか。みんながみんなフォース(往年の名字幕翻訳家、岡枝慎二さんは『理力』と訳してました。さすが)だのジェダイだのに大騒ぎする必要はないよね。
さあルーカス。彼はエピソード4の大ヒットのあとにどんな行動をとったか。エピソード5と6の監督を、なんと他の人にまかせたのである。「帝国の逆襲」をシャープなアービン・カーシュナーに、「ジェダイの帰還」(わたしの世代だとどうしても初公開当時のタイトル「ジェダイの復讐」の方がしっくりくるけれども)をリチャード・マーカンドに。
それではルーカスはいったい何をやっていたかといえば、自分の製作会社ルーカスフィルムと自前のスタジオ、インダストリアル・ライト&マジック(ILM……産業的光と魔法という社名がうさんくさくていい)に熱中していたのだ。映画ファンなら知らない人がいないほどの会社に育て上げるにあたっては、ルーカスのオタク的嗜好が思い切りはたらいたのだと思います。
展開から言って陰鬱にならざるをえないエピソード1~3(なにしろあの悪の権化、ダース・ベイダーの成長物語ですから)を監督することにしたのは、だからあまり本意ではなかったのかも。映画監督としての“業(ごう)”とは無縁の人だったんでしょう。
いかんいかん、また話が長くなってしまってる。エピソード7ですよね。この、はっきり言ってしまえばエピソード4のリメイクと言ってもさしつかえない作品に、わたしは酔った。酔っぱらいました。第一作公開から四十年近く経って、まさかこんな興奮が……以下次号。
最新の画像[もっと見る]
- 「ヒマかっ!」日明恩著 双葉社 1日前
- 「アステロイド・シティ」Asteroid City(2023 パルコ) 4日前
- 「決戦は日曜日」(2021 クロックワークス) 5日前
- 光る君へ 第41回「揺らぎ」 6日前
- 「変な家」雨穴著 飛鳥新社 1週間前
- 「ハンティング・タイム」Hunthig Time ジェフリー・ディーヴァー著 文藝春秋 1週間前
- 「すずめの戸締り」(2022 東宝) 1週間前
- 「ミレニアム7 鉤爪に捕らわれた女」カーリン・スミルノフ著 早川書房 1週間前
- 「フォークロアの鍵」川瀬七緖著 講談社 2週間前
- 「ビブリア古書堂の事件手帖」(2018 20世紀FOX=KADOKAWA) 2週間前
「洋画」カテゴリの最新記事
- 「アステロイド・シティ」Asteroid City(2023 パルコ)
- ヘアーの不毛18「バベル」Babel(2006 GAGA)
- 「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」Joker: Folie à Deux(2024 WB)
- 「沈黙-サイレンス-」Silence (2016 パラマウント)
- 「MEG ザ・モンスターズ2」Meg 2: The Trench(2023 WB)
- 史劇を愉しむ その37章「サムソンとデリラ」SAMSON AND DELILAH(1996)
- 「MISS.トランスポーター」Night Train(2023 劇場未公開)
- 「ジョン・ウィック:コンセクエンス」John Wick: Chapter 4(2023 ライオンズゲ...
- 「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」Wonka(2023 WB)
- 「エルヴィス」Elvis(2022 WB)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます