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プロバイオティクスシンポジウム’12を聴講して

2012年06月09日 17時00分44秒 | Weblog
昨日(平成24年6月8日)、ホテルオークラに於いて、日本プロバイオティクス学会主催の第15回記念国際シンポジウムが開催されました。
海外からも講演者を招聘して講演が行われ、プロバイオティクスの先端的研究の現状を知る良い機会でした。

下記の講演が行われましたので、演題を列挙します。
【特別講演】
○Intesuteinal Microbiota,Probiotcs and Health:curerent Knowledge and future perspectives.
Prof. Seppo Salminen(University of Turku,Finland)
○Challenge of Current Helicobacter pylori Therapies.
Prof. Francis Megraud(Universite Bordeaux Segalen, France)
○Effects of the Gut Microbiom on the Enteric and Central Nervous Systems.
Prof. John Bienenstock(The McMaster Brain-Body, Canada)
○Genomics of Human Microbiom Using Next-Generation Sequencers.
服部正平教授(東京大学)
【一般講演】
○乳酸菌のインフルエンザ感染防御効果
 竹田和由准教授(順天堂大学)
○H.pylori感染症除去療法におけるプロバイオティクス摂取の効果について
 高木敦司教授(東海大学)
○胃常在細菌としての乳酸桿菌/H.pyloriの胃生理機能発達における役割
 古賀泰裕教授(東海大学)
○腸内細菌は宿主のストレス反応や行動特性を変化させる
 須藤信行教授(九州大学)

上記演題の中で私の興味を引いた演題について少し解説しておきます。
竹田先生のお話になった乳酸菌がインフルエンザ感染の防御機構は、腸管壁のM細胞から取り込まれた乳酸菌がマクロファージを刺激してNK細胞を活性化することによりインフルエンザ感染を防御する。
高木先生の講演では、ピロリ菌感染者の3~5%が胃潰瘍になり、その0.5%の人が胃癌になる。Lb21ヨーグルトだけではピロリ菌の除菌ができない。ピロリ菌除菌は現在3剤併用が行われている。この方法の除菌率は69.2%であるが、3剤併用にLb21ヨーグルトを併用すると除菌率が82%になった。
古賀先生の講演で興味があったのは、ピロリ菌は胃の常在菌であるが、50年位前から年齢が低下するにしたがってピロリ菌が少なくなってきた。その結果逆流性食道炎が増えてきた。マウスの実験によるとピロリ菌は胃酸分泌を調整している。乳酸菌も同じ働きがあるので、ピロリ菌がいなくなった人に乳酸菌を与えて逆流性食道炎を防ぐことを考えなければならない。
須藤先生の講演では、無菌マウスはストレスに過敏に反応するが、無菌マウスに乳酸菌を定着させるとストレス耐性が強くなった。腸内細菌の種類によって宿主の行動が影響を受けている。

コメント
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