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乳酸菌を利用した新型コロナに対する経口ワクチンの開発

2022年01月07日 11時37分21秒 | Weblog
ホームページに「発酵乳・腸内細菌叢の科学:研究の最前線」というページを設けて、先端的な研究論文を紹介していますが、今年最初に紹介する論文は”SARS-CoV-2経口ワクチン開発のための潜在的なアジュバントおよび送達システムとしてのLactiplantibacillus plantarum.”です(PCはこちらから)。.ちなみにLactiplantibacillus plantarum は、ホームメイド・ケフィアの発酵菌の一種Lactobacillus plantarumと同じ菌種ですが、最近種の名称がLactobacillusからLactiplantibacillusに変更になりました(但しこの論文に記載されている菌株と同じではありません)。SARS-CoV-2は新型コロナの原因ウイルスです。このウイルスに対するワクチンは既に実用化されていることはご存じの通りですが、使用中のワクチンは筋肉注射する全身ワクチンです。新型コロナは鼻腔や肺の粘膜から感染しますから、粘膜で防御効果を発揮する粘膜ワクチンが望ましいが、著者によると乳酸菌ワクチンは粘膜と全身で効果を発揮できるとのことです。アジュバンドとはワクチンの効果を高める作用のことで、乳酸菌にはアジュバント効果の強い菌が多い。Lactiplantibacillus plantarumは胃の強い酸性に耐えて腸に達してコロニーを形成できるので経口ワクチンとして使用できるなど乳酸菌ワクチンのメリットが多い。実用化が待たれるところです。図は腸および呼吸器組織におけるウイルスに対する耐性および免疫応答に対する経口投与された組換えLactiplantibacillus plantarum株の有益な効果を示しています。

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