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メチニコフの言葉

2009年06月01日 20時05分13秒 | Weblog
「フランスでは約3800万の人口の中で、70歳に達した人がほとんど200万人を数える。この数字は全人口の約5%にあたる。これらの老人の扶養には毎年総額1500万フランを必要とした。
フランス議会の議員達の非常に寛大な感情にもかかわらず、彼らのうちの多数の者はかくも莫大な負担の前で茫然とし、躊躇するのであった。彼らは口々にこう言った。
≪人間の寿命がこの位の程度でさえこんなに巨額の扶養料を必要とするのだから、もしも、これ以上長寿するようになったなら、老人扶養のための費用はどんなに過重さを増して行くことであろうか!≫と。
老人に長寿をゆるすためには若者の資力が削減されてゆく。」

これは今から100年も前に書かれたメチニコフの書物に見られることは興味深い。
そして、メチニコフはさらに次にように言葉を続けています。

「たとえば不節制や病気などがつつしまれ、あるいは取り除かれたならば、60歳の人に扶養年金を与える必要が全然なくなるであろう。かくて老人扶養のための費用は増加する代わりにますます減少してゆくことだろう。」

つまり、メチニコフは老人が健康を保って経済的に自立することによって、社会負担の増加を回避できると述べているのです。超高齢社会を迎え、硬直化した年金制度によって世代間負担の不公平を招いているとき、メチニコフの言葉は非常に示唆に富んでいます。これからしばらくメチニコフの思想をブログに紹介したいと思います。

上記メチニコフの言葉は、ビフィズス菌センター設立25周年事業として出版されたメチニコフの著書の復刻版「長寿の研究」からの引用です。
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