hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

ブリジストン美術館へ

2011年02月22日 | 美術
「なぜ、これが傑作なの?」というコレクション展示が行われている(4/16まで)ブリジストン美術館へ行った。所蔵する作品のうち代表的な12点をとりあげ、なぜ多くの人に愛されてきたかを紹介するものだ。

入場料は800円だが、私は65歳以上なので、600円。さらにインターネットでブリジストン美術館へアクセスしクーポンを携帯に転送して持参したので奥さんともども100円引き。合計1600円のところが1200円。

今回取り上げた12点は、順路の中に他の作品と並んでいるのだが、作品の脇に詳しい説明板が掲げられている。

印象派、ポスト印象派は、マネ「自画像」、モネ「黄昏、ヴェネツィア」、ルノワール「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」、セザンヌ「帽子をかぶった自画像」「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」

その他、マティス「縞ジャケット」、ピカソ「腕を組んですわるサルタンバンク」、クレー「島」、ジャクソン・ポロック「Number 2, 1951」

日本人の作品は、岡 鹿之助「雪の発電所」、藤島 武二「黒扇」、小出 楢重「帽子をかぶった自画像」

ブリジストン美術館は小さな美術館だが有名な作品がそろっている。ロダンなどの彫刻、エジプト・ギリシャ石像、印象派・後期印象派の絵画、マティス、ピカソ、抽象絵画、日本の近代絵画など美術史を教科書的にざっと短時間で眺めるには最適だ。私は多分3、4回行っているが、いつも空いていてゆっくり鑑賞できる。
他の美術館では、ひざ掛けして椅子に座ってほとんど寝ている女性がところどころで監視しているだけのところが多いが、ここには、入場者と同じくらいの数の監視人のオジサン、オジイさんがいて、真面目にウロウロしている。ブリジストンの退職者ではないかと思われる。



美術館付属のティールーム「ジョルジェット」に入った。ジョルジェットは、ルノワールの絵のモデルの可愛い女の子の名前。

最近、紅茶に凝っていて、というより凝り始めようとしていて、「カイラベッタ農園のニルギル・シーズナル・ウインタースペシャル」とかいう茶葉を購入した。紅茶のメニューを見ると、アッサムとニルギリがある。味比べるために、両方注文した。



スコーンとセットで800円。



両者の味は、真剣に飲み比べているうちに、どちらがどちらだか分からなくなった。詳しい人に笑われると嫌なので、感想はここに書かない。


壁にはフレスコ画がかかっていた。



ただし、壁に直接書かれた通常のフレスコ画ではなく、壁から剥がされてキャンバスに貼付けられたものだ。石橋正二郎に依頼された長谷川路可(るか)という画家がヴァチカン美術館のフレスコ画を模写したものだ。そして彼はフレスコ画を剥ぎ取る「ストラッポ技法」を習得して、自らの絵を剥ぎとって日本に持ち帰った。このティールームにはその内4点が飾られている。

ストラッポ技法というのは、フレスコの表面にニカワを塗り、ガーゼ布を貼り、乾いたら壁ごと薄く剥ぎとり、裏から削って、カンヴァスに貼り付け、あとはゆっくりガーゼやニカワを剥ぎ取るという方法だ。興味ある方は、画質が悪いが、最後の写真をご覧あれ。

絵の隅を見ると、カンヴァス地が見える。






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