hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

松原惇子「『ひとりの老後』はこわくない」を読む

2009年04月23日 | リタイヤ生活

松原惇子著「『ひとりの老後』はこわくない」2007年12月、海竜社発行を読んだ。

女性は独身であれ既婚であれ、七十代にはシングルになる可能性が高い。中でもシングルの女性は「女ひとりの老後」にとりわけ不安を持っている人が多い。
著者は、10年前からひとりを生きる女性がにこやかに、最後まで幸せに暮らせる環境づくりを目指した事業、SSSネットワークの代表として活動してきた。その中で、ひとりのシニアライフをサポートするノウハウを開示している。

第1章 このまま“ひとり”だったらどうしよう?―ひとりで生きる心構えを持つ
第2章 頼れる人はいますか?―いい人間関係を築く
第3章 病気になったら?災害が起こったら?―心配する前にできることがある
第4章 介護が必要になったら?―転ばぬ先の情報を得よう
第5章 お金のこと、財産のこと―遺言を書くと安心できる
第6章 終の住処はどこにする?―自分に合う最後の場所は必ずある
第7章 葬式は?お墓は?―早めに決めておくと安心です


松原惇子は、1947年埼玉県生まれの団塊世代。昭和女子大学卒。ノンフィクション作家。NY市立クイーンズカレッジにてカウンセリングで修士課程修了。「女が家を買うとき」で作家デビュー。1988年「クロワッサン症候群」はベストセラー。1998年に「個を生きる女性たち」を応援する団体、SSSネットワークを立ち上げる。

著者は同じ海竜社から、2009年1月にこの本の決定版だという「これで解決!『ひとりの老後』」を出している。内容は、著者が代表である“SSSネットワーク”の会員600人に大規模なアンケートと取材を実施した結果のようだ。



私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読めば)



書いてある個々の内容は、新聞、雑誌、書籍などで既に書かれていることが多く、一部、成年後見人制度など以外には、なるほどと思う新しい情報はほとんどなかった。ただ、全体的によくまとまっていて、老後に心配となる点は、突っ込みが浅いが、ほぼすべて網羅していると思う。

いざの、いざという時なら別だが、現在では多くの既婚者が子どもに頼れないことが多いし、頼りたくないと思っているだろう。既婚者で、子どもがいても、シングルでも老後の困難さは基本的に変わらないと思う。しかし、上野千鶴子著「おひとりさまの老後」がベストセラーになったためであろうが、著者もシングルである点を強調し、話がシングルに偏っているのも気になった。



コメント
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