ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

狐の葉隠れの術?

2011-01-26 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
能子「…?」
葛葉「あ!そういえば、あの子どうした?」
弁慶「あの子…?まだ、子供が登場すんのか?」もう名前覚えられん…。
葛葉「ほらっ、あの…糸のぉ、なんていったっけ?あの子…」
弁慶「繭子のことか?あいつらなら、ちょっと横になりたいからって、旅館探しに行ったぞ」
葛葉「そう…(無理させちゃったかな)」とふぅっと天井見たら「あ!」と驚くほど僅かな隙間が開いた。その(‘‘)視線の先を追った能子「ハッ!」と、咄嗟に左手を横に広げ、義隆と葛葉の盾になり、右手で鉄扇を握って臨戦体制を取った。
弁慶は左手人差し指を口に当て「シー…」のポーズと右手に岩透し(弁慶自慢の刀です)の柄(つか)を握って、抜刀スタンバイOKポーズを取った。ポーズだけで能子のようにいきなり突っ込んだり、切り込み隊長みたいなことは絶対しない。ジリジリ…と間を詰めて、刀を縦に構え、ヒョヒョイと持ち上げ天井を小突く。トントン…と。
「入ってますわ」
弁慶「え?いや、普通入らないっしょ。天井裏なんかに…」と声を掛けたら、
「私たちはよく入るの」と天井の一角スーと開き、スタンと天井から降りて来た。
義隆&弁慶「…(この光景、どっかで見たような…)」
葛葉「あら、乙和じゃない!いつから潜んでたのぉ?全く気が付かなかったわ」
弁慶「佐藤のお袋さん!?俺たちを追って来たのか!」
能子「佐藤兄弟の!?(この人が、篝火 乙和さん!)」
乙和「フフッ。狐葉隠れ※(このはがくれ)の術…気配と香り消して来たの」
弁慶「(初音と楓も同じ手使うな)それって、木の葉隠れ、じゃねぇの?」葉っぱを頭に乗せて…ドロン!ってやつ。
乙和「シャッ(ラップ)!狸なんかと一緒にしないで。私たち、狐と同じで相手に見つからないように、水被って香りを消すの」
葛葉「この時期、風邪ひくわ…。気を付けなさい」
乙和「うがいしておく…フフッ」
義隆「…(なんか、すごく…怖い人)」と乙和をじぃっと見ていた。その視線に気付いた、
乙和「ニヤァ…」と口が割けんばかり、不敵な笑みを浮かべ「フフッ。あなたが(義経の)妹さん。はじめまして。ステージの活躍、見てたわ」と右手を差し出し握手を求めた。
能子「は、はじめまして(って、普通に戸から入って来ればいいのに…)」と握手に応じたら、