ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

下克上 政権交代(聖剣頂戴)

2011-01-17 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
基治さん「敵と思しき輩でも我が屋敷の敷居を跨いだなら、心ばかりの御持て成しが必要だ」ほれ、これ(エプロン)…着けろ。
義経「エプロン…乙和って名札付いてますけど」誰の?と疑問に思いながら、エプロン装着。
基治さん「狐(こ)に入らずんば狸(り)を得ず…」
義経「ん?虎穴に入らずんば虎子を得ず(危険を冒さねば手に入らない財宝がある)…でしょ」
基治さん「相手の懐に入り、上手く世渡りしろ」まず、手を洗え。
義経「それって…兄(頼朝)のこと言ってるのか?」ジャー…(と、手を洗っています)
基治さん「和田(義盛)がお前を血眼になって探してる。高館で見つかった剣が本もんじゃねってさ。遺体も本人のものじゃないという妾の証言だ」ほれ、布巾だ。お前専用に使え。
義経「妾…巴御前か…」粟津の合戦後に和田義盛の妾になったって、繭子が言ってたな。
基治さん「頼朝から首実検※を任命されたらしい」※討ち取った首級(しゅきゅう・しるしともいう)の身元確認で、面識のある武将などが行います。討ち取った家臣の功績を讃える重要な判断材料です。敵方の髑髏(しゃれこうべ)は武勲を讃えるために大切に扱うものでした。
義経「ダミー(偽もん)だとバレたか」
基治さん「炎の勢いが激し過ぎ。損傷が激しく判断不可。それに炎に包まれた剣を持ち出す郷御前が目撃され、それを救い出した増尾兼房だ」
義経「じぃ。敵将二人を道連れに炎に包まれ死んだって、ちょっと待てよ。郷が生きてる!?」
基治さん「それに厄介な狸も下克上参戦。新田に反旗を翻し政権(聖剣)を狙ってる」
義経「…天雲叢剣を…」って、本当に一方的に話す人だな、俺の質問そっちのけだ。
基治さん「でっかい狸の尻尾だな、掴みやすい。ほれ。わしの手元を見て真似て、やって慣れてコツをつかめ。料理てのは、そんなもんだ」と、野菜の切り方を見せてくれた。
輪に半月、扇すぼめて銀杏切、色紙短冊拍子切、賽(サイコロ)を転がし串刺し針刺し、根源(大根)桂に剥いて千本切…「覚えたか?」と包丁を手渡し、
義経「そんな一気に覚えれっかよ…」と食材を切って見せて「って、こんな感じ?」
基治さん「太刀筋がいいな。飲み込みが早い。次、これ。腹が割(さ)けたら尻尾を掴む。包丁を横に構え、一気に掻っ捌(かっさば)く。やってみろ」
義経「腹を割いて、尻尾を掴んだら…一気に捌くっと」ぐぇ、グロイものが出てきた…。
基治さん「敵が敷居跨いだ時、我が手中にあると思え」口をよく見、心を読んで裏をかけ。
さっ。裏に回って山羊の乳、絞って来いっ。少しでいいぞ。
義経「わ、分かった(心を読み、裏をかく)」と山羊のミルクちゃんから少々お乳を貰った。