ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

お面

2010-06-27 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
義経「あ!?そのお面は!!」
命照瑠「思い出したようね…」と命照瑠はお面を外した。お面の下の素顔もメーテルだった。
義経「おジョー、おジョーじゃないか!」
命照瑠「名前で呼んでっ」と誠に静かに一喝された。
義経「あ…すまん。このお面の方は三河のお嬢様 浄 瑠璃姫で、こっちのデッカイのが海尊、チビが俺の息子で義隆…」といい加減な態度で謝罪し、それぞれを適当に名前だけ紹介した。が、そんな簡単な紹介で納得できない様子の三人だった。
瑠璃姫「御嶽に行くんでしょ…私もいく」と誰の承諾も得ず自分で勝手に決断できる女だ。というわけで、勝手に女が同行する男いっぱし旅行では、男のロマンがぶち壊しだった。
義経「…(でも、待てよ)」
彼女の素性を明かせば、伝説の遊郭トップレディ、源氏名「東っこ(あずまっこ:東方浄瑠璃光の略)」と言えば、知っている人は知っている東国の夜の女帝。もう一つの顔はメーテル面で三河薬師大で教鞭を取る女教授「薬師のお浄」である。
そして、彼女こそ伝説上の義経 最初の妾で命の恩人。その彼女に一緒に旅に同行すると言われて「イヤッ!駄目ッ!」と断固拒否できない自分の性格と身分と素性で、全く頭が上がらない女であるが、彼女の縁故でトップクラスの遊郭に泊まれるかも…と思った。
が、それは甘い考えだった。
ここで読者の皆様に瑠璃姫の紹介しておこうと思う。彼女に頭が上がらなくなったのは、かれこれ16年前牛若丸時代に遡る。奥州平泉のおじさん(藤原秀衡)に引き取られる前の事だった。牛若丸はおじさんに三河(愛知)の大豪邸(現 三河薬師大)に連れて行ってもらった。
なんと!そこは京を含めその他 地方の遊女を大勢召抱える遊郭総本校で三河の「矢矧(やはぎ・現 矢作)女子大」で、そこへ招待してくれた方が、創立者 源中納言兼高様で、先に紹介した遊女ら(白拍子 傀儡女)の統括管理、教育指導していた。今は現役退き、のんびり理事という肩書きでのうのうと遊女と遊んで暮らしているらしい。
え!?どんな方かと尋ねられたら、容姿の説明でいいかな?
顔は猿田彦神(分からない場合は、戸隠の旅日記を読んでくれ!)みたいな天狗面で、いつも怒ってるような面(ツラ)ではあるが、怒ってはいない。面(ツラ)だけ怖いが白拍子や傀儡女らにとても優しい。それはそのはず、彼の奥方が遊女アメノウズメを祖(ルーツ)としているので、奥方様に頭が上がらず、お神(かみ)と称し崇拝し奉っているというわけだ。
その兼高様は長野 岐阜 愛知に跨る矢矧(やはぎ)川の畔に遊郭分校を作り儲けているのだ。