ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

鳥見

2010-06-04 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
郷「大(おお)ちゃん」って、誰やねんとツッコミ入れたくなったが、郷のプライベートまで介入はしない。兎に角、郷は遠方の大ちゃんと文通しているのだ。
郷は、二羽の鳩を交互に何か秘密の文(ふみ)を握らせ飛ばす。どちらかが伝書鳩の役割をすれば、必ず一羽は手元に置く。それを繰り返し月二回のペースで伝書鳩を送っている。
義経「どうせなら足にくくりつけて飛ばしてあげればいいのに…」と密かに思った。
片足グーで文を握らせ、バランスを失いつつ辛うじて飛ぶ伝書鳩、なんとも不自然で怪しい。
また、当時、伝書伝令の役割を果たす鳩は珍しかった。という訳で、本当に怪しい鳩なのだ。
明治以降鳩が軍事鳩として伝令役を担ったが、それ以前、特に江戸時代では、鷹匠と呼ばれる鳥使が“鷹”を調教して行っていた。のう(脳・能)ある鷹は爪を隠すというが、鷹はその才能を隠しきれないようで鋭い爪は表に出ている。痛そうだ…。隠れない爪で指令通りに素直にがっしり掴む獲物はひとたまりも無い。がっしり掴んだ獲物を人間に与え、後から人間に獲物よりも上質な肉をもらう。鷹は分かっていたのだ。自分で捕るより特選された上質な肉にあり付けることを…。その鷹の行動を観察、不穏な動きを察知、外部からの敵の侵入を監視、さらに鷹の生態観測で自然現象を読み解く。それら行動を「鳥見(とりみ)」という。
家紋が『違い鷹の羽』の"鷹の羽"系の筆者 松郷は、両祖父家「鷹系」家紋であり、おそらくそういった鳥使を祖に持っていると考えられる。しかし、そんな祖を持つ筆者 松郷は両目ともコンタクト装着、夜は外す。従って「夜、鳥見は使用不可」である。が!?
代わりに「夜、猫目良好」となる。昼夜問わず底知れぬ眼力を発揮する鳥見猫目(ねこもく)松郷科(まつごうか?)がルーツ(祖)の筆者 松郷だった。そういった家紋で“祖”から受け継いだDNAたる遺伝子的潜在能力がなんとなく推測できるのだが、私の場合、全くの当てずっぽうだった。
「さぁ、皆さんも家紋から自分のルーツ(祖)を辿り、勝手に推測しよう!」と読者に語りかけてみた。
そんな鳥見猫目の鳥使「鷹匠」がルーツの松郷は、最近飛来してきた燕の観察を行っている。
例えば「燕が低く飛ぶと雨が降る」と言うが、それは雨が降る前は湿度が高くなり、虫たちが低空飛行し、それらを食べる燕は虫に準じて低く飛ぶからである。実は、お空の変化に敏感な虫や動物たちの本能的行動を観測することによってある程度自然異常な現象を察知することが出来る。昨今、鳥の数が極端に減ってきたのは虫たちの生態系の乱れが考えられる。
大気の汚れを浄化清浄する雨水が大地に流れる。大地で成長する緑を食する虫の胎に悪いものが蓄積し、それを知らず知らず食する鳥が体を悪くなる。悪い虫が増えたもんだ。