ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

人生左右

2010-06-22 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
いちいち誤差に気を取られて気にしていたら、ストレスに感じ…えらく寿命が縮まる。
いかんいかん…。
いつかは、どこかで旨いものにあり付けるとそんくらいに思っておこう!と、海尊を先頭にして従って歩いていた。もうここらで主従関係崩壊と世代交代が見られる二人の関係である。
そんな主導権を握っている海尊は、幼少の頃に立石寺に預けられ山岳信仰山伏修験の道に進んだ。そういう幼少期の修行時代が人生の道をほぼ決定させてしまった。ゴルファーの石川遼君を見ても分かる。幼少期って大切だ。
それ故に花巻から宮古へ向かうのにわざわざ山道を通った。
もちろん、そんな山道を通らなくても盛岡市内からキレイに舗装された道路を利用すれば便利で速い。が、しかし、山伏修行で山道が大好きな海尊で、好き好んで山道をウッキウキで軽快に歩く。したがって、海尊の背に負ぶされていた義隆が海尊の背で酔い始め、嘔吐いた。
義隆「ぐぇっ」
海尊「ぐあぁ!!ここで吐いちゃいかん!」と、海尊は歩みを止めて、義隆を背から降ろされた。それも、わが身を守るためだった。義経はそこらへん少々優しいところがある。と言うよりも自分も平衡感覚を司る三半規管※が弱く、実は酔い易く、義隆の気持ちが悪いほど良く伝わってくるから、貰いゲ…寸前で、近くのやっているのか?やってないのか?分からないような売店で、アイスを購入した。しかも、そのアイスが人気なのか不人気なのか分かず、いつ仕入れたか分からないアイスででっかい冷凍庫に数個ぽつねん小さくまとめて置かれていた。選ぶ手間を省いてくれた店主は、一種類のみのアイスを置いていたのだ。
その一種類中一個だけアイスを購入し、
義経「ほれっ。冷たいものでも食べぇーよ」と差し出したが、義隆は2口ほどを口に含み、
義隆「もう、いらない…」とアイスを食べ残した。もしや、このアイス駄目だった?と疑い、
義経「…そっか、大丈夫か(そのアイス…)」と恐る恐る窺わしいアイスを食べてみた。
大丈夫だった。何の問題もないアイスで問題があるのは義隆の具合の方だった。
その後、アイスもそこそこ、本当に短い束の間の休憩で、
海尊「(休憩)時間がもったいない!」と義隆の体を休める時間を割き、義隆の体を気にも留めず、再出発を試みる海尊だった。本当に冷たいやつだよ。あんたは!
しかし、
義隆「…だ、大、丈夫…」と、大丈夫と言う割には大丈夫では無さそうな苦しい表情だが、海尊は言ったら聞かないと分かっている義隆は物分りがよく頑張って歩き始めた。偉いっ。