■2013年7月13日(土)~14日(日)
■ルート:
(13日)幸ノ川橋11:45~正沢川入渓~玉ノ窪沢出合14:09~細尾沢出合15:13
(14日)細尾沢出合6:05~細尾大滝下6:35~支尾根9:52~木曽小屋~木曽駒ヶ岳10:09~福島Bコース~幸ノ川橋14:05
■同行メンバー:中隆
細尾大滝
【概要】
梅雨明けしたものの北部に前線が停滞して不安定な天気の中、海の日3連休の前半2日間は今シーズン初の沢登りに中央アルプス正沢川細尾沢に行ってきました。
細尾沢は木曽駒ヶ岳直下に突き上げる比較的人気のある沢です。webの情報では日帰りで抜ける強者もいるようですが、ここはのんびりと沢中キャンプを楽しむ計画にしました。
心配していた天気も行動中はほとんど降られず助かりました。
しかし今年は残雪が特に多いのか、沢筋には多くの雪が残っており、楽しみにしていたナメの連瀑帯は雪の下でしたww
【13日】
初日は細尾沢出合まで約3時間半の行程のため朝はゆっくり集合する。
入山口となる駒ケ根高原スキー場から林道を少し入った幸ノ川橋に駐車して出発準備をしていると、中隆が夕食の鍋の出汁と朝食のラーメンを自宅に置き忘れたことに気づき、木曽福島のイオンまで買い出しに走る。
沢登りスタイルのままイオンで無事買い物を済ませ、仕切りなおしていざ出発となる。
道標に「沢登コース」と記された草ぼうぼうの道をしばらく歩き、適当なところから正沢川に入渓する。単調なゴーロの歩きがしばらく続く。天気はどんよりといた曇り空で、時折小雨がぱらついてくるが大きな崩れはなさそう。
正沢川
玉ノ窪沢の出合
魚影は見えなかったが、試しに休憩時にテンカラを振るとリリースサイズの岩魚が2匹かかった。魚影は薄いが岩魚はいるようだ。
玉ノ窪沢出合を過ぎてから一歩きで今日の泊まり場となる細尾沢に到着した。
あまり広くはないが、なかなか快適そうな平坦地を見つけタープを張る。
いつものようにビールを冷やし、薪を集めてさあ宴会開始かという時に夕立が降ってきたのでタープ下に避難する。かなり強い降りで沢はみるみる増水していく。慌てて薪を上部の木の下に放り投げ、冷やしていたビールを引き上げる。
雨は1時間ほど降り続いたが、みるみるうちに水位が上昇して予定していた宴会場は見事に水没。その上のテント場にも迫る勢いだ。もし足元に見える岩が水没したら上段に避難しようと考えていたが、何とか止んで、水位も下がってきた。これで一安心と濡れた薪に火を点けてからようやく宴会がスタートした。
中隆が用意してくれた枝豆、もろきゅう、オイルサーディーンの前菜をいただき、具だくさんの鶏鍋を食べながらビール、ワイン、焼酎と飲み進む。締めのうどんをいただき、いつもより遅い21時30分頃にお開きとなりタープ下にもぐりこむ。
夕立による正沢川本流の増水。赤茶色の濁流がすさまじい勢いだった。
雨が止めばあっさり減水。
さっきまで水没していた場所で焚火宴会開始。
調理に精を出す中隆。
【14日】
今日は午前中は曇りで昼過ぎから雨の予報のため、なるべく早い時間に稜線に抜けたいところだ。
餅ラーメンを食べて午前6時過ぎに出発。すぐに出てくる小滝を次々に登っていくと30分で細尾大滝が姿を現した。
左岸のガレたルンゼから高巻に入る。
滝の落ち口あたりで左方向に急な草付をトラバースする踏み跡があったが、webの情報では高度感のあるトラバースでロープを出すというのであっさりパス。さらにガレルンゼを詰めてから左手のヌメヌメした小沢を登り上部の樹林の尾根に乗り上げた。そこから樹林の中をトラバース気味に下降していくと難なく大滝の少し先に降りることができた。
細尾大滝は右手のガレルンゼを高巻き。
大滝を越えるといよいよ細尾沢の真骨頂である小滝の連瀑帯となるが、ガスに覆われて視界も悪く今一つぱっとしない。
さらに標高2200m付近から雪渓が現れ始め、上部のナメ滝の連瀑帯はほとんど雪の下となってしまった。
まだ時期が早すぎたのか、今年は特に残雪が多いのか、なんとも残念であった。
小滝の連瀑
いよいよナメ滝連瀑帯に突入かと思いきや・・
雪渓歩きになってしまった。
二俣が何回か出てくるが、地図とコンパスで方向を見定めながら沢を詰めていくと水流が細くなり広々とした駒ヶ岳北面のカールに入った。
山頂に直接突き上げるルンゼはかなり急に見えたため、方向を右寄りに修正して雪の詰まったガレたルンゼに入る。
ルンゼ右手の雪のないガレ場をひたすら登ると山頂から北に派生する支尾根に到達した。
そしてこの尾根を南側に少し回り込むと木曽小屋直下の主稜線に出ることができた。結果的にこの詰めは概ね予定していたラインだった。
詰めのガレルンゼの登りから北面カールを見下ろす。
主稜線から北に派生する尾根に登りあげた。山頂は左手奥のピークか。
小屋に荷物を置いて山頂に向かうと、宝剣岳方面から来た登山者でごった返していた。
これは勘弁と写真を撮ってからそそくさと下山にかかる。
福島Bコースは登山者も少なく静かでよい。途中で山菜をとりながらのんびり歩き、約4時間で駐車地に到着した。
車に乗り込むと雨が降り始め、すぐに土砂振りとなった。
駒の湯で2日間の汗と泥を流して帰路に就いた。
でも沢キャンプ最高でしたね。
また癒されに行きましょう。
ウン十年昔、細尾沢を降ったことがあります。
もっと明るい沢だったように思います。へっぴり腰で降っていたら、
大滝に到着、落ち口左手に踏み後を発見、
若干の緊張をもって、トラバースぎみに降り、石ころの詰まったガレから、
滝下に到着、端正な滝でした。今や驚きの大変貌、大荒れ状態です。
以下滝らしきものもなく、ゴーロをぶらぶら歩いていたら、
直径1m近くもあろうかという椹の大木の林に来ました。
今もこの大木林はあるのでしょうか。
この林を抜けたら、笹の大斜面がありました。
スキー場に最適と思っていたら、案の定、スキー場になったようです。
以下、中央線の駅を目指して歩きに歩いていたら、膝のお皿が痛くなり、
びっこ引き引き状態になりました。遠い昔のことです。