元京都市会議員鈴木マサホ「ひとくち日記-日々是好日」

鈴木正穂の身辺雑記として「ひとくち日記」を復活。人生100歳時代。コロナに負けないでどこまで書き続けられるか。

他都市行政調査で仙台と関東へ 3月28日ー30日 

2012年04月03日 | 日記
●3月30日(金)

   <議員団他都市行政調査 東京都庁にて>

 10時に東京都庁へ。いつもながらデカイ都庁には目を見張る。立派な会議室で、東京マラソンと帰宅困難者対策の実験について担当者からそれぞれ説明を受ける。

 京都マラソンを完走した中野洋一君は今やわが議員団のエース?えらく張り切っているよ。「東京がひとつになる日」がキャッチフレーズの東京マラソンはオリンピックの代表選手の選考を兼ね、日本テレビとフジテレビが交互に放映している経過なども含めて説明。企業から10億円の協賛金があり、総額予算は18億円。桁が違うよ。
 参加者はなんと3万5千人。地下鉄の上をコースにすれば、駅の施設を通ればコースの反対側にも行けるということで市民生活にはそれほど影響がでないようだ。
 京都マラソンの第1回目はまあまあ成功したと思うが、さて次回も今から準備だね。担当者の皆さんがんばって。

 それから帰宅困難者対策訓練については、あの東日本大震災を教訓として、2月3日に実施された。帰宅困難者とは距離が20キロ以上と定義して都内の百貨店や企業など138社、公募で参加した都民が750名、総計1万2千人が参加したという。
 訓練の模様が放映されたが、もちろん訓練だから参加者は淡々と行動している。インターネットを活用した情報収集や発信や安否確認の手法が取り入れられている。また自衛隊や在日米軍にコンビニの協力など官民上げての訓練。来年には帰宅困難者対策条例を制定予定だという。
 されど首都直下型地震が起きたらえらいこっちゃ!あまり東京には行きたくないなあ。

   <副市長らの退庁式>

 午後1時過ぎの新幹線で帰京。
 午後5時から市役所前広場で細見、由木副市長と葛西交通管理者、西村水道管理者と高桑教育長の退庁式。
 議員や市職員や関係者が見守る中、紋付羽織袴の門川市長が送別の挨拶。細見さんは民間人として登用されたが、高齢にもかかわらずようがんばらはりました。京都市万歳!と叫ばれたが万感の想いがあったのだろうと思う。由木さんは国交省に戻り、京都ファンとして尽力したい挨拶。
 葛西、西村、高桑氏は、ぼくと同世代であり、ちょっとさびしく感じたのです。それぞれご苦労さんでした。また呑みたいね。

  <吉田神社 総代会> 

 それから遅れて吉田神社は総代会に。氏子講社長ら役員さんらが集い、決算と予算が承認されて直会が始まっていた。いつもは正面に座っておられる鈴鹿隆男さんが亡くなってちょっと寂しいなあ。京都市都市緑化協会発行の「京のみどり」という季刊誌に「地域のつながりで守られる吉田山の周辺のみどりを歩く」と題して、吉田山を美しくする会に吉田山の里山を再生する会のことも含めて、ええ記事が載っていたので皆さんに配布する。喜んでもらいました。

●3月29日(木)

    <宇都宮市のお弁当の日と雑誌スポンサー制度>

 10時に宇都宮市役所に。立派な建物。20年ほど前に出会った反骨の議員、西房美議員が待っていただいていた。久しぶりの再会。お元気で何よりです。
 宇都宮市は人口50万人。「お弁当の日」を実践しているということで教育委員会の担当者から説明を受ける。食について親子で考え、食への関心と感謝の心を育てることに目的で市内の小中学校で20年から実施されている。
 中学校では家庭科の時間にみんなで栄養のバランスを考えながら献立を考えて家庭の協力を得ながら食育教育の充実を進めている。なかなか面白い取組みではないですか。脱脂粉乳を鼻をつまんで、いやいや飲んでいた給食世代からすれば幸せなこと。親子の会話も弾むというし、京都でもやってみたらどうや。

 それから宇都宮市立図書館では収入確保策として、雑誌スポンサーを募って雑誌購入の無料化を図る試みもされている。これも担当者から説明を受けて実物を見せてもらう。たとえば、図書館の閲覧用の「週刊マルマル」の購入代金をスポンサー企業に出してもらって表紙と裏のカバーに企業の広告が入るというシステム。昨年秋から開始されていてまあまあの実績を上げているという。
 泉佐野市では市の名前まで企業に売却するというアホなことを考えているようだが、宇都宮のアイデアは納得がいく。まあどこの都市も緊縮財政で知恵をだすことが必要な時代になったのだよ。教育福祉委員会でいちど議論してみようと思う。

    <千代田区 区民参加型外部評価制度>

 午後の新幹線で東京は武道館近くの千代田区役所へ。桜はまだ咲いていないよ。千代田区は、東京のド真ん中。人口は5万人弱だが、なんと昼間人口は85万人。
 区民参加型の外部評価制度について政策経営部の担当者から説明を受けて質疑。平成13年から事務事業評価を実施してきているが、区民参加による外部有識者による外部評価を取り入れて、昨年に10事務事業について区民2千人にアンケート調査を実施。500人余の回答者があり、その内18人の区民が参加した「区民参加会議」を開催して行政評価を実施したという。
 京都ではちょうど5年前に行政評価条例を可決・施行されているが、千代田区の場合は今後自治体基本条例盛り込む予定だという。
 ぼくは同志社総合政策科学研究科の伊多波ゼミで勉強したので条例制定の必要性を訴えてきたこともあり、京都の行政評価制度は進んでいると思っているよ。
 宿は新宿西口の高層ビルの中のホテル。昨夜の餃子で胃がもたれてアルコールは控え、夜の新宿を散策することなく早寝。

●3月28日(水)

    <他都市行政調査で仙台へ>

 定例市会も終わったので、議員団の他都市行政調査で同僚らと朝7時過ぎの新幹線で東上、東北新幹線に乗り換えて仙台についたのは昼。車中は爆睡。
 東北大震災から1年。ぼくは9月にも行っているので半年ぶり。伊達の牛タンを食して駅から市役所まで徒歩で行くが、まちには活気が戻っている。
 市役所にて震災についてと要援護者対策について担当者からそれぞれ説明していただいて質疑。仙台市民で亡くなった方は872名、行方不明者33名。建物は全壊したのが約3万棟、大規模半壊が2万6千棟、半壊が7万8千棟に及び、市内の4000宅地が地盤崩壊などの被害が出ている。特に若林区など海岸沿いには津波が6キロまで浸水。甚大な被害をもたらしたのだ。宅地被害は、市内周辺部に広がっている。
 ライフラインや交通関係、農林水産業、商工業、住宅などその被害は1兆3千億円と試算されている。震災廃棄物がれきについては、撤去も概ね完了して、三箇所の仮設焼却炉で処理をされているという。また市内各所で放射線モニタリングも実施されているという。あれから1年、今は復旧から復興に取組まれている状況だ。

 震災直後は、約10万人が250ヶ所に避難されたという。高齢者や障がい者などの災害時要援護者については震災以前から町内会や民生委員さんらの協力により、本人同意の上で名簿も作成されていて、特別養護老人ホームなど指定避難所を指定していた。 課題は、知的・精神障がい者への受け入れ体制だという。京都市の体制はちゃんと準備されているか、要チェックだね。色々と勉強になりました。そして一刻も早い復興を祈っています。

 夕方宇都宮市へ。夕食までちょっと時間があったので市内循環バス「きぶな(黄色い鮒)」号にて市内を散策、15年ぶりぐらいかな。城址公園が立派になっていた。夕食の後、宇都宮は餃子のまち。もちろんケンタ餃子を食べました。

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