4/6 市大植物園 アブラチャン(可笑しな名前は記憶によく残る)
今日は雨。今のところはシトシト雨だけど、今年の天気は侮れず、突然、嵐になったりする。
右肩が痛くて、服の袖を通すときに「痛たたーっ」になる。
膝と腰は今のところどうもないが、こんな風に少しずつ不具合が出てきてだましだましで歳を重ねていくんやね。
◆「おおきなかぶ、むずかしいアボカド」 村上春樹
村上春樹の小説は「ノルウェイの森」くらいしか読んでないけれど、数少ないエッセイはほぼ欠かさず読んでいる。
・小説を書くときの材料として、いろんなエピソードや知識、記憶、ネタはコソコソと引出しに貯めておくので、先にエッセイに使えない。 それでエッセイが少ないらしい。
・「ビール会社が作るウーロン茶みたいなもん」だって。ウーロン茶しか飲まない人も居るのでエッセイも手は抜かないと。
春樹さんがエッセイを書くときの決まりごと
・人の悪口を具体的に書かない
・言い訳や自慢をなるべく書かない
・時事的な話題はさける
私がブログ記事を書くときの心がけと似てますね。
・自分のことを「おじさん」とは決して呼ばない。口にした時点で本物のおじさんになってしまう。
・なるべく年齢については考えないようにする。普段は忘れていればいい。
なるほどなるほど的な言葉が並ぶので、好きです。
◆「ひとりの午後に」 上野千鶴子
・夢を持たなくても、充実した毎日を楽しむことができる。
・忘れることは生きるスキル。
・いまの自分が昔の自分より少しはましになっていると感じる…忍耐強くなった、それに寛容になった。
・リアリストはあんまり失望しないし、執着も強くない、完璧主義でなくてよかったと。
・他人にも世間にも多くを期待しないせいで、思いがけない恵みがもたらされる。
・無知の鈍感さよりは、意識的な悪意のほうがまだまし。
共感部分が多いのでやっぱり好きです。
◆「命あるかぎり」 河野義行
松本サリン事件で当初、警察からもマスコミからも犯人扱いされて、奥様を亡くされた河野さんの本。
あれほどひどい目に合いながら、いつも冷静淡々としていた河野さんの人となりがよくわかる。
転職を7回もしているのも、社会性のない怪しい人物だと思われたらしい。
・恨む、憎むなどという無駄なエネルギーを使って、かぎりある自分の人生を無意味にしたくない。
・家も土地もお金もさまざまなモノは所有しているのではなく、生きている間だけその使用権を借りているだけ。
・自分がほしいモノは買うが、そのモノには執着はない。
・60点、及第点の社会人でよい。自分にとって大事なものは1、家族、2、趣味
◆「困ってるひと」 大野更紗
図書館でいっとき予約待ちが100人超えていたが、仕事場に入ったのですぐに読めた。
ボランティアでミャンマー難民支援で駆けずり回っていた女子大学院生がある日、突然筋膜炎脂肪織炎症症候群という超難病に罹ってしまい、1年間の壮絶検査入院と9カ月の入院生活のお話。
全てが他人頼みの生活になってしまい、想像できないほどの苦痛がありながら、この突き抜けた明るさと可笑しさはなんなんだろう。
・なにがあっても悲観も楽観もしない。ただ、絶望はしない。
・パニックになる前に、ただ、どうしようかなと現実的に即物的に考え始める。
「他人にとってわたしは「迷惑」そのものなんだ」という更紗さんが最終的に頼れるものは「社会」の公的援助しかないと、複雑怪奇な日本の福祉制度を切りかかっていく姿に笑いと勇気をもらえる。
◆「日野原重明 一〇〇歳」 日野原 重明
長寿はある程度は遺伝もあるだろうけど、健康であれば、ま、長生きも悪くないんじゃない?と思う。
と、今年になってから読んだ本をピックアップ。自分のための覚え書きです。