『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

第3章  踏み出す  82

2011-05-18 06:39:09 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 『そうですな、魚も肉もそれぞれの味がありますが、夏の魚は脂っけがありません。その分、味が落ちます。牛や羊の肉は季節を通じて味が安定していますから』
 アレテス、ギアス、アカテスはチームの編成に知恵をしぼった。彼らは、パリヌルス、オキテスの部下に造船について詳しい者がいることを念頭に編成を考えていった。
 彼らは、取れたての魚と塩漬け肉に舌鼓をうって昼めしを終えた。アエネアスはと言うと久しぶりに口にした塩漬けの肉を味わった。彼は『うまい、うまいっ!』 を連発していた。
 彼ら一同は、一斉にワークに踏み出した。パリヌルスは一同に伝えた。
 『このあと、夕食前に一同は広間に集まって、仕事の進み具合、明日の仕事についての打ち合わせを行う一同よろしく頼む』
 『パリヌルス隊長、いいですか。要請です。貴方の部下とオキテス隊長の部下から造船に詳しい者を都合、15人くらい頼みたいのですが』
 アカテスからの要請であった。
 『いいだろう、判った。それは引き受けた。夕刻の打ち合わせまでにオキテスと話し合って決めておく。それでいいか』
 『結構です』
 各自は場から去っていく、そのうしろ姿は意気軒昂にして頼もしいところがあった。
 『オロンテス、どうだ俺たちも出かけるか』
 『いきましょう。どこの森から用材を切り出すか。それを吟味しなければなりません』


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