パリヌルスはオロンテスと目を合わせた。
『オロンテス、今日の夕食はどのようにする?焼いた堅パンに余裕はあるか、副食の方はどうか?』
『え~え、大丈夫です。明日の昼食の分まで、充分に余裕があります。心配に及びません』
『判った。では、次のように手配してくれればいい。それから一同、よく聞いてくれ。今日の事態は非常事態だ。夕食を全員に配る。今夜の当地における宿営について説明する。全員、自分の乗っている船に身を寄せて夜を過ごす、いいな。船中でもいい、船に身寄せて過ごしてもいい。五番船と六番船の諸君は、一番船から四番船の船中、船かげに分散して夜を過ごす。いいな、諸君そのように手配しくれ。万事うまくやるように努めてほしい』
彼は言葉を切って一同を見回した。
『それからだが、五番船及び六番船は、浅瀬といえども海中にある。見張りの警備員を置いて、その任に当たらせるよう手配を頼む。以上だ。このあとオキテスのほうから話がある』
話はオキテスに引き継がれた。
『今夜の宿営については質問はないな。俺たちの最大の懸念は明日のことだ。明朝には風がおさまっているかどうにかかっている。天候の回復のことだ。いずれにしても、この地からミコノスには一日の航海となる。そうなると一日の天候がいい状態でなければならないのだ。お前たち、今、言ったことが判るな』
『オロンテス、今日の夕食はどのようにする?焼いた堅パンに余裕はあるか、副食の方はどうか?』
『え~え、大丈夫です。明日の昼食の分まで、充分に余裕があります。心配に及びません』
『判った。では、次のように手配してくれればいい。それから一同、よく聞いてくれ。今日の事態は非常事態だ。夕食を全員に配る。今夜の当地における宿営について説明する。全員、自分の乗っている船に身を寄せて夜を過ごす、いいな。船中でもいい、船に身寄せて過ごしてもいい。五番船と六番船の諸君は、一番船から四番船の船中、船かげに分散して夜を過ごす。いいな、諸君そのように手配しくれ。万事うまくやるように努めてほしい』
彼は言葉を切って一同を見回した。
『それからだが、五番船及び六番船は、浅瀬といえども海中にある。見張りの警備員を置いて、その任に当たらせるよう手配を頼む。以上だ。このあとオキテスのほうから話がある』
話はオキテスに引き継がれた。
『今夜の宿営については質問はないな。俺たちの最大の懸念は明日のことだ。明朝には風がおさまっているかどうにかかっている。天候の回復のことだ。いずれにしても、この地からミコノスには一日の航海となる。そうなると一日の天候がいい状態でなければならないのだ。お前たち、今、言ったことが判るな』